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「興作のおもちゃ箱」は、沖縄の発明家・目島興作さんのラボラトリー。100点を超える発明品を、ご本人が熱く解説、実演してくれるんだな。



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▲興作のおもちゃ箱

珍スポ好きもそうでない人も楽しめる、沖縄巡りに外せない新名所を紹介したい!
それは、ちゅら海水族館でもパイナップルパークでもなく、興作のおもちゃ箱だ!
場所は、那覇市内から車を30分ほど走らせた南城市。沖縄の発明家・興作さんのおもしろ発明品がたくさん展示されてるラボラトリーなのだ。



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つい先日、ナニコレ珍百景に取り上げられたのが嬉しくって、「何これ?」と書かれたのぼりを沢山作ちゃったんだとか。



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入口にはむちゃくちゃ巨大な顔がかかってる。
ムンクの叫びのようでもあるし、写真に写りこんだ地縛霊のようでもある。



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あの方のコレ(小指を立てて)もビックリされてるご様子。



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あいにくの曇天をバックに、ペットボトル製の風車が、カラカラカラカラと切ない音を奏でて回ってる。
大量の何これのぼり、謎の巨大顔、水子供養を連想させる風車と、不穏な雰囲気がビンビン漂っているのだが、ご安心いただきたい。興作のおもちゃ箱は誰が行っても楽しめる、万人向けの明るく健全なスポットである。



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建物内のみならず、庭にも所狭しと発明品が展示されている。



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玄関前に屹立する蛙みたいなマスコットキャラ。
ただ可愛いだけの置物じゃあなくって、実はこれもまた発明品なのです。
裏から覗いてみると・・・



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ポストなんですね~。
こんな可愛いポストなら、郵便局員たちの日々の配達もはかどるというもの。これほどの郵便改革をもたらしたのは前島密以来でしょう。



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看板には「店から数分のところにいます。TELをください」との表記有り。
すぐ横に、懐かしの黒電話が設置してあったので、さっそくTELしようかと手を伸ばす。



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が、これもまた発明。
取っ手が受話器のフェイク電話であった。

携帯電話で連絡するも、この日は1日繋がらず。別日にもう1度連絡し、伺う時間を伝えたうえで、再訪しなおした。確実に中を見たい場合は、事前予約しといたほうが良さそうね。





興作さんが発明を解説してくれるぞ!

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という訳で、後日再訪。
興作さんが鍵を開け、おもちゃ箱本丸に乗り込むことができた。
内部は倉庫のような広々とした空間で、テーブルに発明品がぎっしり並んでいる。



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▲発明家・目島興作さん

こちらが発明家・目島興作さん。
1つ1つの発明品を丁寧に実演・解説してくれる。その解説が非常にロジカルで分かりやすいんだ。とんでも系のお方かと思いきや、普通にキレ者。「は~~~」「なっるほど~~」と感心してたら、あっという間に2時間経ってたからね。本腰入れてすべての発明品を解説してもらったら、マジで1日いれちゃうわ。



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彼の発明品は、基本的に身の回りのもので出来ている。
たとえば、これは、知恵の輪のような遊具。棒が入ったペットボトルで、先は入口より幅の広いネジで止められている。「どうやったら棒を引き抜けるか?」との問いに、同行した友人ともども、頭をひねらせた。
大の大人が数人寄り添ってまるっきり分からない答えも、興作さんの解説を聴けば「あ~~、その手があったか」とすぐさま納得。どうすりゃいいんだか、忘れたけどね、もう。



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これはチェーリングという発明品。
なんの変哲もない鉄の輪っかに、細いリングを通し、引き抜くだけで片結びができちゃうというマジックグッズみたいな代物なんだな。
1~4個までの実演はスムーズにいったのだが、5個ともなると成功率がガクンと下がるらしい。1度目の失敗時は「昼飯を食べてないから失敗した」、2度目の失敗時には「次、失敗したらやめます」とコメント。3度目の失敗で「はい!やめます!」と威勢良く宣言し、次の発明品説明に移っていた。



