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東京の離島・三宅島。20世紀だけでも4度の噴火を経験してる火山島だ。
「噴火」「メシ」「観光」「みやげ」という観点から解説する観光プランの記事だよ。
この記事片手に三宅島を巡ってみよう。





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あたり一面を黒く鈍い溶岩に覆い尽くされた地。
地球外の惑星ではない。


東京の離島、三宅島だ。





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▲1983年噴火で溶岩に埋もれてしまった阿古小中学校。噴火前日まで運動会をやってたそうだ。


1940年、1962年、1983年、2000年とわずか70年間で4度の噴火を経験してる島。
直近の2000年噴火について言えば、全島避難解除されたのは2005年。けっして昔の話しじゃない。生活が火山活動に大きく振り回される厳しい島だ。
自然の営みの凄まじさを目で見て、触って、体験できる。



ただしこの島、厳しいだけじゃあない!




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国内最大級のボルダリング施設があったり……




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岩のりたっぷりの海苔弁あったり……




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教習場代わりの運転トレーニングできる交通公園があったり……


島ならではのアクティビティーも盛りだくさんなのだ!!
この記事では三宅島の見どころ、おもしろポイントを

・「噴火の凄まじさ」を感じる
・「島グルメ」を食べる
・「観光」する
・「お土産」を買う


という4つの観点からご紹介しよう。



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三宅島データ (平成30年2月時点)

人口:2538人
面積:55.4㎢
周囲:38.3km
関連サイト:三宅村役場サイト



三宅島へは「飛行機」か「船」で行く!



●三宅島はわりと近い



そもそも三宅島、どこにあるか知ってますか??

Googlemapで見てもらえば分かる通り、東京からわりと近くって伊豆諸島の1つ。
便宜上、”東京から近い”と書いたけど三宅島も東京都だ。
大型客船でじっくりお得に攻めるか、飛行機でかっとばして着いちゃうか選べる。アクセスも悪くない。




●飛行機でさっと行く

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とにかく速く行きたいなら飛行機だ。
調布飛行場から伊豆諸島行きの飛行機が出ている。
19名乗りのかわいいやつ。テーマパークのアトラクションみたいでスリルあるぞ。
三宅島へはわずか40分で到着しちゃう。早い。お値段は往復31500円だ。

 


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飛行中に使っていい機械、ダメな機械のリストを見たら「上空を飛行中のみ使用可能」の項目にプリンターが含まれてた。どうしても飛行中に印刷しなきゃならないファイルってなんだろう。操縦マニュアルのpdfだろうか。




●船でのんびり行く

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▲黄色くてデカい!橘丸で行く


大型客船「橘丸」の夜行便でのんびり行く方法もある。
竹芝ふ頭を夜22:30に出発して早朝5:00到着。6時間半の船旅だ。2等客室ならお値段も6600円台と安いんだな。




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橘丸の2等客室だよ。2014年に新造されたばかりの船だからキレイでしょ。
顔のあたりは軽く区切られてるし、頭上にロッカーもついてるから快適だ。ゴールデンウィークや夏のハイシーズンをのぞけば、土曜の船便でもすごく空いてて広くスペース使えるよ。ごみごみしてないからすごく気楽。




何度乗っても船が出航するときはワクワクしちゃうな。




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デッキに出て、東京湾の夜景を眺めるのも楽しい。
ライトアップされたレインボーブリッジを普段見ることが出来ない下からのアングルから覗くことができる。




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船内にはレストランもあるしホットスナックの自販機もあるからお腹すいても大丈夫。運転免許読み取り式のアルコール販売機もあるよ。




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毛布は100円で借りられる。洗ってビニールに包まれてるので清潔だ。
船内は温かめの設定だけど、寝ると体が冷えるから毛布は借りておこう。




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消灯時間になるとかなり暗くなる。
東京湾までは船の揺れが穏やかだけど、そこを出ると冬場はけっこう波が荒かったりする。
念のため、船酔い薬は持っていこう。酔い止めはアネロンかトラベルミンがすごく効くよ。




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酔い止め薬の副作用もあってか、船のなかではいつでも熟睡。あっという間に三宅島に到着した。

離島旅のポイントなんだけど、あらかじめ宿の予約はしておこう!
宿のスタッフが港まで送迎に来てくれるから。

たいていの島はタクシーがないし、朝早くだとバスも出てない。集落まで数kmある島も多いので、なんの手配もしないで早朝着くと途方にくれるぞ!




