立川駅目の前、1周20分ぐらいの小さな区画には、なんと109個ものパブリックアート作品が置かれてます。 歩道のわき、茂みの中、ビルの陰‥ありとあらゆる場所に作品が潜んでいる光景は、さながらアートのポケモン状態。「パブアト(パブリックアートの略)、ゲットだぜ!」 世間が、高橋容疑者探しに励むなか、わたくしは、アートを探してまいりました。 |
立川駅のすぐ目の前、20分もあれば一周できる、小さな区画のなかに、109個ものパブリックアートの作品が置かれてます。1994年から、立川市が取り組んでる「まち全体が美術館」構想に基づいて、36カ国92人ものアーティストが参加してるんだとか。
▲こんな感じで、歩道のわきなんかに、ずらずら置かれてます。
アートといえば、キレイなギャラリーにポツリと飾られ、丁重に扱われるのが一般的なんでしょうけど、ファーレ立川はそんなヤワでケチくさい展示じゃありません。歩道、階段、茂みの中と、あらゆる場所に、これでもか!これでもか!と、怒涛の勢いで置かれてます。
そんだけアートがあるならば「さぞかし洗練されたオシャレな街なんだろう」と思うでしょうが、実際、そんなことはありません。近くに、WINS立川があるからです。109個のパブリックアートが生み出す空気感は、WINS帰りのおっちゃんが3人もいれば、充分、相殺できます。
また、作品には、キャプション(題名や作家名が書かれたパネル)がつけられてないので、町の生活に、ごく自然と溶け込んでます。
今回、あえて事前情報を入れず、アートだと思われるものを片っ端から撮ってみたので、「ん?こいつはアートか?それとも、ちょっと凝ったデザインの、たんなる商品?」と撮影を悩む場面もしばしば。
▲これは、アートではない。
たとえば、これ。
こいつは作品に違いないと撮ったんだけど、公式サイトで答えあわせしたら、作品ではないみたい。一方、「さすがにこれはアートじゃねえよな」とスルーした、小汚い小屋がアートだったりしました。うむ、はからずも「アートとはいったい何か?」という巨大な命題を考えるきっかけになりますね。
1時間の探索で、109作品中76作品を見つけたので、まあまあのゲット率じゃないでしょうか。
では、撮影に成功したものの中から、お気に入りの20作品をご紹介いたします。
これがパブリックアートだ!!お気に入りの20作品を紹介!
▲『最後の買い物』 タン・ダ・ウ でっけえ。
▲『会話』 ニキ・ド・サンファル おっちゃんがくつろいでいた。おっちゃんはどんなとこでも、くつろげる。
▲『タチカワの女たち』 エステル・アルバルダネ 立川の女は、薄い。
▲『無題』 リチャード・ウィルソン 登っても目的地のない階段。トマソンのよう。
▲『無題』 ジャン=ピエール・レイノー でっけえ。
▲『古典的な交信機器、伝声管』 牛嶋達治 通路の手すりにさりげなく。
▲『無題』 サンデー・ジャック・アクパン 茂みの中にいる。ディズニーランド、カリブの海賊みたい。
▲『無題』 依田久仁夫+エステル・アルバルダネ 人もベンチもどっちもアート
▲『無題』イーエフペー 夜は光ります
▲『山』 アニッシュ・カプーア 歩道わきにあるんだけど、意外と違和感なし。
▲『耳の椅子』 藤本由紀夫 一応撮っておいたら、アートだった。
▲『ブリーフケースをもった男』 ジョナサン・ボロフスキー でっけえ
▲『遡洄する大木』 西雅秋 こんな不自然なもんの近くで、普通に道路工事してるのが面白い。
▲『無題』 ゲオルギー・チャプカノフ 犬
▲『無題』 潮田友子 アスファルトの灰色に、原色がはえます。
▲赤い作品『母と子を殺した父親のようなもの』
青い作品『父親に殺された子を受精させた父親のようなもの』 彦坂尚嘉 片平なぎさに謎を解いてもらおう
▲『無題』大岩オスカール幸男 歩道に三葉虫が埋め込まれてます。
▲「無題」 ヴィト・アコンチ 車が真っ二つに両断されてます。
▲『きみはただここにすわっていて。ぼくが見張っていてあげるから』 ホセイン・ヴァラマネシュ
手前の石ころと本、奥の椅子とスリッパがアート。
さらに奥にある、駐禁ステッカーが貼られた原チャリは現実。
▲『黒い竜-家族用』マリーナ・アブラモヴィッチ
すぐ脇に「アートではあそばないでください」という貼り紙がされていた。
いいな、アートであそばないで、って表現。子供が登っちゃうのかな。自覚もなく。アートに。
■「ファーレ立川」の情報■
オススメ度:★★★☆☆
アクセス:JR「立川駅」から徒歩5分
住所:東京都立川市曙町2丁目8及び35~41番
電話:-
営業時間:-
定休日:-
予算:-
関連URL:公式サイト
作品の修復が完成したそうです。
地元のくせにお披露目の翌日に気づきました。(^◇^;)