『お菓子の城』 オススメ度:★★★★★

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愛知県犬山市にあるお菓子のテーマパークです。
高さ15mのウェディングケーキがあったり、砂糖で作られたスフィンクスがあったりもするんですが、そんなことよりここの押すべきポイントはですね。
「永遠と響きわたる子どもたちのありがとう」というBGMです。





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▲立派な外観をしています。

お菓子の城は1986年にオープンしたテーマパーク。
北海道庁をモチーフにしたそうで立派な外観です。城の前にある池には、サンタクロースの銅像が設置されており、クリスマスだろうがお盆だろうが一年中ソリに乗っています。



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▲マスコットキャラのスイートポテト王子がお出迎えしてくれます

扉の前でマスコットキャラのスイートポテト王子がお出迎えをしてくれます。
配色と形状からカレーパンか鈴カステラのように見えすがスイートポテトです。

子供が近づくと積極的におどけた動きをしてくれるのですが、みな一様に逃げたり泣いたりしていました。生物としての本能でしょうか。見たことも聞いたこともない生きものが、突拍子もない動きをすると、恐怖で逃げ出してしまうようです。
ただしこの王子、大人には丁重なおじぎをしてくれます。さすがは一国一城の主。処世術に長けています。



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▲子供には容赦がありません。

子供が近づくのを、扉の影で待つスイートポテト王子。
無防備に近づいてきた子供をおどろかしていました。子供には、まったく容赦がありません。なまはげ的なキャラクターなのでしょうか。



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▲14.8mの巨大ウェディングケーキ。デカすぎて写真に収まりきりません。

入り口を入ると、ドカーンと14.8mの巨大ウェディングケーキが置かれています。あまりにデカ過ぎて写真に収まりきりません。

ケーキを取り巻くように配備された階段の名は「幸せの階段」です。
東筑波ユートピアにも「幸福の道」と名づけられた坂道がありましたが、幸せや幸福に根拠はいりません。幸せは自分の心が決めるのです。



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▲運営会社の代表商品タマゴボーロが山積みにされています。

お菓子の城の運営会社は竹田製菓。
なもんで、売店脇には代表商品であるタマゴボーロが山積みに置かれてます。赤ちゃんのお菓子という印象ですが、ボックス買いする大人もいるのでしょう。
日曜の昼間に行ったのですがそれほど混み合うこともなく、家族連れが何組かいるぐらい。



●広い展示スペースを持て余していて、殺風景な館内

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▲お菓子の散歩道だそうですが…

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▲市役所の廊下みたいです

「お菓子の散歩道」と名づけられた通路は、市役所の廊下を連想させます。蛍光灯のジージーというノイズが郷愁を誘います。

館内BGMはオリジナルソングの「お菓子の城テーマソング」。
●幸せ探しの夢、主人公♪
●王様ニコニコ、指くわえた♪
●今日は暖炉の前で、絵本の子猫とクリスマスイブ♪
と時も物理空間も吹き飛ばす歌詞が永遠リピートされています。



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▲めちゃくちゃ広いダンススタジオもある

「シャルウィーダンススタジオ」というダンススペースが設置されていました。
役所広司・草刈民代ペアが20組いてもぜんぜん平気なぐらい広大なスペースですね。



●お菓子のテーマパークなので展示物のほとんどは砂糖です

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▲一見たんなる動物に見えますが、違います。砂糖の精なのです。

お菓子の城ということなので、砂糖で作られたオブジェが置かれています。
上記は「さとうの精 カーニバル」という展示コーナー。動物たちはすべて砂糖で作られています。規則正しく整列していてカーニバルというより儀式という感じです。



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▲世界の風景を砂糖で作ったもの。なぜか、人間に腕がありません。

こちらはタイですね。タイの寺院や特産フルーツを、砂糖オブジェで作っています。なぜか人間には腕がありません。



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▲こちらは日本。やはり腕がありません。

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▲こちらはオーストラリア。薄い腕です。

砂糖で作った腕を固定するのは至難の業なのでしょうか。



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▲「名古屋自慢」というコーナー。もちろん砂糖で作られたオブジェです。

「名古屋自慢」と名づけられたコーナーでは、名古屋の名所が砂糖で作られています。名古屋城、犬山城、お菓子の城が展示されています。
「おいしそうだけど食べないでください」という注意書きがされていました。おいしそうだけど食べないでくださいね。



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▲PTAのバザーみたいなラインナップのお土産コーナー

お土産コーナーにはPTAのバザーのような手作り感あふれるラインナップです。
編みぐるみやビーズブレスレットなど実家の必需品が売られています。



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▲カールおじさん 800円

他社のキャラですがカールおじさんもいます。



●暗い通路に、子供たちの「ありがとう‥」が響きわたる

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▲火の鳥のオブジェとともに、愛咲いてるありがとう

竹田製菓の会長である日本一の投資家、竹田和平氏は「わくわくありがとう」が座右の銘。
そのためか、館内はありがとうで埋めつくされています。お菓子の城のてっぺんは「ありが塔」と名づけられているぐらいです。



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▲お土産でくれるタマゴボーロにも、ありがとうおかげさま

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▲看板にもありがとう

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▲薄暗い通路にありがとうの声が響きわたる。

通路をとぼとぼ歩いていると、なにやら子供たちのしゃべり声が聞こえるのです。
「ん?なんだろ?」と耳をすませると

ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう

と子供たちがありがとうを合唱しているのです。
あまりの出来事に、思わず、あたりを見回しました。低い声になったり、大きな声になったり、永遠とリピートしています。

実はこれ、録音した音声。

このありがとう音声を工場で流し続け、たまごボーロに100万回聞かせているそうです。
きっとお菓子の城を出るころには、あなた自身も「100万回のありがとうを浴びた素晴らしいあなた」へと進化していますよ。







「お菓子の城」の情報
オススメ度:★★★★★
アクセス:名鉄犬山線「江南駅」からタクシー15分
住所:愛知県犬山市新川1-11
電話:0568-67-8181
営業時間:平日9:30~17:00、休日9:00~18:00
定休日:水、木
予算:入場料1200円
関連URL:公式サイト