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柴又駅にある映画「寅さん」に関する資料館です。
なにが良いって

実際に映画で利用されてたセットとか小道具がたんまりある

ってところです。「くるまや」のセットにいたっては、丸ごと1軒お店がたてられてますからね。そんなに寅さん詳しくなくっても楽しめる作りになっております。
では詳細をご案内しましょう。
 





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▲大理石のカバンが、背もたれになってます

寅さんの実家「くるまや」のモデルになっている草だんご屋さんとか、柴又帝釈天とかを通りすぎ、江戸川沿いに記念館はあります。立地は完璧。ファンならずとも、日本人ならばかならず見覚えある光景に、映画の中へと迷い込んだような気分になれます。

記念館入り口においてあるベンチも、もちろん寅さんテイスト。大理石のカバンに寄りかかれば、フーテン気分を味わえますね。




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▲全身銀色のリトルグレイ寅さんが、看板を取りつけてます

肌も服も銀色の、リトルグレイ寅さんが入り口の看板を取り付けています。
どうやら、腹巻きをしてて、帽子をかぶってさえいれば、どんな色でも造形でも、寅さんだと認識できるようです。




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▲紙芝居形式で、第1作にいたる前日談を上映。寅さんエピソード0です。

16歳で家出をし、テキ屋稼業に入り、そして20年ぶりに柴又に帰ってくるまでの寅さんエピソード0を、紙芝居形式で上映してくれます。しっかし、第1作目の時点では、寅さんまだ36歳だったんですね。ものすごいおっさんってイメージだったのになー。アナゴさんの27歳に匹敵する老け具合です。



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▲幕があがって、人形劇のはじまりです


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▲幼女が泣いて、日が沈む

この人形劇、非常に凝ってまして、電車が動いたり、犬のしっぽがふるふる揺れたりします。
上記の場面は、家出をする寅さん(16才)をさくら(10才)が見送っているところ。幼女が泣いて、日が沈みます。ワカメちゃんといい、この時代の幼女は、おかっぱ頭がデフォルトのようです。

ちなみに、寅さんはもともとフジテレビで放送してたテレビドラマだったんだとか。けっこうヒットして、1年間放送したんだけど、最終話がハブに噛まれて寅さんが死んじゃうってラスト。このバッドエンディングがあまりにも不評で、視聴者から抗議が殺到。んで、寅さんをよみがえらせるために、翌年やむなく映画が撮られたんだって。何が幸いするか分からないもんです。




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▲合成感ゴッリゴリの写真も撮れます。

寅さんと記念撮影するコーナーもございます。ただし、よっぽど遠近感を意識しないと、寅さんとの縮尺がおかしなことになって、現実ではありえない騙し絵みたいな写真になってしまいますので、お気をつけください。





  実際に利用されていたセットや小道具も盛りだくさん  

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▲撮影に使われていた本物のくるまやセットが、丸ごと1軒展示されてます

第1作から最終48作まで、28年間にわたってずーっと使われていた「くるまや」のセットが丸ごと展示されています。保存していた大船撮影所の閉鎖とともに、記念館に永久保存されることになったとか。よほど丁寧に使われてたんでしょうね、28年も経過しているとは思えないくらい、キレイです。




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▲リビングルームも実際に使われていたもの

数々の名シーンを生み出してきたリビングルームも、もちろん映画に使われていたガチモンです。
居間じゃあなくて、あえてリビングルームって表現すると、映画が醸し出してる情緒を台無しにできますね。寅さん、ワーキングホリデーに行ってそうですね。




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▲撮影スタッフのパネル。井上順似のカメラさんが要チェックです。

山田洋次監督をはじめとして、助監督や照明さんなど撮影スタッフをパネル展示。現場で使われてたカチンコやメガホンも置かれ、スタジオの空気感が再現されてます。カメラさんが井上順氏に似ているので、要チェックです。




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▲劇中で寅さんが売っていたもの。記念すべき第1作は雑誌。

劇中で寅さんが売っていたものも展示されてます。第1作では、雑誌を販売。
「ピンカラキリちゃん」「ミステリーカクテル」などタイトルからして、ジャンルがまるで予想できない、最高に面白そうな雑誌ばかり。これならバカ売れしそうですね。



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▲第17作で売ってたのは、おもちゃ。「シンバルを叩く、ヤバい目つきのサル」が売れ筋なのでしょうか。3体もいます。



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▲第11作で売ってたのはレコード。ポータブルのレコードプレイヤーが質感、配色ともにファミコンそっくり。



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▲そして、寅さんは、星になった

上記は、2009年に「TORASAN」と命名された星の写真です。高校生から寅さんシリーズの大ファンだった渡辺さんが、発見した星に寅さんと名づけたとか。比喩ではなく、本当に寅さんは星になっていました。

とまあ、ひととおり館内を鑑賞しているあいだ、何度も男子小学生とすれ違いました。どうやら1人で来てるみたいです。
ものすごく熱心に展示を見てて、「こんな層の心まで打つのかよ、寅さん。ポケモンと同格じゃん」と感心していたのですが、さらにたまげたことに、彼が着てるTシャツには『労働者諸君!』と寅さんの決めゼリフがプリントされていました。正装です。寅さん記念館を巡るうえで、これ以上の正装はありません。なにが、彼をそこまで寅さんに向かわせるのでしょうか。寅さん、罪な男です。







■「寅さん記念館」の情報■
オススメ度:★★☆☆☆
アクセス:北総線「新柴又駅」から徒歩12分
住所:東京都葛飾区柴又6-22-19
電話:03-3657-3455
営業時間: 9:00~17:00
定休日:第3火曜日、および12月第3火・水・木曜日
予算:一般500円
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