
さんざん宣言していたとおり、本日7月6日より「日本一周珍スポ巡りの旅」に出発しました。
着替えだの寝袋だのといった標準装備に加え、ノーパソ・Wi-fi・カメラといったサイト更新セットも詰め込んだので、バックパックは12kgぐらいになってるんじゃないかな。無尽蔵のスタミナと、とどまることを知らぬ大腿二頭筋を持っているはずの私であったが、ほんの90分歩いた時点で疲労骨折寸前までくたびれ果ててしまった。恐るべきは荷物かな。
というわけで、せっかく日本一周するわけなので、可能な限り毎日、日記をつけてようとおもう。珍スポ要素もガイド要素もない、極めて私的な雑文になるので、アレでしたら読み飛ばして、全てをなかった事にしてくださいまし。
「旅のあいだの家賃が払えない」ということで3年半におよぶ蜜月のルームシェア生活を終え、6月から実家で寝起きしていた。(この動画の友人と住んでいた。)
朝6時に起き、旅支度。すでに父は活動をはじめていたのだが「じゃ行くわ」「おぅ」というシンプル極まりないやりとりだけして、出発。父は「岩石の妖精」とでもいうべき寡黙な男だし、私も私で「生ける屍」といった生きてるのか死んでるのか分からない沈黙は金なりを胸に刻んだ男なので、これから日本一周するからといっても、過剰なやりとりはしないのである。

▲広告が埋まりきらない総武本線
実家のある江戸川から、まずは総武本線で関東最東端の「犬吠崎」へ。
まだ早朝だというのに、千葉から成東、銚子へと向かう総武本線は意外なほど混んでいる。座席はすべて埋まり、立ってる客もちらほら。
朝6時に起き、旅支度。すでに父は活動をはじめていたのだが「じゃ行くわ」「おぅ」というシンプル極まりないやりとりだけして、出発。父は「岩石の妖精」とでもいうべき寡黙な男だし、私も私で「生ける屍」といった生きてるのか死んでるのか分からない沈黙は金なりを胸に刻んだ男なので、これから日本一周するからといっても、過剰なやりとりはしないのである。

▲広告が埋まりきらない総武本線
実家のある江戸川から、まずは総武本線で関東最東端の「犬吠崎」へ。
まだ早朝だというのに、千葉から成東、銚子へと向かう総武本線は意外なほど混んでいる。座席はすべて埋まり、立ってる客もちらほら。
いっぽう車内広告は埋まりきらず、しかも、よくよく見ると展示されてるのがスイカだの大人の休日倶楽部だのと、JR東日本のポスターばかり。これだけ客数があれば、もっとスポンサーが現れてもおかしくなさそうなのだけど。
八日市場駅を過ぎたあたりから、駅前だというのに草っぱらが広がっている。田んぼですらなく、草っ原。こんな広大な大地に、朝早くから、この乗客たちはいったい何しに出かけているのだろう。
八日市場駅を過ぎたあたりから、駅前だというのに草っぱらが広がっている。田んぼですらなく、草っ原。こんな広大な大地に、朝早くから、この乗客たちはいったい何しに出かけているのだろう。
気になって観察していると、ある一定の規則性が見つかった。
まずはおばさんたち。ごそごそとカバンから袋を取りだし、惣菜パンを食べたり、揚げたなにかを食べている。ひとしきり食べ終えると、ペットボトルのコーヒーをがぶ飲み。どうやら移動式ドトールコーヒーとして総武本線を利用しているようだ。
まずはおばさんたち。ごそごそとカバンから袋を取りだし、惣菜パンを食べたり、揚げたなにかを食べている。ひとしきり食べ終えると、ペットボトルのコーヒーをがぶ飲み。どうやら移動式ドトールコーヒーとして総武本線を利用しているようだ。
いっぽう、おじさんたち。倉橋駅を過ぎたあたりから、乗客がめっきり少なくなったのだが、人がいなくなるやおじさんたちは靴を脱ぎ、足を座席にのばしはじめた。車両のあちこちで3人のおじさんが、ハンモックでくつろいでるような体勢をとるものだから、リゾート気分満点である。千葉はバリか。

銚子駅で2両編成の銚子電鉄に乗りかえる。

丸いつり革に隠れて、ほんの一部だけハート型になってる。ピンキーみたいなギミックで女子校生心をがっちりゲットだ。

開業90周年を記念して「子どもたちのぬり絵大会」が開催されてるんだけど、その絵柄がまさかの真正面。塗ることを重視するなら、どうしたって横姿をイラスト化するんだろうけど、キッと真正面をむけ、素人目にはさほど違いが分からない電車を4台並べたこの構図には、強い意志を感じる。

そんな銚子電鉄側の思惑などかるく飛びこえてしまった奇才がいた。
なんと彼は「ぬり絵を塗らない」のである。申し訳程度に右から2番目の車両に線1本を描いているだけ。むしろ自分の名前のほうがデコレーションされている。
わずか2歳にして、ぬり絵のアイデンティティーを突き崩すこの才能。誠にあっぱれであるし、それを選考に残して車内展示している銚子電鉄もあっぱれである。
あっぱれあっぱれ苦しゅうないと殿様気分に浸っていたら、あっと言う間に、目的地の犬吠駅に到着。『犬吠マリンパーク』『地球がまるく見える展望館』に行ったのだが、そのへんの詳しいレポはのちほど。

「旅立ち1日目だし、体力づけもかねて、景気よく歩いてみるか!」と、犬吠から12km離れている飯岡駅まで歩きだしたのだが、90分もたったあたりで、うなりをあげるはずの大腿筋が1うなりも見せず、むしろ疲労骨折寸前、息も絶え絶え、ほうほうのていでバス停に逃げ込んだ。皮膚という皮膚すべてを蚊にさされた。
草生い茂り、蟻這い回り、蜘蛛干からびる、野趣溢れるバス停で2時間過ごし、現在、銭湯入って、モスバーガー。
明日は茨城に向かう。