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こちらは1人用メリーゴーランド。
大人の重量にも耐え、ちょっとの体重移動でぐるぐると回転する。



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「なんか乗りたい衝動に駆られてきた!」
とおっしゃり、興作さんは、この後3分ほど回り続けた。



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はい、次。
私が耳に装着しているのは”4次元の音が聞こえる装置”である。
なんのことはない市販の鉄定規に、ひもと耳栓がついてるだけなのだが、定規を叩けば奇妙奇天烈な4次元の音が鳴り響くという。

空気を経由せず、振動が直接的に鼓膜を震わせるので、モヨヨヨヨ~~~~~~ンといままで聞いたことのない音が聞こえてくる。
確かに聞いたことのない音ではあるが、これを大仰にも4次元の音と名付ける、そのネーミングセンスもまた発明といえよう。





お次は動画でどうぞ。
これは”自動シャボン玉生成マシーン7号機”である。
シャボン液を空中に持ち上げ、後ろの扇風機でシャボン玉を作るという発明品だ。



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▲自動シャボン玉生成マシーン8号機

そして、最新バージョンの8号機がこちら。
扇風機を一体化することで、コンパクト化に成功したという。
シャボン玉を作るマシーンを8回も改良する、その情熱が凄い。



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興作さんはとっても多彩。
「若い頃、沖縄の重量挙げで1位をとった」「このマリリンモンローは鉛筆で描いた」などとその多彩さを解説してくれた。
いや、この鉛筆画とかマジで上手いからね。
「理屈で考えれば、ある程度の期間でどんなことでも習得できる」と断言してたんだけど、あながちブラフでもなさそうなんだなあ。



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その理屈力は、未解決事件の推理にも役立っている。逃走していた犯人をプロファイリングで割り出し、ほんとに逮捕しちゃったんだとか。警察から感謝状貰ってるんだから。
なんだか赤川次郎小説にでも出てきそうな人だわ。



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一通り屋内を解説し終えたら、お次は庭。
この水桶で魚のサーカスが見れるという。



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水苔が生えた、汚れた水槽にしか見えないんだけどなあ。






これも動画でどうぞ。
指で輪っかを作ると、そこを金魚が通りぬけるというサーカスなのだ。2ヶ月かけて調教したそうだ。
ん???
輪っか作る前に、行ったり来たりしてないか、金魚???



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▲せせらぎのハーモニー

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これは”せせらぎのハーモニー”と名付けられた人工滝。
滝のまえに腰かけ、心地よいせせらぎを聴きながら、ビールを飲むのがここ最近の楽しみなんだとか。
滝と言っても、岩がちょっと湿るぐらいの水量だけどね。



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▲永久機関

「最後にとっておきのを見せてあげるよ」
とおもむろに手にしたのが、こちらの発明品。「このマシーンは絶対に触れないでください」「人類の大発見」と警告文が貼られ、重々しい雰囲気だ。

鉄のポールの上に、重しをつけた天秤がぶら下がっている。一見、単なるやじろべえのよう。
しかし、くるんと回転を加えれば、重りのついた紐が棒に絡みつき、ほどけるさいの遠心力で反回転。永遠に回転→半回転を繰り返すのだ。
興作さん曰く「とうとう俺は永久機関を発明してしまった。弁護士に相談したら『興作さん、マズイです。こんなもの発明したら、命狙われますよ』と警告されてる」とおっしゃっていた。ぜひ、命にはお気をつけいただきたい。

探偵ナイトスクープやら何これ珍百景でも紹介されて、けっこう人気のスポットなのね。
珍しいのが好きな人もそうでない人も絶対に楽しめるから、1日くらい海に入らず、ぜひとも立ち寄ってみてくださいな!自信を持ってオススメしまっせ!







「興作のおもちゃ箱」の情報
オススメ度:★★★★☆
アクセス:那覇市内から車で30分くらい
住所:沖縄県南城市佐敷字兼久95
電話番号:098-947-0568
営業時間:8:00~20:00
定休日:不定休
予算:無料
関連サイト:ごーやーどっとネット