群馬県高崎市にある長さ400mの人工洞窟で、なかには39体の観音像が安置されている。山田徳蔵さんという事業家が人を雇い、スコップ・つるはしといった人力だけで、50年間かけて作りあげたんだとか。熱い、熱すぎるエピソードだぜ。
▲洞窟観音入り口
高崎駅から3kmぐらい西にある。歩いていけないこたぁないけど、上り坂がつづくので、バスを使うのが無難だろう。巨大仏でおなじみ「高崎観音」のふもとに位置するので、あわせて巡れるよ。
開園よりも早く着いてしまったので、洞窟入り口でしばし待機。30℃を超える真夏日だったが、ベンチに座っていると、洞窟内からキーンと冷えた空気が流れてきて心地よい。むしろ寒いぐらい。
●人力のみで50年間かけて掘りあげた!
開園時間をむかえ、なかへ。
涼しく、薄暗い洞窟の左右にボコボコと穴が開いていて‥
こんな風に仏像が安置されている。長さ400mを超える坑道内に39体の観音像。暗闇にぼわっと浮かびあがり、厳粛な仏教的ムードが漂っているんだな。
多額の私財を投じ、洞窟観音を作ったのは事業家・山田徳蔵さん。
大正8年に着工し、88才で生涯をとじるまで50年間工事を続けた。自然鍾乳洞があったわけではなく、なにもない山肌をツルハシ・スコップといった人力のみで掘ったんだとか。強固な地盤でツルハシは壊れてすぐだめになり、毎朝、ツルハシを研いでから作業にはいったらしい。
大正8年に着工し、88才で生涯をとじるまで50年間工事を続けた。自然鍾乳洞があったわけではなく、なにもない山肌をツルハシ・スコップといった人力のみで掘ったんだとか。強固な地盤でツルハシは壊れてすぐだめになり、毎朝、ツルハシを研いでから作業にはいったらしい。
とある新聞の取材には
「毎日毎日人夫を集めるのにひと苦労。(中略)工事をはじめて三年目の冬でしたが、雪の日が幾日かつづき人夫が一人もこないため、夫婦二人で掘り続けたこともあった」
と答えていた。なんつう情熱!熱い、熱すぎる!
▲衆宝観音
▲龍頭観音
▲蓮臥観音
観音さまってこんなに色んなバリエーションがあるんだなあ。
蓮臥観音っていうのは、蓮に座って、横を向いてるのが特徴なんだって。仏像なのに横向きってなかなか思いつかないギミックだよね。
▲手前のサークル内で瞑想をする「瞑想殿」
幻想的なライトアップをされている石仏群も。
1人の男の執念を、体でビシビシ感じられる素晴らしいスポットでございました!
■「高崎洞窟観音」の情報■
オススメ度 | ★★★☆☆ |
アクセス | JR「高崎駅」からバス20分 |
住所 | 群馬県高崎市石原町2857 |
電話番号 | 027-323-3766 |
営業時間 | 10:00~16:00(平日)、10:00~17:00(土日祝) |
定休日 | 12月26日~30日 |
予算 | 大人800円 |
関連サイト | 公式サイト |