『愛玉子』 オススメ度:★★★☆☆
日暮里にある愛玉子(オーギョーチイ)の専門店。
オーギョーチイってのは、中華料理店などで出される寒天みたいなスイーツだ。
昭和初期には、専門店が数件あったそうだが、現在はココだけ。
では、詳細をご案内しましょう。
■レトロな佇まいで、存在感バツグン

谷中を散歩していたら、目に飛びこんできた「愛玉子」の文字。
寺町として空襲被害をさけたためか、レトロな建物がとっても多い谷中だが、その中でも一段と異色をはなつレトロぶりだ。
一見、営業しているのか、どうかすら怪しいひなびた店構え。
ショーケースには「チーワイン」「ハイコーク」「チーアンミツ」などなど、いったいどんな物だか想像すら出来ないメニューが、ずらり記載されていた。



店内はこんな感じ。
トビラも、装飾品もすべてがレトロ。ボックス席にいたっては昭和9年製なんだって。
音楽や有線はかかっておらず完全な無音。
しかも、ほのかに線香の匂いまでするってんだから、まんま、田舎のおバアちゃんちだね。
ところどころに、すぐ近くにある美大生の作品を飾ってたりもする。

天井についてる扇風機がね、味があるんだなあ。
昭和3、40年代のものなんだろうけど、現役バリバリ。
うーん、郷愁をさそう店だ。
あ、それと、トイレは建物の住居部分にあるんです。
いったんクツ脱いで、居間とおぼしき生活空間をつっきり、トイレへ。
この便所がまたクセえんだけど、そんなところも含めて、昔ながらな感じで良いんだなー。
■オーギョーチイを食べる

愛玉子 400円
レモンシロップの中に、愛玉子がどっさり入っている。
涼しげで、夏がよく似合うでしょ。
愛玉子は、イチジクに似た植物(愛玉)の種を、よく揉んで、水に浸しておくと出来るもの。
栄養素も高くって、米と同じくらいあるんだって。

これが愛玉の実。
店内をパシャパシャ写真撮りまくっていたら、店員さんが見せてくれた。
こいつを乾燥させて、オーギョーチイを作るわけなんだけど、くわしい製法は企業秘密だそうだ。

では、さっそく食べてみましょう。
ふむ、ふむ。
食感はやわらかくも弾力性があり、寒天よりやや噛みごたえが強い。
オーギョーチイ自体にほとんど味はないんだけど、浸かってるレモンシロップの味がする。
良く噛むと、ほんのり苦味が走るのは、種本来の苦さだろうか。
こりゃあ、旨い。
ちゅるちゅるといくらでもイケるぜ。
という具合である。
谷中を散歩したおりにでも、ふらっと立ち寄ってみるのもいいだろう。
夏にピッタリの涼しいお菓子だ。
■「愛玉子」の情報■
オススメ度:★★★☆☆
アクセス:JR「日暮里駅」から徒歩8分
住所:東京都台東区上野桜木2-11-8 地図
電話:03-3821-5375
営業時間:10時~20時
定休日:なし
予算:愛玉子400円
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