『ZAKURO』 オススメ度:★★★★★


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日暮里にあるトルコ料理屋。

うおっ!
うおおおおおおおっ!!
僕はね、こういう店にね、出会うために、珍スポを巡っているんですよおおおおー!!
すっげえ!この店!最高!

60人の客を相手に、店長が4時間カラミっぱなし。
「あなた、何のために生きてるの?」「空気を読め」「お前は死ねー!!」「結婚しよう。荒川区役所行こ。」などなど、名言飛びだしまくりです。




●入店そうそう、店長が100%の力で、客にカラむ!!

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日暮里駅から徒歩5分。谷中銀座の入り口にございます。
タテヨコなんか気にしない、そんな看板のとりつけ方からして、破天荒ぶりがうかがえます。




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こんな感じで、床にじかに座ります。
日曜の夜に行ったんですが、入店して、すぐ満席に。休日は、予約しといたほうが良いですね。
ギュウギュウに詰めて、60人は入ってたかな、お客さん。




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▲店長のアリさん。休むことなく、ひたすら客にカラミつづける。主役。

店長のアリさん。
この人!この人がヤバい!独壇場!
60人の客を相手どって、1人でずーっとカラみ続けるんだから。
入店するなり、いきなり、彼のワンマンショーはスタートします。

「みんなー、聞いてー!チョコレートをあげるよー!」

と大声を張りあげ、チョコを投げはじめました。




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▲これを投げる。

「はーい、頑張ってー」
「そこのデニム、いくよー」
などと、投げる相手に、一言コメントをつけてゆきます。
興奮しているのか、徐々にコメントはエスカレート。

「あなたたち、2人とも気持ち悪い!」
「社会のなかで、役に立て!」

と罵倒をはじめます。
あげくの果てには、急に真顔になり

「お前は、死ねーー!」

と、全力でチョコをぶつける始末。
な、な、なんだ、この店!入店そうそう、100%のカラミだな!




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客たちが面食らっているなか、ツカツカと1人の男性客に近づき、こう言った。

「あなた、なんのために生まれたの?」

と。
えーーー、いきなり、なにー!?
ついさっきまで、あんなに暴れた男が、なにいきなり、哲学的な問いを発してるのー!

す、すごい。
テンションだけじゃない。
静と動の切りかえ、言葉のチョイスも、達人の領域だ!




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▲ニヤニヤしながら、ずーっと動き回っている。

男性客には厳しいのだが、反面、女性客にはすごく甘くって
「はーい、そこの美人さん。」
「カワイー、結婚しよう。」
「荒川区役所、行こ」
などと、求愛をしまくる。

あ、文章で書くと、現場の空気感伝わらないから、マジで嫌な人なんじゃと思われそうだけど、全然んなことありません。
間の取り方や表情なんかで、笑いになるギリギリラインのカラみ方。
毒蝮三太夫みたいな、芸としての罵倒です。

カラむ相手によっても、セリフをだいぶコントロールしてるみたい。
受け幅の広そうな、イジリやすい人には、ガンガンいきますけど。
「この人攻めたら、マジで怒るかも」みたいな人には、軽く撫でる程度。
10年を超える客イジリキャリアだからこその、絶妙な名人芸です。





●トルコやイランの民族を、むりやり着させられる!

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▲トルコやイランの民族衣装を、むりやり着させられる。

チョコを投げおえた店長は、トルコやイランの民族衣装を持ってきて、1人1人着せていきます。
男性客には

「おい、早く立てー。空気を読め!」

などと、強引に。
女性客には

「男たちー、ヨダレ出してー」
「カワイー、しかも、頭良さそー」

などと褒めそやしながら、次々、着せていきます。




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満面の笑みで、写真撮影に応じてくれたあと

「キモーい」

と言いながら、奥へ引っ込んでいきました。
うーん、嵐のような人物だ。





●食べきれないコース2000円は、マジで食べきれない!

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▲食べきれないコース(のほんの一部)  2000円 

夜は基本的にコースのみ。
食べ放題の「食べきれないコース2000円」と、飲み放題もついてる「食べきれない・飲みきれないコース3000円」だけ。
いちおうアラカルトもあるみたいだけど、頼む人いないんじゃないかな。
イラン・トルコ・ウズベキスタンの料理が、ほんとうに食べきれないほど、次々運ばれてきます。



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▲ばんばん運ばれてくる中東料理

ポテトサラダ、パスタ、ケバブ、ラム肉やらが、テーブルに料理が残ってようが、おかまいなしに運ばれてくる。
カレーを持ってきた際には「気をつけて、第二の毒カレー事件だよ」などと、ブラックジョークをかましていた。
イラン人の口から、その事件名を聞くなんて。

料理に関しては、旨いのもあれば、マズいのもある。
まあ、マズいというか、舌に合わないというか。
特にデザートは、中東独特な味つけで甘すぎて、僕はちと食べれなかったっす。






●水タバコもやれる!