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早朝5時なのでまだ真っ暗。ビュービュー、風に吹かれた。




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次第に日が差して、島探索のはじまりだ。
イルカちゃんたちが「ようこそ三宅島へ」と出迎えてくれたんだけど……




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なんかやさぐれたEXCELのイルカみたいだ。




「噴火の凄まじさ」を感じる


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冒頭でも述べたとおり、三宅島の中央にある雄山は活動ランクAのバリバリ現役な活火山。
20世紀に入ってからだけでも1940年、1962年、1983年、2000年と4度も噴火している。
空港入口にはでっかい溶岩石が置かれている。




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▲スコリアの丘


三宅島は周囲38km。山手線一周とほぼ同じ大きさで、1周すると車で1時間ほどかかる。
およそ2500人の島民が暮らしてる。(ちなみにネズミ駆除で放ったイタチが4千匹に増殖しちゃって、いまや住民の数より多いそうだ)
 
村営バスもあるけど便数が少ないので、気ままに観光するなら、車か原チャリをレンタルするのがいいだろう。
島をぐるっと一周すると、そこここに噴火の影響を確認できる。
上の写真は火山岩の一種(スコリア)で形成された丘。 黒々としてる。こういう景色がどこにでも転がっている。
 
 


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▲メガネ岩


江戸時代の噴火で出来たでっけえ溶岩石に、波の浸食されて穴ぼこがあいた「メガネ岩」。
もともとアーチが2つあったのでメガネ岩と呼ばれてるが、いまは穴が1つだけ。その後の噴火で島の地形が変わってしまったのだ。

 


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立ち枯れした植物がよく目立つ。溶岩で地表が覆われ、根っこから養分を吸収できなくなった植物が立ち枯れしてるのだとか。
いっぽう、そういう環境でも生き残れるタフな植物がまた生えてきて、緑の森が再生しはじめている。




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溶岩の隙間からでも植物は力強く芽吹いている。




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いたるところに生えてるススキ。溶岩だらけの環境でもススキは育つ。




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こんな風に「すすき+立ち枯れの木+溶岩石」という光景が、三宅島のあちこちで見られる。
こうして写真で見ると寂しげな光景にも思えるが、この場に立つと火山パワーと植物パワーが共存してるようで、なんだか雄々しい。




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植物のみならず人間だって噴火に負けてない。溶岩石を石垣に活用しちゃってる。



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カメラマン斎藤
「自然の雄大さといったら陳腐ですけど、やっぱりすごいですね」



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「噴火の恐さが理屈を超えて、体で分かるなあ」



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「海は海で波風がすごいし、住む覚悟が試されますね」




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▲火山ガスの警報ランプ。青から赤の4レベルで危険度が分かれている。


火山の影響は溶岩だけでない。火山ガスも厄介だ。
2013年7月まで三宅島に入島するにはガスマスクの携行が必須だった。いまは携行不要だがガス濃度が高くて立入規制されてるエリアもまだある。三宅島観光協会でガスマスクを売ってるので欲しいかたはどうぞ。




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▲三本岳


三宅島は釣りやダイビングでも有名だ。
阿古港から見える三本岳は、戦後アメリカ軍の爆撃訓練の標的として使われていたが、現在は釣り人憧れの爆釣ポイント。日本記録級のグレやイシガキダイが釣れるので、釣り人界隈ではアジア圏内にまで名が轟いてるそうだ。
漁船や釣り船をオーダーして連れてってもらうのだが風雨をさえぎるものが一切ない磯なので、就航率は低い。




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火山への畏れが身近なためか、三宅島は神社がめちゃくちゃ多い。
探すでもなく鳥居がじゃんじゃん立っていて、小さいものを含めれば100以上あるという。





●溶岩に飲みこまれた小中学校

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2000年の噴火で火砕流が流れこんだ南西部の阿古地区には、噴火に飲みこまれた旧阿古小学校と旧阿古中学校がそのまま保管されている。




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駐車場の地面もゴツゴツの溶岩だ。海辺で風も強いので原チャリがぐらぐらと安定しない。




