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あなたはご存知ですか?キリストの墓が日本にあることを。日本の青森県のちいさな農村にあることを。
え、胡散臭いだって?根拠もきちんとあるんですよ。



「キリストの墓」は青森県の田舎村に存在する!

青森県の新郷村という片田舎に「キリストの墓」は存在する。いやね、「は?なに言ってんだ」って気持ちは重々分かりますけど、あるんだもの、ほんとに。
八戸駅からバスに乗って40分、さらに最寄りのバス停からなーんもない田んぼ道を30分歩かなきゃたどり着けない。バスの便数も超少ない。八戸駅の観光案内所で行き方をきいたんだけど、帰りのバスまで時間の余裕がそんなになくて「あー、実質2時間ぐらいしか見れないな」とつぶやいたところ、「本当になにもないから充分すぎるほどです!2時間あれば充分すぎます!」と断言されたほど、周囲にはなんもない。
マイカーで行くんなら別だけど、公共機関だけで行こうってなったら、かなりの覚悟が必要。この点、生地ベツレヘムへの巡礼なんかと同じですわ。巡礼気分で黙々と歩いた。


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道々には黒地に白抜きのいつもの看板がちょこちょこかけられていた。キリストはすぐに来る。



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キリストが警告を促すのはなにも世界的な危機ばかりではない。「火の用心」も大事だぞ。



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交通標識だって凡夫の常識をはるかに凌駕している。なんせ「ピラミッド↑ キリストの墓→」だかんね。あれ、ここ日本ですよね??
いちおう説明しておくとピラミッドっていうのは『大石神ピラミッド』のことで、まあ、丘ですわ、ちょっとした丘。大きな石がたくさんある丘。それが大石神ピラミッド。



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歩き通して30分、ようやっと墓の入り口に到着。キリストとコカコーラのコラボ看板があるよ。要チェック。




お土産屋「キリストっぷ」で買い物をしよう

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キリストの墓の前にはお土産やさんがあるよ。その名も「キリストっぷ」。ミニストップみたいなノリだし、ロゴマークだって完全に意識している。ふと頭に「大丈夫なんだろうか、色んな意味で」と疑問が浮かぶが、それは愚問。大丈夫。7つの大罪のいずれにも該当していないからね。



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キリストのハッカ飴、椎茸マグネット、椎茸ストラップ、シイタケライスバーガーなどを売っている。椎茸、多いなっ!
暴食の罪を犯さないようにしよう。



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開店は土日のみ。営業時間は「十字架ら3時まで」と、ここにも細やかなネタをほおりこんでいる。
平日に行ったから開いてなかったんだよねえ。相当センスある人が運営してそうだから、会いたかったなあ、残念。




お墓で祈ろう

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入り口から坂を上る。途中におなじみの「世界人類が平和でありますように」も立ってるぞ。



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▲キリストの墓

墓は2基あって、1つはキリスト、もう1つはキリストの弟イスキリの墓である。



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十字架が立っていて、花がそなえられている。



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墓のまえには賽銭箱代わりのカゴが置かれている。「ありがとうございます」と日本語で謝辞をのべているぞ。



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▲墓守・坂口家の墓

でも、キリストの墓を守っていた墓守・坂口家のお墓はいたって日本的。
なお、この坂口さん、日本人離れした目鼻立ちをしており、ユダヤ人の血を引いていたのではと言われている。また、坂口家の家紋が、ユダヤの紋章たる「ダビデの五芒星」に酷似していることも、ここがキリストの墓である根拠の1つとされてるのだ。




伝承館では根拠をおしえてくれる!

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▲伝承館

とまあ、上記の坂口さんの情報もそうだが、なにも当てずっぽうで「新郷村がキリストの墓だ!」と主張しているわけではない。きちんと根拠があるのだ。
その根拠の数々は、墓の横にある伝承館で学べるぞ。



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伝承館入り口の顔出しパネルは、キリストにこだわらない奔放さ。



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キリストの墓にまつわる短歌も飾られている。上記は入選作の1つ。
「春になれ わたしの楽しみ さくら餅 キリスト様も おひとついかが」
キリスト様への親しみ、そして、むりやり絡めた感じがたくみに表現されている。



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お土産コーナーには東京ドームでも大好評の飲むヨーグルトが売られていた。
東京生まれ東京育ちの僕にはあまりそういう話しは聞こえてこないのだが、みのもんたか何かが言ってたのだろうか。



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ささ、脱線してしまったけど、ここがキリストの墓である根拠を説明していきましょう。

(根拠1)
上記写真は、ひと昔前の新郷村の暮らしぶりを再現したコーナー。この顔色が悪すぎる赤ちゃんの額をご覧いただこう。そう十字架。赤ちゃんの額に十字を書き、子どものチャンチャンコにはダビデの星によく似たマークを縫いつけていたのだ。

(根拠2)
このあたりの地名・戸来(へらい)は、ヘブライが訛ったもの。

(根拠3) 
このあたりでは父親をダダ、母親をアバと呼ぶ。これはアダム、イブが訛ったもの。

(根拠4) 
このあたりで伝わる踊りでは「ナニャドヤラ ナニャドナサレノ ナニャドヤラ」と謡う。とても日本語とは思えず、意味も不明。だが古代ヘブライ語に訳すと、神をたたえる歌詞になっているのだ。

以上。
これだけの根拠があれば、もう、間違いない。ここはキリストの墓である。
なお、受付のおばちゃんいわく、ナニャドヤラ踊りは年1度、二戸市で大会が開かれるらしい。新郷村も有志の者30人で週一回練習しているのだが、ぜんぜん勝てないとか。「他の村は踊りが派手だもん」だそうだ。







「キリストの墓」の情報
オススメ度  ★★★★☆ 
アクセス  JR「八戸駅」からバス40分&さらに徒歩20分 
住所  青森県三戸郡新郷村戸来野月33-1
電話番号  0178-78-3741 
営業時間  9:00~17:00
定休日  水曜、冬季はまるまる休み 
予算  大人200円 
関連サイト  公式サイト