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▲水タバコ

3名以上で入店すると、タダで水タバコをやらせてくれます。
水がフィルターになってるタバコで、葉っぱには専用のフレーバーがついてるんですね。
イスラム圏でよく吸われてるんだって。




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おもいっきし煙を吸いこんで…




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ポワーッと吐く。
口の中に、スイカのフレーバーが広がりました。
一般のタバコに比べると、デザート感覚で楽しめますね。







●ベリーダンスに強制参加!

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▲ベリーダンスは腰のふり方が、すごく淫靡だよね

あっという間に2時間経過。時間は20時。
毎日20時からは、ベリーダンスショーがございます。
お姉さんが、腰をぶりぶり振って、踊りまくり。




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ベリーダンス中だろうと、店長は黙りません。

「見てー!この男、ヨダレたらしてるよー!」


などと、客をイジってまわります。




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そうこうしていると、女性客の手をとり

「踊ってー。カワイー」

と、むりやり舞台へ引っぱりだします。
嫌がっても、ムダというもの。
女性客もすこしは抵抗しましたが、あまりのしつこさに観念。
ダンサーの横で10秒ぐらい踊り、そそくさと席に戻りました。

「盛りあげてないやつは、晒し者にするよー」

と店長が宣言したため、みんな必死で手を叩きます。




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次のターゲットは、大学生男子。

「早く立てー、空気読めー!」

と引きずりだします。




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そして、メガネを取って…




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上半身を脱がせて…




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半裸で踊らせてました。
客にそこまでやらせるか!
すげえよー、逆らえないよー。




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ダンスのクライマックスは、お客さんオールスタンディング。
みんなで踊って、お祭り状態でした。






●だれも誕生日じゃないのに、お誕生日パーティーが始まった!!

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ベリーダンスが終わると、店長は、誕生日ケーキを持ってきました。
だれも誕生日じゃないけど、お誕生日パーティーをはじめるそうです。
意味が分かりません。

この日、もっともカラまれてた女性が
「誕生日おめでとー!」
と、ケーキの前に引きずりだされ、祝われています。

ケーキの写真を撮ってる客にむかって、店長が

「明日、朝イチでフェイスブックに載せろ!!
誕生日を祝う店だって、書けー!!」

と叫んでいます。
この『だれも誕生日じゃない、お誕生日パーティー』は口コミ効果が目的だったようです。
なんて、ぶっとんだマーケティング手法でしょう。
電通や博報堂は、いますぐ彼を引き抜くべきです。




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その後、1人の客を指名し

「15分間でお祝いの言葉を言えー!空気読めー!」

と催促します。
彼は「お誕生日おめでとうございます。」と無難にコメント。
拍手をして、ロウソクの火を消し、お誕生日パーティーは終了。
食事、ベリーダンス、お誕生日会と、怒涛の4時間でした。
締めの挨拶に代わって、店長が

「こんな店、イヤだよねーーーー!!」

と絶叫。
これを合図に、お客さんはポツポツ帰りだします。

えーーー、イヤなこと、分かってたのかよ!
すげえオチだな!
お客さんすべての気持ちを代弁する、メタ的なセルフツッコミで、終わりって。

僕と友人も、夢見心地のまま退散。
帰りぎわ、店長に

「いろいろ変なこと言って、ごめんなさい」

と、まさかの謝罪を受けました。
ツンデレの極みだな!


【総括】

す、す、スゴすぎた…。
こんなファンタジーみてえな店が、この世に存在したなんて…。
俺は、こういう店に出会いたくて、珍スポを巡っているんだー!!うおー!!
とにかく、絶対行ってください!なるべく何も知らない友だちを連れて。
いままでの価値観がぼっろぼろに崩れさりますよ!!サイコーーーー!!







「ZAKURO」の情報
オススメ度  ★★★★★ 
アクセス  JR「日暮里駅」から徒歩5分 
住所  東京都荒川区西日暮里3-13-2谷中スタジオ1階
電話番号  03-5685-5313 
営業時間  11:00~23:00
定休日  水曜日 
予算  食べきれないコース2000円+ベリーダンスショーチャージ500円 
関連サイト  公式サイト