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真っ黒い溶岩が覆い尽くしたエリアを30分ほどで歩いて巡れる火山体験遊歩道。
溶岩の表面は鋭利でトゲトゲしてるから、うかつに触ると手が切れるぞ。




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歩道から見えるのは旧阿古小学校の3階部分。
1階2階は噴火で飲みこまれ、3階の窓も押しつぶされてる。




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プールだった建物もこのとおり骨組みがあらわに。中は溶岩で埋め尽くされてた。




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これは「溶岩樹型」と呼ばれる珍しい溶岩。
木のまわりで溶岩が固まり、そのあとに樹木が燃えたり枯れたりしてすっぽり穴が開いたもの。断面に樹木の質感が残っているのが特徴だ。
数は多くないが火山体験遊歩道にもいくつかあるので探してみるのも楽しいだろう。





●噴火で閉鎖した牧場

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島の中央に村営牧場があったが、2000年噴火の影響で閉鎖している。
山の中腹に位置していて、当然ながらひと気はない。




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牧場全体がモヤに包まれ淋しいムードだ。





●噴火の泥流に埋もれた鳥居

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島の北部には噴火の泥流に埋もれた「椎取神社の鳥居」がある。もともと2m以上の高さだった鳥居がてっぺんだけ残して埋もれてしまってる。

こんな具合で三宅島は島全体で噴火の凄まじさを体感できるのだ。




三宅島ではこれを食え!


海に囲まれた離島とあって、海産物を中心に「食べておきたい島グルメ」がある。
三宅島で食べられるちょっと変わった島グルメをご紹介しましょう!



1:岩のりラーメン

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まずご紹介したいのは、ラーメン屋さんの「平野食堂」だ。
のれんがなければ民家のよう。ここを目指してうろちょろしたが、店名がどこにも表示されてないので迷ってしまい、ガソリンスタンドで場所を教えてもらうまで何度も通りすぎた。




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メニューは麺類がメインでちょっとした定食もそろっている。
お目当ては「三宅島特産 岩のりラーメン」だ。




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▲岩ノリラーメン 850円


シンプルな醤油味のラーメン。スープが隠れるほどどっさり三宅島特産の岩のりが入っている。夜中の洗面所で目撃したら女性の髪の毛だとおもって絶叫しそう。


 

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風変りなビジュアルもさることながら食感もちょっと変わっている。食べたことのある岩ノリよりも、ゴリゴリとかなり強い歯ごたえがする。天日干しせず、海水を軽く絞ってそのまま使ってるから、歯ごたえが残っているそうだ。
岩ノリとねぎをのっけただけのシンプルなラーメンだが、充分な満足感を得られるぞ。





2:スーパー土屋ののり弁当

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▲雑貨や食品を取り扱ってる「スーパー土屋」


泊まった民宿のスタッフさんにおすすめの島飯をたずねたら
「スーパー土屋の海苔弁ですね!わたし、住みこみバイトなんですけど、よく島民の人たちにまだ土屋のノリ弁食べてないの!?ダメだよ、食べなきゃ!って言われました」と力説してくれた。
どうやら土屋のノリ弁を食べなきゃモグリらしい。




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▲土屋ののり弁当


「旨いったってしょせんノリ弁だしな~」とあまりに期待せずに行ってみたら、なんじゃこりゃ、俺の知ってるのり弁当じゃない。ふっさふさじゃないか!




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米を覆い尽くしてるのはいわゆる黒い板のりではなく、深い緑の岩のりだ。
この海苔弁の上でピクニックしてひなたぼっこしたいぐらいのふさふさ加減。

ビニールを剥いだとたん、磯の匂いが解放される。これ、表面だけじゃなくて、米と米のあいだにも岩のり挟まってるからね。全体に軽く醤油がかけられてて、香ばしくて美味い!
すごいぜ、海の幸。



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「高校のころ、のり弁ばっかりだったけど普通の四角いのりだったんですよ。でも、食べづらかったのでペッって剥がして食べてたんですよ」



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「のり弁の肝じゃん。それじゃ、弁じゃん」



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「すべてののり弁がこうなればいいのに!」




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ベーコンエッグとご飯だけのシンプルな「サンキュー弁当」も美味かった。
見た目からしてめっちゃ食欲そそるわ~。





