人面石をずらっと展示している秩父の珍石館。なんと、総数900点以上。
今は亡き館長さんが、50年かけてコツコツ集めた顔、顔、顔…。ゴルバチョフ、研なお子、プレスリー、と古今東西のさまざまな有名人が勢ぞろいです。
もー、文句なしの5つ星!最高に熱い空間だぜ!
▲普通の一軒屋みたいな佇まいをしています
一見すると、普通の一軒屋みたいな佇まい。鍵がかかって、誰もいない様子です。
『居ないときは、隣の岸和田にお声かけください』との貼り紙がされてるので、隣の日本料理屋さんにむかって、すみませーんと声をかけたら、「はいはーい」と愛想のいいおばちゃんがやってきました。料理屋と、かけもちで経営してるんだって。
▲ぎっちり棚に詰まった、人面石の総数は900点以上!
2階建ての館内は、見渡す限り、石、石、石…。しかも、どれもこれも、人面石ってんだから、胸が騒ぐじゃあないですか。
棚にギュウギュウ詰めこまれた、人面石の総数は900点以上。初代館長の羽山さんが50年かけて、川原や森、火山の近くなどありとあらゆる場所で「人面石、ゲットだぜ!」してきた代物でございます。タバコもやらない、バクチもやらない、だけど、石はやる。そんな、人面石に注いだ一生だったとか。男だぜ!
残念なことに、羽山さんは2010年にお亡くなりになられ、現在は娘さんが跡をついでます。
とはいえ、まあ、この娘さんも相当熱い。幼い頃から、ずーっと父の石トークを聞かされてた影響からか、解説に魂がこもってます。石の構造から、拾ってきた場所まで、面白エピソードをいろいろ教えてくれますよ
当初は、館長さんが自力で見つけた物ばっかりだったんだけど、「人面石を集めてるやつがいる…」という評判が広がるにつれ、各地から集まるようになったそうです。引き寄せの法則ですな。
しまいにゃ「人面石持ってくと、お小遣いくれるらしい!」と、近所の子供たちが、小遣い稼ぎに人面石を探しだしたんだとか。なんだか、資本主義の成り立ち、みたいなエピソードですね。
まあ、変わった博物館なので、テレビ取材もしょっちゅう。大御所でいえば、タモリ倶楽部なんかも来ています。いかにも、好きそうだもんなあ。
●最高の人面石をドバッとご紹介
撮影禁止の張り紙こそあるものの、「撮って、撮って!良いよ!」とノリノリで撮影OK。少しでも沢山の人に、人面石を見てもらいたいみたいです。
こういうのは、口で説明するより、実物見てもらうのが一番。というわけで、お気に入りの人面石をドバッとご紹介します。んもう、最高なんだぜ!
■有名人に似てるシリーズ
▲デーモン小暮 アイメイクの塩梅がそっくり
▲研ナオコ あと10年したら、こうなりそう
▲きんさんぎんさん きんさん、ヨボヨボ過ぎ
▲ウドちゃん 天野くーん、おでこがどんどん伸びるよー、助けてー
▲杉良太郎 不敵な笑みに流し目。感じ、出てるなあ。
▲猪木 表情が穏やかなので、クッキングパパな気がする
▲サンマ 歯
▲タイガーマスク タイガーマスクってよりルチャっぽい装飾ですな
▲木枯紋次郎 三度笠までかぶってる。再現度高し。
▲光源氏、紫式部 えぼし帽をかぶってるように見える。平安時代。
▲プレスリイ 数ある人面石のなかでも、トップクラスに人面。こりゃあ、凄い。
▲キリスト うん、確かにこういう表情で、十字架にかけられてるわ
■総理大臣・大統領に似てるシリーズ
▲金丸信 ほっぺたがふよふよしてるとこが似てる
▲宮沢喜一 これなんてそっくりでしょ。最小限の線で描いた感じ。
▲海部俊樹 こんなおでこに特徴ある総理だったっけな
▲エリツィン 修羅場くぐりまくってる顔つき
