【注】こちらの施設は、すでに閉店しているようです【注】
『おやじ』 オススメ度:★★★★☆
【注】こちらの施設は、すでに閉店しているようです【注】
▲新小岩駅北口を出てすぐの三井住友銀行ATMコーナー脇にあるよ
ちゅうわけで、行ってきました、このお店(?)。
ツイッターでエゴサーチしてたら、とある女性が「中を見たいけど、自分で入る勇気がない。東京DEEP案内とか東京別視点ガイドあたりに取り上げて欲しいなー」とつぶやいてるのを発見して、はい、ご要望どおり、代わりに行ってまいりました。今回の記事は、探偵ナイトスクープ方式で成り立っております。
どうですか、このビジュアル。すんごくソソるでしょ。
四方をビニールシートで囲んだ不思議な立方体。横×縦×高さで容易に面積を求められるシンプルな形だ。
ガムテープでDIYされた手作り感あふれる造型で、土手沿いにある、ホームをレスった方々のご住居にもよく似た風情を漂わせる。
中の様子は伺い知れないけど、おでんは販売しているみたいだね。ヤキトリには二重線ならぬ、二重ガムテープが施されている。
▲店先の看板
「人やすみしませんか」と、ナウな詩情にあふれた看板が、店先に出ていた。
仕事を”志事”、頑張るを”顔張る”と置きかえる、最近の自己啓発界隈のトレンドを、おやじさんは掴んでいるようだ。
●ロウソクの光のもと、おやじさんの身の上話を聞こう!
▲ガムテープで補強されたテーブルに、ロウソクが灯る
▲頭上には、乾電池式の非常用ライト
▲中には、おでんの屋台があった。屋台にビニールシートかぶせてる感じね。
「すいませーん、やってますか」とのれんをくぐると、おやじさんが椅子に1人腰掛けていた。
「おー、やってる、やってる、ここお座り」とフレンドリーにうながしてくれた。
どんなイカつい人が店長なんだろうと妄想してたが、経営してるのは、ふんわりと優しいオーラをまとったおじいちゃん。聞くところによると、今年で77歳なんだとか。
かれこれ、新小岩のこの地でお店を始めて、33年間目。
僕は、生まれ育ったのがジャスト新小岩なんだけど、振り返ってみれば、子供時代からずーっとこのビニールシート店あったかもな。
店内には、おでんの屋台がドンとすえられて、その周りに椅子が7席ほど置かれてる。
照明はロウソクが4本と、天井から吊り下げられた非常用ライトだけ。
すごくポジティブに解釈すれば、クリスマスパーティーみたいでムーディーだ。
開店は18時~25時で、日曜だけお休み。ビニールシートを貼ったり、椅子をセットしたりの設営に、毎日2時間かかるんだって。寝過ごしたときは、急遽、お休みにすることもあるそうだ。
▲グラス一杯、超なみなみに注がれたお酒。物理学の限界に挑戦している。
▲おでん1人前。お酒を頼むと、自動的によそってくれた。
「いやー、はじめてのお客さん嬉しいね。何、飲む?」とおやじさん。
メニューはビール、酒、焼酎の3つだけ。頼める食い物もとくになし。お酒を頼むと自動的についてくる、おでんの盛り合わせをおつまみに杯をすすめる。
容器一杯にオデンてんこもりなので、サツマアゲが入りきらず、運ぶさいにポロリと机にこぼれ落ちてた。卵には殻がちょびちょびついてるし、一見カラシに見える黄色い物体は、ブヨブヨした謎の固体だったが、小さいことは気にしない。それが、混じりっ気なし、飲むことに特化した純粋屋台の流儀というもの。
フタをつけたままお酒を注ごうとしたり、なかなかお茶目なおやじさんなのだ。
用意ができれば、あとはお酒をちびちびやりつつ、酔談に興じる。
時折、ぼーっとしながらも、おやじさんの身の上話しを聞かせてもらった。
昔はフィリピン人とかヤンチャな若者が駅前にたむろしてたけど、ここ最近は静かなもんだよ、とか。キツイこともあるけど楽しいことの方が多いからね、目が覚めて屋台に向かってるときテンションあがるよ、とか。休みの日は、昼まで寝て、起きたらガールフレンドとご飯を食べに行くことが多い、とか、そういう話し。
やっぱり数十年規模の超常連って人が多いけど、若い子もちょいちょい来るそうだ。
途中、おやじさんがボーっとしはじめたので、僕と友人で話していたら
「あ、ちょっと待って」
と会話を止められた。
どうやらラジオで流れているWBCの結果を聞きたいらしい。高校時代まで高校球児だったから、野球は好きだそうだ。
結果速報のあとは、また2人してボーっとして、小一時間居て、おあいそ。1人1000円と非常にリーズナブルだった。
なんか良いなあ、この空気感、落ち着くわー。
■「おやじ」の情報■
『おやじ』 オススメ度:★★★★☆
新小岩にあるお店、というか、屋台。 ビニールシートで四方を囲んだ、立方体のビジュアルが特徴的である。 とある女性がツイッターで「中が見てみたいけど、自分で入る勇気がない」とつぶやいてたので、代わりに行ってみた。 |
【注】こちらの施設は、すでに閉店しているようです【注】
▲新小岩駅北口を出てすぐの三井住友銀行ATMコーナー脇にあるよ
ちゅうわけで、行ってきました、このお店(?)。
ツイッターでエゴサーチしてたら、とある女性が「中を見たいけど、自分で入る勇気がない。東京DEEP案内とか東京別視点ガイドあたりに取り上げて欲しいなー」とつぶやいてるのを発見して、はい、ご要望どおり、代わりに行ってまいりました。今回の記事は、探偵ナイトスクープ方式で成り立っております。
どうですか、このビジュアル。すんごくソソるでしょ。
四方をビニールシートで囲んだ不思議な立方体。横×縦×高さで容易に面積を求められるシンプルな形だ。
ガムテープでDIYされた手作り感あふれる造型で、土手沿いにある、ホームをレスった方々のご住居にもよく似た風情を漂わせる。
中の様子は伺い知れないけど、おでんは販売しているみたいだね。ヤキトリには二重線ならぬ、二重ガムテープが施されている。
▲店先の看板
「人やすみしませんか」と、ナウな詩情にあふれた看板が、店先に出ていた。
仕事を”志事”、頑張るを”顔張る”と置きかえる、最近の自己啓発界隈のトレンドを、おやじさんは掴んでいるようだ。
●ロウソクの光のもと、おやじさんの身の上話を聞こう!
