
武蔵浦和の地元民のあいだで”顔の店”として有名な中華料理屋「富士」。駅前でひときわ異彩をはなっている。
2つの顔面がお客さんをお出迎えしてくれるぞ。

武蔵浦和駅前には、でっけえ顔面が貼りつけられている、奇妙な中華料理屋「富士」がある。
向かいの道路から眺めると、このインパクト。地元民のほとんどは一度も入店したことがないものの、「変な顔の店」と言えば、大抵通じるそうだ。

店名が「富士」ということもあり、顔の斜め上には赤富士が描かれている。

近くでマジマジ眺めてみると、まつ毛が長くて、歯並びも良い。肌だってつるつるしてるし、意外と美形だ。
口がぽっかり開いてるのは、こいつが「今日も一日頑張ろう」と喋っている設定なんだろうか。

一転、もう1つの顔面は、視点も定かではなく狂気じみている。
横に形作られた「オカエリ」の文字が、ホラーっぽい。

真四角の体をしたまねき猫もいる。たいへん面積が計算しやすい。指が胴体から生えている特徴的な造形だ。

色とりどりなメニュー表。漢字を極力使わない姿勢は、初期のファミコンを彷彿とさせる。
「店内ニアリ」とのことなので、そりゃそうだろ飯は店内にあるだろ、と思いつつ入店。

店内はテーブル席が5つほど。休日の昼どきだったが、ご主人さんはご飯を食べつつ、テレビを眺め、存分にくつろいでる様子であった。

お孫さんが描いたイラストが壁中に貼られてるのはいいとして、なぜかミラーボールも吊り下げられている。土曜の夜はフィーバーするのだろうか。

ラーメン各種と中華定食が豊富で、値段もお手頃。
一部、「とんかつラーメン」や「鳥の唐揚げラーメン」といった珍しいメニューも。

サービスタイムなら小ライスがついてくるんだけど、そのサービスタイムが9:00~21:00と12時間もある。
ちなみに営業時間は6:00~22:00。夫婦2人での営業で、シフト制ってわけじゃなさそうなんだけど、16時間も開店してるなんて凄いな。
●トンカツラーメンを食べてみた

▲トンカツラーメン 800円

せっかくなんで変わり種のトンカツラーメンを食べてみた。
トンカツの衣に、さっぱりした醤油スープが染み込んで、意外と無くはないお味。

▲このビル群に対抗して、顔は作られた
ご主人さんにお話しを伺ったところ、店頭の顔は1年前に新しく作ったばかりだとか。お金が無いから廃材を貰ってきたそうだ。
顔を作った理由は「道路挟んだ向かいにでっかいビルが建ったからさ、うちが目立たなくなっちゃった。ビルの存在感に対抗するため、顔を作ったんだよ。」とのこと。
ビルvs顔、武蔵浦和で勃発した異色の存在感対決に、今後も目が離せない。
■「中華富士」の情報■
オススメ度:★★★☆☆
アクセス:武蔵浦和駅から徒歩3分
住所:埼玉県さいたま市南区沼影1-8-22
電話番号:048-861-8641
営業時間:[月~金]6:00~22:00[土]6:00~21:00
定休日:日
予算:とんかつラーメン800円
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