▲ゴルバチョフ 「わ~、ソ連、崩壊しちゃった~」
▲ケネディ大統領 「わ~、暗殺される~」
■アニメとか映画のキャラに似てるシリーズ
▲ET こんなの物置小屋にいたら失禁するわ
▲ひょっこりひょうたん島トラヒゲ 眼帯まで石でできてる。自然って凄いな。
▲ミッキーマウス 中国の土産屋で売られてそう
▲ヌリカベ君 「君」ってつけると、とたんに、アイドルを紹介する時の週刊誌みたくなるね
▲カールのおじさん ビルの取り壊し現場から貰った、コンクリの破片なんだって。
▲ニモ 体の線と、全体の色味がカクレクマノミ
■動物に似てるシリーズ
▲亀 亀甲石という種類の石。まんま甲羅。なんか、マリオカートやりたくなってきた。
▲玉ちゃん なつかしい。こんな不気味な顔だったら、誰も助けなかったんだろうな
▲雀の学校の先生 舌がどろりと出ている。いずれ、なにかをやらかしそうな先生です
▲チンチラ猫 口元のふにょふにょした部分が、かわゆい
▲猿 やっべえ顔した猿。薬物依存だ
▲スズメ 2羽のスズメ。水墨画のよう。
■その他
▲イケメン だな。イケてるな。将来は、エグザイルか。
▲コーラス 笑顔だったり、無我夢中だったり、表情も個性的
▲入歯をはずしたいんごう婆さん うちのばあちゃん、よくこういう顔してたわ
▲モアイ グラディウスに出てきて、変なワッカ吐く奴だ
▲子供を抱いてるおかあさん 日本画でありそうな題材
▲ロシア娘ナターシャ 誰だよ
▲今になって好きだったと言われても仕方ないわ。なんで一人者の時に知らん顔をしてたのよ。 急にどうした
▲木星 ほんとだ。木星だ。
●やったー!!命名させてもらったぞー!
▲悩みに悩んで、ようやく名づけた一品。アンパンマン。
ねっ。
クソ最高だったでしょ、人面石!たまりませんわ。
ねっとり、舐めるように眺め、写真撮りまくってたら、「記念になにか名前つけてって良いよー」と、なんと、命名する権利を頂けました。やったー!!間違いない!人生で、一番幸せな瞬間だ!
でも、じっさい名づけようと思うと、これが案外難しいのね。10分ほどうろちょろ、あっち行ったり、こっち行ったりした上で、ようやく名づけました。アンパンマン。
▲僕の名づけたアンパンマンも、並べてもらいました。
いや、でも、冷静に見ると、こんな口からなんか汚いの垂らして、視線がうつろなアンパンマン、嫌だな。
カバ夫くんでさえ、こいつの顔は食べないだろ。「僕の顔をお食べ」って、毒を練りこんだアンを食べさせて、毒殺するタイプのキャラだわ、こいつ。ミスったな。
▲お土産の人面君 800円
お土産として販売してる人面君。
どっかで見たことあるんだよなあと思ったら、「中居正広のブラックバラエティ」のマスコットとして使われてたんだって。活躍の幅が広いぜ、人面石。
先代の館長が「こいつは、いける!」と1000個も発注しちゃったそうで、大量の在庫を抱えてるだとか。僕も、自作Tシャツを50枚発注し、まるで売れることなく、自分で5年間着続けた経験があるので、他人ごととは思えません。お立ち寄りのさいは、ぜひ人面君、買ってあげてください。僕は買いませんでしたけど。買ったとしても、断捨離で、まっさきに捨てる候補にあがるもん、これ。
■「珍石館」の情報■
オススメ度:★★★★★
アクセス:秩父鉄道「影森駅」から徒歩6分
住所:埼玉県秩父市上影森764-6
電話:0494-24-7288
営業時間:春・夏 9:00~18:00/秋・冬 10:00~17:00
定休日:火(祝日の場合は翌日)
予算:大人400円
関連URL:特になし