▲ガムテープで補強されたテーブルに、ロウソクが灯る
▲頭上には、乾電池式の非常用ライト
▲中には、おでんの屋台があった。屋台にビニールシートかぶせてる感じね。
「すいませーん、やってますか」とのれんをくぐると、おやじさんが椅子に1人腰掛けていた。
「おー、やってる、やってる、ここお座り」とフレンドリーにうながしてくれた。
どんなイカつい人が店長なんだろうと妄想してたが、経営してるのは、ふんわりと優しいオーラをまとったおじいちゃん。聞くところによると、今年で77歳なんだとか。
かれこれ、新小岩のこの地でお店を始めて、33年間目。
僕は、生まれ育ったのがジャスト新小岩なんだけど、振り返ってみれば、子供時代からずーっとこのビニールシート店あったかもな。
店内には、おでんの屋台がドンとすえられて、その周りに椅子が7席ほど置かれてる。
照明はロウソクが4本と、天井から吊り下げられた非常用ライトだけ。
すごくポジティブに解釈すれば、クリスマスパーティーみたいでムーディーだ。
開店は18時~25時で、日曜だけお休み。ビニールシートを貼ったり、椅子をセットしたりの設営に、毎日2時間かかるんだって。寝過ごしたときは、急遽、お休みにすることもあるそうだ。
▲グラス一杯、超なみなみに注がれたお酒。物理学の限界に挑戦している。
▲おでん1人前。お酒を頼むと、自動的によそってくれた。
「いやー、はじめてのお客さん嬉しいね。何、飲む?」とおやじさん。
メニューはビール、酒、焼酎の3つだけ。頼める食い物もとくになし。お酒を頼むと自動的についてくる、おでんの盛り合わせをおつまみに杯をすすめる。
容器一杯にオデンてんこもりなので、サツマアゲが入りきらず、運ぶさいにポロリと机にこぼれ落ちてた。卵には殻がちょびちょびついてるし、一見カラシに見える黄色い物体は、ブヨブヨした謎の固体だったが、小さいことは気にしない。それが、混じりっ気なし、飲むことに特化した純粋屋台の流儀というもの。
フタをつけたままお酒を注ごうとしたり、なかなかお茶目なおやじさんなのだ。
用意ができれば、あとはお酒をちびちびやりつつ、酔談に興じる。
時折、ぼーっとしながらも、おやじさんの身の上話しを聞かせてもらった。
昔はフィリピン人とかヤンチャな若者が駅前にたむろしてたけど、ここ最近は静かなもんだよ、とか。キツイこともあるけど楽しいことの方が多いからね、目が覚めて屋台に向かってるときテンションあがるよ、とか。休みの日は、昼まで寝て、起きたらガールフレンドとご飯を食べに行くことが多い、とか、そういう話し。
やっぱり数十年規模の超常連って人が多いけど、若い子もちょいちょい来るそうだ。
途中、おやじさんがボーっとしはじめたので、僕と友人で話していたら
「あ、ちょっと待って」
と会話を止められた。
どうやらラジオで流れているWBCの結果を聞きたいらしい。高校時代まで高校球児だったから、野球は好きだそうだ。
結果速報のあとは、また2人してボーっとして、小一時間居て、おあいそ。1人1000円と非常にリーズナブルだった。
なんか良いなあ、この空気感、落ち着くわー。
■「おやじ」の情報■
オススメ度 | ★★★☆☆ |
アクセス | JR「新小岩駅」から徒歩1分 |
住所 | 北口改札の三井住友銀行横 |
電話番号 | - |
営業時間 | 18:00~25:00 |
定休日 | 日曜(ただしオヤジさんの気分次第で休むときも) |
予算 | 酒1杯とおでん沢山で1000円 |
関連サイト | - |
そういえば、こんな店がずーーーっとあったなあとこの記事を見て思い出しました。
どうして閉店してしまったのでしょうか。
もし分かるならば記事にしていただけないでしょうか。