食べログの地域ナンバーワン店を巡るシリーズ、第2弾。
私は、ふと思った。
「本当に旨いものを表現するとき、言葉はかえって邪魔ではないか?」と。
地域ナンバーワンになるほどの味が、はたして言葉で表現できるだろうか。
過度に言葉で飾りたてるより、いっそ、食べるさいに生じた”音”だけを伝えたほうが、それを読む人の想像力を刺激し、味の再現ができるのではないだろうか。
そんな想いから、今回は、擬音でグルメレポをしようと思う。
▲「越後屋若狭」は、一見すると普通の住宅にしか見えない。
▲「越後屋」と書かれた看板で、かろうじてお店だと分かる
和菓子屋「越後屋若狭」は、両国駅から徒歩6分、道路沿いでひっそりと営まれている。
食べログの評価ポイントは4.0と、驚異的な数値。都内の和菓子屋ではトップなのだ。
でかでかと看板をかかげることもなく、事前知識がなければ、お店と気づけない佇まいをしている。
完全予約制。飛び込みでの購入はできない。来店日時・購入する物をあらかじめ伝えておかなければならない。
私も、1週間前に電話予約をすませての来店だ。
店内は撮影禁止。ちいさなケースが1つと、腰掛けが置かれているだけのシンプルな作り。
和服姿の女将さんが「ご予約の松澤さんですね、少々お待ちください」と丁寧な対応で、商品を持ってきてくれた。
●「11月のお菓子」を買ってきたよ!
▲心を穏やかにする効果がある、ブルーの紙袋に入れてくれた。
▲「本日中にお召上り下さい」と敬語使いも完璧である。
▲商品説明の紙だって、時候の挨拶からはじめるお上品さ。
▲11月のお菓子 750円
▲左が「霜月」、右が「おりべ茶巾」
おりべ茶巾はぶちスライムを思わせる、可愛くて、ユーモラスな造型。
一方、霜月は、男らしい角ばったフォルムで、「我は90度なり」と叫ばんばかりの四角っぷりである。
さあ、この記事は、ここからが本番。
食べたさいの音だけで、どのような味かをみなさんに想像していただきたいのだ。
こすれあう皿の音、咀嚼音、おもわず出てしまった感嘆。
千のレトリックを用いるより、万の形容詞で飾りたてるより、いっそ自然な”音”だけを記載したほうが、美味しさが伝わるのではないだろうか?
そんな想いを実現させた、実験企画だ。千のレトリックを用いるより、万の形容詞で飾りたてるより、いっそ自然な”音”だけを記載したほうが、美味しさが伝わるのではないだろうか?
あなたの想像力をフル動員し、以下に羅列された擬音から、感触・香り・味わいを再現してほしい。
…それでは、お読みください。
以上である。
いかがだっただろうか。
頭の中に、素晴らしく美味しい、和菓子の味が再現されたであろうか?
実際に食べているところを、映像におさめてある。
あなたの想像との答え合わせの意味もこめて、最後に、下の動画をご覧いただきたい。
▲上記の”音”が生み出された食事シーンです。ぜひ、ご覧ください。
■「越後屋若狭」の情報■
アクセス | JR「両国駅」から徒歩6分 |
住所 | 東京都墨田区千歳1-8-4 |
電話番号 | 03-3631-3605 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
定休日 | 日曜・祝日 |
予算 | おりべ茶巾と霜月で750円 |
関連サイト | 食べログ |
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