『木材・合板博物館』 オススメ度:★☆☆☆☆

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新木場にある合板の博物館。
このブログを書くようになってから、なにか面白げな場所はないかと、GOOGLEマップを眺めるのが習慣になってます。
こないだ夢の島近辺を、うの目たかの目でギョロギョロ凝視していると、飛びこんできた「木材・合板博物館」の文字。
かー、合板ときたか、やるね。すんげえ、ニッチなとこ突いてきたな。
たぶんボッロボロのプレハブで、工務店かなんかの隅っこに設置されてる博物館なんじゃあないの。
行く、行く、楽しそう、なんて期待に胸ふくらませ、現地に向かったわけです。
では、詳細をご案内しましょう。
 

博物館のある新木場駅って、アゲハっちゅう有名なクラブがある以外、特に何もないとこですから。
まあ、けっこー殺風景な場所なんです。
「これ、絶対、ショボくれた博物館だよ」なんて、地図を片手にニタニタ歩いてると、ありました。

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木材・合板博物館

ビルディング。
嘘でしょ、プレハブ小屋じゃない。ビルディングだ。
近代建築技術の結晶、ビルディングがそこにはあった。



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天を突かんばかりにそびえたつ、立派なビルディング。
この中に、木材・合板博物館は入っているのだ。
なんてことだ、私の知らないところで、合板の勢いはここまで来ていたのだ。
おそるべきは食べ物の恨みと合板の勢いである。
どうやらJKホールディングス(株)という建材会社が運営してる博物館らしく、ここは本社ビルだそうだ。
どうりで立派なわけだ。
太宰治のように己に厳しい男だったら人間失格とさえいえる私は、こういうオフィス的なところに入るのが、なにより気がひけるのだ。
でもまあ、ここまで来たら行くっきゃないので、腰を低くして入ビルした。



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博物館入り口

博物館はビルの3F、4Fの2フロアーにある。
場所が場所だし、題材も題材だし、しかも平日なので誰もいやしないだろうと思ったが、6人組のおばちゃん集団がいて驚いた。
人のことをとやかく言えないが、なにも合板博物館を見学するこたないだろ、おばちゃん。



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木材アレコレ



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合板になるさまざまな木



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合板で作った柱

とまあ、さまざまな合板を見学できるわけだ。
まずは、これが基本。



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これは、プラスチックの部屋、木の部屋、アルミの部屋。
中に入ってたたずみ、心境の違いを体験してみるコーナーなのだ。
私も入ってみたのだが、どの部屋でも等しく、仏のように穏やかな心境であった。
私は、周りの影響をうけない悟りに近い人間か、はたまた鈍感かどちらかであるらしい。



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ベニアレース

この機械はベニアレースといって、丸太をうすく剥くものだ。
日に何度か実演もしてくれる。
どうやって剥くのかというと、大根のかつら剥きを想像してもらいたい。
だいたい、そんな感じである。



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1本の丸太は、このように薄い板状に剥かれるのだ。
こうなってしまっては、丸太もトイレットペーパーと変わらない。
そして、この板をノリで張り合わせ、合板を作るという寸法。



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で、そのノリがいかに強いかを証明する展示もある。
50kgの重りを、わずか1点のノリ付けで耐えているのだ。
うっかり者には、絶対に扱わせたくないノリだ。




ひっぱってみようのコーナー

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ノリ付けされた木材をひっぱれるコーナーもある。
中学時代はテニス部に入ったけどセガサターンが楽しくなって1年で辞め、高校時代はアイスホッケー部に入ったけど寒いのが耐えられず1年で辞めた、そんな私のようなスポーツマンがひっぱったら取れてしまうのではないだろうか?
取れたら大変なことだぞ、合板業界にとって大打撃だし、このビルに一生幽閉されるかも知れない、なんて思いながらひっぱったんですが、ビクともしませんでした。
ヴァーチャファイターで鍛えた私の腕力に耐えるとは、さすが合板業界。ここは素直に、敵を褒めよう。



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ところで、博物館入り口に置かれてたこの「小さな狂気」って木材オブジェがすげえ好きだった。
体部分の妙な生々しさと、頭部のカラフルさがミスマッチで無気味極まりない。

という具合である。
よほど合板に強い思い入れがある方はどうぞ。







「木材合板博物館」の情報
オススメ度:★☆☆☆☆
アクセス:有楽町線、京葉線「新木場駅」から徒歩6分
住所:東京都江東区新木場一丁目7番22号 新木場タワー3F・4F 地図
電話:03-3521-6600
営業時間:10:00~17:00
定休日:月、火、祝日
予算:無料
関連URL:公式サイト