
新潟県燕市にあるドライブインに併設された「公楽園」に泊まってきた。憧れの宿だったので、感無量でございます!そのわびさび溢れるビジュアルといい、店内にずらっと並ぶレトロな自販機といい、珍スポ好きなら必ず反応しちゃう要素に充ちみちているんだな。人によって引かれるか惹かれるか、どっちかだろうね。

▲国道116号線沿いにある『公楽園』
今ですね、僕、日本一周珍スポ巡りの旅に出てるとこなんですけど「新潟着いたら絶対泊まろう!」と決意してた宿がやりまして。それが今回紹介する『公楽園』なわけ。新潟県燕市の国道116号線沿いにございます。越後線の「分水駅」から歩いて35分ぐらいかかったよ、いやあなかなか遠い。24時間営業のドライブインに併設された宿なんでね、車で行くのが一般的なんでしょう。


どうですか、このビジュアル!!もうたまらんでしょ。「日本DEEP」で1泊してる記事を見て、一目惚れのぞっこんラブですわ。

横から見ても良いでしょ~。
ああ、もう、ごつごつと無骨に四角いし、いい塩梅で黒ずんでるし、侘びさびじゃのう。

▲看板
「創業25周年特別企画」とのことなんだけど、実際はもう30年を超えてるそうだ。ずっとこの看板かかってるんだね。休憩1200円、宿泊でも2800円とかなりの安さ。周囲にはラブホテルが数件あったけど、カップルは使わないんだろうなあ、公楽園は。

▲フロント
宿泊客はフロントで受付をして、ドライブインとは別の入り口から入っていく。意外と言っては失礼だが、満室になることもある(とくに土日)とのことなので、あらかじめ電話予約しといた。
受付の奥は畳敷きになっていて、管理人のおじいちゃんが寝ころがって野球を見ていた。「すんませーん、予約してた松澤です」と呼び出し、宿泊料を前払いして、2階の部屋へと案内される。

通路を挟んで客室が10個ほど並んでいる。緑でごわごわした通路、シルバーメタリックな壁紙‥。このチグハグ感、くーっ、最高だぜえ。

ドアのうえには部屋番号と「洋室」「和室」などと書かれている。上記写真の「公室」は管理人さんの部屋なのだ。埋まってる部屋はこの看板に光が灯るのだが、平日だというのに4部屋ほど使われていた。普通の観光客が立ち寄る場所とは思えないので、長距離ドライバーが泊まるんだろう。

これ、壁紙ね。銀色に光り輝いてるのよ。宇宙的だなあ。
●部屋はあんがいキレイだよ!


かなりの状況を覚悟してたのだが、いやいやどうして、清潔な室内。建物やら装備品の古さはいかんともしがたいが、きちんと清掃されていて、丁寧にメンテナンスされている。

枕元にはトイレットペーパーがロールごと置かれてる。まあね、拭けりゃそれでいいから。ナイス。

ソファーはバネが死にきっていた。


お風呂もあるよ。湯船は使い込まれた色合いだったから、シャワーだけで済ましたけど、シャンプーもボディーソープも用意されていた。
●1階ドライブインは、レトロな自販機だらけ!

夕飯を食べていなかったので、さくっとシャワーを浴びたのち、1階ドライブインへ。ドライバーたちの休憩所として24時間営業している。お腹を空かせた男たち用に食い物の自動販売機が数台並んでいるんだけど、それがレトロでまた良い味なんだなあ。

飯を食わない人はゲームをして休む。夜10時をまわっていたけど、5~6人のおじさんがゲームをしていた。メインの客層はやっぱり40歳オーバーのようで、麻雀ゲームとかパチスロばっかりだね。UFOキャッチャーには18歳以下は見れないようなDVDがぎっしり詰まっていたよ。おじさんはギャンブルと若い女が大好きなのだ。

イートインスペースもあるよ。ハシとか給湯器も完備。

手洗いもあるっていうんだから、いたれりつくせりだね。
スープや中身が残っていたら、そのまんまテーブルに置いとけば管理人が片付けてくれる。

▲妙に細長いライターの自動販売機

▲こんなのあるんだ。ガムの自販機

▲カップラーメンの自販機。カップラーメンって「愛のあるスナック」なのかなあ。真逆の印象なんだが。

どれもこれも食べてみたかったけど、このほんわかアンニュイな写真が特徴のトーストサンドにしてみた。

▲ハムサンド 200円
ハムサンドとチーズサンドの2種類から選べて200円。
ボタンを押して、待つこと2分。ゴトン!という音がして、取り出し口に落ちていた。
手を伸ばしたら、んまあ熱いこと、熱いこと。トーストしたてだから半端ない温度、うかつに素手で触るとヤケドするわ。

しばらく冷ましてからアルミ箔を剥いてみた。16枚切りほどの厚さの食パン2枚に、ハムとバターが挟まれていた。焼きたてほかほかで美味しい。これで200円ならけっこうお得かも。この機体ほとんど見かけないのは、あまりにも熱すぎるからかな。

▲カツ丼 500円

トーストだけじゃ足りないんで、カツ丼も買ってみた。値段は500円。出てきたものを自分でレンジチンするタイプだね。まあ写真を見てもらえれば分かるとおり、駄菓子屋で売ってる「スーパービックカツ30円」みたいな衣9:肉1で、衣の寡占市場みたいなカツであった。

自販機ご飯をたっぷり堪能し、そのまま1泊。朝10時にチャックアウト。朝見る公楽園もまた違った趣があるじゃあないですか。良いねえ。
いずれまた泊まってみたい宿であった。1つだけ「特別室」と書かれたちょいと豪華な部屋があるようなんでね。
今度はそこにしよう。
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■「公楽園」の情報■
オススメ度 | ★★★☆☆ |
アクセス | 越後線「分水駅」から徒歩35分 |
住所 | 新潟県燕市熊森1283-1 |
電話番号 | 0256-97-1575 |
営業時間 | 24時間営業 |
定休日 | - |
予算 | 1泊2800円 |
関連サイト | 日本DEEP |