
福岡県の門司にある「スナッククラウン」のママさんは、御年90歳にして現役バリバリ。愛車のクラウンを乗り回し、毎日営業のパワフルレディーなのだ。

今回ご紹介させていただくのは福岡県は小倉の「スナック クラウン」。駅でいうと門司駅が最寄りで、歩いて5分ぐらいの静かな通り沿いにひっそりと居を構えている。ミステリーサークルのような謎めいた文様の壁が目印だ。
人の世の酸いも甘いも経てきた、妙齢のママさんがいらっしゃる大人の社交場、それがスナック。同じような営業形態のガールズバーは、ときたま未成年者が混ざってて、摘発の憂き目にあうこともしばしばであるが、その点スナッククラウンは、絶対に、なにがあっても大丈夫。
なんてったって、ママさんが御年90才の超ベテランママだからな!


▲ママと僕
90歳にして、ばっりばりの現役で、いまなお毎日カウンターに立っている。毎日というのはその語義の通り、マジの毎日で、正月3が日以外は土曜も日曜も関係なしで開店してると言うのだ。ご本人いわく「休みたいと思ったことはない」のだとか。40歳でオープンして、今年で営業50年目。くー、恐るべき、エネルギーだぜ!

店名の『クラウン』は、ママさんが乗ってる車の車種。実物を見せてもらったけど、上のサンプル写真とは違って白いタイプであった。
こんなイカついので毎日通勤してるってんだから、ギャップにイチコロだ。

店内の構造は、通路を挟んで両サイドにカウンターがある珍しい形式。
「一番賑わってた頃は、両方のカウンターに、女の子が8人もいたのよ」という昔話を3時間の滞在で、6回も聞かせてくれた。女の子、8人。完全に暗記しました。


カウンターの奥には、ボトルキープされたお酒にまぎれて、お客さんと撮影したポラロイド写真が飾られている。常連さんと年1回、バス1台貸し切りにして旅行するのが通例であり、最大の楽しみなんだそう。写真に写ってたみんな、良い顔してたなあ。一昔前は近くに会社寮があって、そこの社員らが大挙して押しかけてたそうなんだけど、今は寮もなくなり、常連さんのほとんど地元の人たちだとか。
馴染みのお客さんも強烈な個性をはなっていて、午後9時頃にやってきたおじさんは、入店するなり「すぐ帰る。すぐ帰る」と言いだした。どうやらいつもの口癖らしく、ママさんは「もー、また帰るって言って。まだ5分しか経ってないでしょ」とハニかんでいた。
「帰る」「もー、またまた」「帰る」「もー、またまた」のやりとりをひたすら繰り返す。
「いいなー、長年の信頼関係があってこその、コントだなあ」なんてしみじみ思っていたら、15分後、ウイスキー1杯だけ飲んで、ほんとうに帰ってしまった。
マジで帰るのかよ!

おつまみメニューも豊富。
スイーツとして金平糖を置いてるとこが、最強に渋いではないか。

宴もたけなわで、ママさんに1曲歌っていただけることに。 機体は昔懐かしの巨大なレーザーディスク式。カラオケマイクを握った緑の鳥が描かれたアレである。購入当時は100万円ほどしたそうだ。

画面上部が激しく歪んだ、ダリの絵画めいたPVを見ながら、手拍子を打つ。なんという平和な時間…。
客席で背中を向けてるのは、こちらのお店を紹介してくれたミス門司港2013のヨテコさん。有名観光地からこういった渋いスナックまで、幅広く門司の魅力を伝えている偉大なるお方だ。
3時間の滞在でしっかり遊んで楽しんで、お代はわずか3000円ポッキリ。なんとも良心的でピースフルな「スナッククラウン」、福岡に御用のさいはぜひぜひお立ち寄りくださいな!
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■「クラウン」の情報■
オススメ度:★★★★☆
アクセス:「門司駅」から徒歩5分
住所:福岡県北九州市門司区柳町2丁目4-5
電話番号:093-372-2957
営業時間:
定休日:正月三が日
予算:
関連サイト:ハイエナズクラブ