福島県船引駅近くにあるテーマパーク「工芸の里かっぱ村」に行ってきた。おじいちゃんが1人で作ったコンクリ像が150体以上置かれてるんだけど、んもーっ、ヘタウマの境地だよ。最高。
●国道沿いで異彩をはなつコンクリオブジェたち
『工芸の里かっぱ村』を運営しているのは「下里セメント工業」のご主人さん。
船引駅を降り、国道沿いを15分ほど歩いて到着。びんびん漂う珍スポオーラが遠目からでもはっきり分かるレベル。ゴクウなら「西の都からすげえ気を感じるぞ」ってワクワクしちゃう展開だ。
店先にならぶなんともヘタウマなコンクリ像の数々。
会社を引退してから、町おこしのために作りはじめたらしい。
店の看板にはスパイダーマンがよじのぼっていた。
会社のなかには誰もいない様子。入り口に貼られた「御用のかたは090-×××-×××へご連絡ください」の張り紙にしたがって連絡すると『工芸の里かっぱ村』への行き方を教えてくれた。さっそく向かう。
●かっぱ、かっぱ、かっぱ!カッパのコンクリ像で埋めつくされてる!
本来、歩いていくようなところじゃないんだろうね。下里セメント工業から工芸の里まで歩いて40分以上かかってしまった。道中、看板が倒れていた。
温泉施設「花の湯」のかたわらに、おめあての『工芸の里』への入場ゲートを発見。なんにも書かれていない、宣伝っ気のまるでないゲートがたまらない。
「いらっしゃいませ」とお出迎えしてくれたのは、カッパ2匹とやたら薄っぺらい正義の味方。いい、のっけから良いぞ、ここ!
受付はなく、管理人なども誰もいない。入場無料ということなので、そのままさらに奥へ進む。
すると‥
カッパ!
カッパ!カッパ!カッパ!
カッパのオーケストラである。
あるものは本物のリコーダーを吹き
あるものは指揮をし
ステージではウサギが歌い
客席では白目をむくまで痛飲している。
なんと個性豊かで表情あるカッパたちだろう!
塗装のハゲかかった塩梅、足や手がもげているのも含めて、味わい深くて最高だ。
製作をしてるのだろう小屋には、道具が並んでいた。どれもこれも使いこまれてる。
コンクリ像は全部で150体以上あったのだが、特にお気に入りだったものをご紹介しよう。
●カッパシリーズ
籔のなかに潜んでいた。皮膚のはがれ具合といい、ホラーの世界感だろ。
ブランコをこぎながら、目から血を流すカッパ。「siren」の屍人ではないか。
囲碁をするカッパ。正座のしすぎで右足が崩壊している。
魚片手に放心状態。いったい、どうした。
そば、もとい電線を食べるカッパ。
とろけたスケベな表情で杖を持っている。その棒、なにに使うつもり?
仲睦まじいカッパ道祖神。橋も手作りだ。
●カッパ以外のナイスオブジェ
まあ、これは作り物じゃないんだけど、入り口にはジャンボゴジラが置かれていた。
朽ち果てた桃太郎。鬼に敗れたアナザーストーリーだろうか。
太鼓を叩くはんにゃ。ハッピまで着てノリノリである。
等身大のひょっとこも。なんともマヌケな表情だ。
「振り返る地蔵」は首をまわせるギミックがされていた。回してみたかったが、ちぎれそうなのでやめた。
ちぎれた首と顔のついた鉢植え。
なにかをかついでる狡猾そうなネズミ。
別タイプのネズミ。
日本タレントの所ジョージもいる。
うつろな目をしたクマと、その後ろに武将。
左奥になにかあるのは明白なのだが、草が生い茂っていて、行けなかった。
とまあ、こんな感じ。個人的にはむちゃくちゃ大好きだったなあ、ここ。1人の男の異様な執念で作られたテーマパークって、むちゃくちゃ元気貰えるわ。
いろいろ他の人のレポを読んだけど、運が良けりゃ、管理人のおじさんに会えるみたい。今度は実際にお会いして話しきいてみたいもんだなあ。
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この本で大々的に「かっぱ村」が取り上げられてるよ。
ワンダーJAPANをさらにニッチにしたような本。カラーでキレイで面白いよ!
■「工芸の里かっぱ村」の情報■
オススメ度 | ★★★★★ |
アクセス | 磐越東線「船引駅」から徒歩20分 |
住所 | 福島県田村市船引町大字船引字沼田65-16 |
電話番号 | - |
営業時間 | - |
定休日 | - |
予算 | 無料 |
関連サイト | 荒川さんのレポ |