3:くさや

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伊豆諸島名物といえば、やっぱりくさや。
とくに新島が有名だが、三宅島にもくさや生産業者「清漁水産」がある。
最盛期には6軒のくさや業者がいたが、2000年噴火の全島民避難を経て、いまでも営業してるのはここだけになってしまった。




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くさや汁に漬け込み、発酵させた魚を「くさや」と呼ぶ。
置かれた環境(温度や湿度)や漬けてきた魚によってくさや汁は微妙な変化を繰り返すので、島ごと、生産者ごとに味が違う。
三宅島のくさやは比較的マイルドな味わいだそうだ。




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三宅島のくさやは青ムロアジで作っている。
「部屋に匂いつくから、焼くのはちょっと」という人向けに、焼かずに食べれる湯煎調理済みのくさやもあるよ。




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こんな風にビン詰めになってる「焼くさやのちぎり」もある。




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う~~ん、たしかに匂いが強い。
牧場の家畜みたいな匂いが口中にもわっと広がる。

好き嫌いはあるだろうが、性に合えば妙にクセになる。干物にひと癖加えた感じで、臭いチーズに通じるものがある。世界一臭いシュールストレミングや、世界で2番目に臭いホンオフェも食べたことがあるが、あれらと比べればまだ馴染める匂いだ。





4:カメノテ

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▲カメノテの味噌汁


民宿で夕飯で出されたみそ汁に、奇妙な物体が入っていた。
「カメノテ」と呼ばれる貝の一種で、岩礁にくっついて生息している。




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見ての通り、亀の手に酷似していることからその名がついた。




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ウロコのような部分を剥くと赤い身が出てくる。
なかなかグロテスクなビジュアルだが、塩味の強いアサリって感じでわりとイケる。いちいち皮をむかなきゃいけないので少々めんどくさい。




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ちなみに、カメノテの味噌汁を出してくれた「民宿夕景」の夕食が、むちゃくちゃ品目多くって豪勢だったんですわ。
島でとれる野菜や魚をふんだんに使った料理を、半端じゃない量出してくれる。この写真からさらに2~3品、天ぷらだとかおみそ汁だとかスイーツだとかを出してくれるからね。腹パンパンで幸せ死にしそうだった。




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島でよく獲れるアシタバの新芽。
まるで苦味がなく新鮮、ぼりぼりとした食感がたまらん!




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メダイのバターソテー。
ぷりぷりした身にバターで甘く味付けされてて、ご飯がすすむのなんの。




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メダイはお刺身で食べてもすげえ旨い。
身はきれいなピンク色、皮がかるく炙られてて香ばしいんだ。




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島で獲れたてん草でかんてんを作り、あんこをのっけたスイーツ。素朴な甘さで最高。




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魚も野菜もめちゃくちゃ旨いんだけど、特に度肝抜かれたのが金目鯛の煮つけ。こんなでっけえ金目鯛がまるまる1匹出てくるんだから。1人で食う量じゃないでしょ、これ。
1泊2食付き9千円で、こんな豪勢でうまい食事ができるなんて最高過ぎ!この飯だけのためにでも再訪したくなるレベルだ。




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ちなみに「民宿夕景」の外観はこんな感じ。
クリスマスシーズンだったのでライトアップにも気合が入ってた。




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宿のご主人さんが有名な釣り師で、島の穴場スポットを把握し尽くしてるので、釣り目当てのお客さんが多いそうだ。
全体的に清潔で、ご飯も美味いしスタッフさんたちも優しいから、釣りしなくってもすごいオススメっすわ。





5:謎のパン「パピロ」

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雑貨屋さんで「パピロ」という変わった名前のパンが売ってた。製造してるのは三宅島の築穴製菓。
お店の人に由来を尋ねるも「わたしも気になって築穴製菓の人に聞いたけど、分かんないんだって。昔からパピロだから」とのこと。

調べてみると奈良や愛知にもパピロを売ってるローカルパン屋があるそうだ。しかし、そのルーツは不明。謎だ。語感がピエロに似てるし不気味だ。




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コッペパンのなかにバタークリームがはさまっている何の変哲もないパンだが、じっくり眺めているとどことなく形がパピってる気がしてきた。




観光はここが面白い!


●交通公園で運転トレーニングしよう

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離島の三宅島には自動車教習所がない。
そこで車の運転トレーニングが出来る「交通公園」があるという。
地図で確認して向かってみると、島の端っこにたしかにあるのだがそこまでの道のりがなかなかハードだ。一速じゃなきゃ下れない急坂を通らなければ辿りつけない。運転初心者にとってはトレーニング前の関門だ。




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広々とした「三宅島交通公園」にはS字カーブやクランクも用意されてる。

波打つ海岸のすぐ脇、すごいロケーションだ。
三宅島には信号3つしかなく、横断歩道もあまり見かけない。そんな離島にこんなにぎゅっと教習所っぽい施設があるなんて興奮するじゃあないですか!!




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海辺の断崖にあるからうっかりミスしたら海に突っ込むぞ!



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「これから練習しようってビギナーが来るような場所か、ここ!」



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「島自体がそんなに車走ってないから、どこでも走りやすい道ですけどね」



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「マリオカートでいきなりレインボーロード走らされるみたいだわ。ジュゲムに回収されないようにしよ」




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大学1年で免許取って以来、まったく運転していないゴリゴリのペーパードライバー。15年ぶりに運転してみたんだけど、すげえ緊張した。




怖さのあまりべらべら喋ってしまう。




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ずっとこういう顔をしてた。





●郷土資料館で「おばあちゃんの歌ってみた動画」を観よう

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▲三宅島郷土資料館


離島旅ではかならず郷土資料館に立ち寄るんだけど、三宅島のはかなり面白いほう。




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「熱で変形した試験管」など噴火関係の展示も多いし、島流しに関する資料も豊富だ。




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この胸像は三宅島出身の政治家・浅沼稲次郎氏。
演説百姓、人間機関車などと呼ばれた昭和の政治家で「日比谷公会堂で演説中に銃剣で刺されている写真」は誰もが見たことあるだろう。




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▲式根島に刻まれた「浅沼」の印

話しはそれるが、おなじく東京の離島・式根島の地鉈温泉の岩に彫られた「浅沼」の印は、浅沼稲次郎氏が刻んだものとされている。
こんな風に各島の交流がいろんな場面で見てとれるのも面白い。




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三宅島資料館の建物はもともと小学校だった。
展示室の壁に歴代校長やPTA会長が飾られてるのだが、1人だけナメック星人のようなPTA会長がいた。 




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必見は「映像ルーム」だ。液晶テレビと椅子十脚が並べられた部屋。




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三宅島の民謡と踊りを20種類ほど見られるんだけど、唄っているのがすべて島民。




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ときには誰かの自宅、ときには体育館でおじいちゃんおばあちゃんが唄い、踊る。
ニコニコ動画にはあんまりアップされてないタイプの「歌ってみた動画」だ。すごく新鮮。




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カメラワークも独特で、ちょっと上から撮ってみたり




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少し引いて真横から撮ったり、曲によって微調整している。




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横から撮ったり




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ちょっと上から撮ったりする。




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特にすごかったのが、この体育館で撮られた儀式。
四角い線のうえをおじさんたちがお粥の入ったお椀を持ってぐるぐる回る。




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そして、四隅でお粥を食う。
ラーメンズのコントだろうか。 




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新築の家が出来たときにやる慣習らしいが起源は不明。謎のパン・パピロみたいな儀式だ。





●日本最大級のクライミングセンターで登りまくれ!

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このボルダリングジム、デカくない!?


中学校の体育館をリノベーションした村営ボルダリングジムで国内最大級の大きさだ。
しかも、1日中遊んでもたったの500円!デカい、安い、間違いない!

体育館の再活用を検討するさいに、元体育教師だった村長さんがいろんな屋内スポーツを探しまわってボルダリングに決めたそうだ。
利用してる島民も2歳から81歳までと超幅広いし、島外からわざわざやってくるボルダラーも多い。近くの学校にはボルダリング部も結成されたそうでこの日も数名練習していた。
こういう何かに特化させるやり方って、良い再活用方法だなあ。




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軽い体験をしたことはあるが、本格的にボルダリングに挑戦するのははじめて。




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熱心にガイド映像を眺める。




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ふむふむ。

力のない女性、子どもでも大丈夫なのか。
全身を使い、手よりも足の力を使うわけね。


よし、分かった!やれる!!





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入念に体をほぐして




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いざ、チャレンジ!

ホールド(持つところの石)には番号が振られていて、同じ番号を握り、登っていく。
番号によって難易度が決まっているので、まずは初心者向けの簡単なコースにトライ!




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ん、意外とイケるじゃないか。




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けっこうスルスル登れるので夢中になる。楽しいな、ボルダリング。




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よし、難易度をガツンと上げてみよう。

初心者コースで自信をつけたので、傾斜のキツい反り返った壁に挑むことにした。




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ホールドの形状からして特殊だ。なんだこの筋子みたいなの、どうやって持つんだ。




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この壁に挑み、あえなく落ちていった敗残者たちはホールドに変えられてしまった。顔面や腕のホールドが目立つ。




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ガイド映像をしっかり見た。体も良くほぐした。


大丈夫、俺なら登れる!




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ああ~~~~~~~~~っ。





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よし、いまのでコツを掴んだ。


大丈夫、俺なら登れる!




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ああ~~~~~~~~~っ。




殺虫剤をかけられた虫の気持ちがよく分かった。



お土産を買う



●貝のハンドメイド小物がキモかわいい!

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▲シェルショップやまだ


さてさて三宅島の旅をめいっぱい楽しんだら、お土産を買って帰ろう。
土産物屋として俄然おすすめしたいのが「シェルショップやまだ」だ。




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三宅島で獲れる貝などを使って、オリジナルのアクセサリーや置物を作っている。
どれも貝がら好きの先代が手作りしたもので、どれも値段は2~300円と爆安価格だ。




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▲となりには美容室がある


現在は隣で美容室をいとなむ女将さんが、ついでに店番もしている。




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小さな貝殻をつめこんだセットや




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大きなほら貝など、素材そのままの貝殻も売られている。




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サメの口の壁掛け。金のチェーンがつけられてるから、首からさげればブリブリなネックレスになる。
なんかこれ、海辺の町でやたら見かけるよね。サイズによって値段はまちまちだが一番小さいのは800円ぐらい。




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真んなかにかかってるのは「ウニ足のペンダント」だ。




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こんなに平たいトゲを持ってるウニがいるんだって。このウニ足を結んでペンダントにしてる。
ウニのペンダントなんて聞いたことないし200円は安すぎる。




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サッカーボールが貝になってるピンバッチ。躍動感がある。




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貝殻とビーズでつくったクモ。足が6本しかないけど。




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貝殻でつくった猫と犬。
蓮コラが苦手な集合体恐怖症の人にプレゼントすれば泣いて喜ばれることだろう。




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これもいいのよ。フワフワのカラーモールが巻かれた貝がらに手書きで「みやけ」って書かれてるの。表面に文字書くなら表面ツルツルした貝選べばいいと思うんだけど、どうしてもこのゴツゴツしたやつに書きたかったんだね。そのこだわりや、良し!




まとめ


三宅島レイアウト済み


以上!
東京からさくっと行けるわりに、異世界感を味わえるのが離島の面白いところ。
なんといっても三宅島の特徴は「火山の脅威に触れられる」点だ。いたるところに顔をあらわす火山と噴火の凄まじさを見て欲しい。


・あらかじめ宿の予約しておいて、港に迎えにきてもらおう!
・ぐるっと一周するならレンタカーかレンタバイクがおすすめ
・冬場は海風が強いので暖かい格好でいこう
・噴火の歴史をおさえて、溶岩に着目しよう
・ボルダリングで体動かして、岩のり弁当をたらふく食べよう

ポイントはそんなとこかな。


◎青ヶ島マップのイラスト&題字:きくちゆうき


「東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社」とは


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この離島まとめ記事は「東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社」の企画で取材したものだよ!


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ボノ株式会社が運営するサイト「まち応援」のスポンサードのもと
2017年12月16日~翌1月16日の1ヶ月間、東京の離島を渡り歩いた。

◎企画概要:「東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社」やるぜ!会社ごと移動しまくる!




そして、次の島へ…。



東京都の観光PR事業「TAMASHIMA」で2015年執筆の記事に、2017年「東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社」の取材内容を追記しております!