P6250479

立石駅にある「とっちゃんぼうや」は、店長さんがつぎつぎにイタズラをしかけてくる居酒屋だ。
ブーブークッション、パチンと指をはさむガム、びっくり箱などなど、古今東西のあらゆるイタズラを仕掛けてくるぞ!




tochan-boya-1

都内屈指の呑み屋街としてしられる立石駅。
行列ができる立ち食い寿司や、濃厚キャラの女将さんがまわすもつ焼き屋などが、コンパクトなエリアにぎゅっと固まり、土日ともなれば真昼間から酔客でにぎわう。
そんなキャラ立ちした店々が居並ぶ立石にあって、ひときわ異彩をはなつ居酒屋が、狭くてひっそりとした路地のなかほどに存在している。



P6250463

路地へとうながす張り紙には「奥の細道」との表記。
張り紙や看板に、赤や黄色の警告色をふんだんに使うのは、良い珍スポットの条件だ。



tochan-boya-2
▲居酒屋「とっちゃんぼうや」

”奥の細道”へと足を踏みいれると、突如姿をあらわす異常に情報量が多い居酒屋が「とっちゃんぼうや」である。
壁や扉を、張り紙でびっしり埋め尽くしている。

ちょくちょく立石に呑みに来ていて、いやがおうにも目立つこの店の存在は、かねてより気にはなっていた。
が、あまりにもカロリーの高そうな外観に「また今度、バイオリズムの整った日に入ってみよう」と延ばし延ばしにしていたのだ。



P6250480

大五郎の空きペットに棒をくくりつけた、ポールのような謎オブジェ。奥には猫よけマットも敷いてあるので、人と猫の侵入を同時に防いでいるのか。



P6250479

「冗談が通じるお客さま、よろこんでカン芸します」と宣言している。



P6250492

外観にたじろいてしまう女性客への配慮も欠かさない。
カップルや女性客も増えてるし、ダイエットや健康グッズが飾ってあるので、安心して入店されたい。



P6250484

18時~21時までは子どもの入店OKな「ファミレス」タイム。それ以降は、大人だけの居酒屋タイムとなる。



tochan-boya-6

入店前から情報の嵐に飲みこまれ、いったいぜんたいどんな店なのか想像もつかない。
扉を開けるまえに心の準備がしたいところだと思っていたら、「のぞきドア」が用意されてるではないか。
「どんな雰囲気なのかな」とのぞきドアを開けてみると……



P6250488

「のぞいちゃイヤーン、H」と、かわされてしまった。
意を決して飛びこむしかなさそうだ。





ブーブークッションが仕掛けられていた!

tochan-boya-14
▲とっちゃんぼうやの店内。メニュー張られまくり。

テーブル席3つにカウンター、こじんまりとした店内にもびっしりメニューが張られている。
席を予約していたので我々はすっと入店できたが、土曜の夜に訪れたこともあってか満席で、入れずに諦めたグループもいた。人気のお店のようだ。



tochan-boya-18

「いらっしゃ~い」と出迎えてくれた店長さんは、優しそうなおじさんだ。
外観がはなつエネルギー量から察するに、とんでもなくテンションの高い人が出てくるのかと思いきや、存外落ち着いた空気感。
これならバイオリズムを気にしなくても、いつでも気軽に楽しめそうだ。



P6250507
▲なんか座布団がゴツゴツしてる

うなされた丸席に座ると、妙な出っ張りがある。



P6250509

「ん?なんだ??」と座布団をめくると、笑い袋が仕掛けてあった。座りどころが良ければ、笑い声が響きわたるというわけだ。

同行者のイスにはオールドファッションなイタズラグッズ・ブーブークッションが仕掛けられていて、腰かけるや「ブゥゥ」とおなら音が発せられた。
思いのほか小さな音で、ブーブー初心者の我々は、瞬時にはなんの音か分からなかった。周りの常連さんは慣れたもの。敏感に気づき「あら、やったね」とほほ笑みながらツッコんでくれた。
「フフフ、すみません」と返す。ブーブークッションが生み出した、なんとも暖かな交流である。



BlogPaint

「とりあえず、ポテトチップスでも食べてて」と店長さんが持ってきたお菓子を開けると、蛇が飛びだしてきた。これと同じドッキリグッズを持っていたので、ネタが割れていてフレッシュな反応ができなかったのが悔やまれる。



P6250544

「そんなに広くないのに、呼び出しブザーあるんだ」とさほど警戒せず押したら、上部に開いた穴から、水がピュッと飛び出してきた。こんなグッズもあるのか。
ジョークグッズの品ぞろえが、ヴィレバンに匹敵している。

壁には「忙しいときは遊びは無理なのであしからず」と書かれている。
めちゃくちゃ忙しいとき以外は、こんな風に、店長さんがつぎつぎに”遊び”を仕掛けてくるんだな。





料理にも遊び心がふくまれてるぞ!

P6250502
▲お通し

便器型の容器にいれられたお通し。
うんことアンコをひっかけたジョークグッズがひっついている。



tochan-boya-8

触ったら、むちゃくちゃ冷たくてビックリした。冷蔵庫で冷やしてるんだろうか。あんこウンコの触り心地がよくて、ずーっとニギニギしながら呑んでいた。



tochan-boya-7
▲明太子お好み焼き

明太子のお好み焼きには、なぜか六芒星が描かれている。モチモチした触感で、味はいたって普通においしい。



tochan-boya-10

ケチャップでオムライスと書かれたオムライス。
リクエストをすればなんでも書いてくれるそうだ。





トイレは録音室?

P6250529
▲トイレ

P6250532

トイレの扉には「録音室」と書かれているものの、ほんとに録音しているわけではさそう。
猛犬注意のステッカーや、目玉とくちびるのシールなど、なんでもかんでも貼られている。



P6250536

トイレ内には靴のイラストの切り抜きが貼られてたんだけど、これは、女性の客よせのためだろうか。





店長さんとあそぼう!

tochan-boya-12

ことあるごとに席にやってきては、遊びを仕掛けてくれる店長さん。
女の子のイラストは一部切り抜かれていて、指がお尻になるという”遊び”だ。
裏返して、女の子が正面をむいたバージョンもあるのだが「こっちは写真撮るのにむいてないね!」と配慮をみせていた。



tochan-boya-15

ナイフに刺さったように見えるジョークグッズで記念撮影をしていたら



tochan-boya-16

「これもかぶるといいよ!」と店長さんがちょんまげヅラを持ってきてくれた。



tochan-boya-17

ちょんまげの男が近代的なナイフで刺されている。もはや、何時代の事件なのか分からない。



P6250491

退店時、「これ見た!?」と、入り口にとりつけられていた、ドラえもんドアを指さす店長。
覗きドアに気を取られて、すっかり気がつかなかったけど、こんなんあったのか。



tochan-boya-19

扉をあけると、そこには小さな鏡があった。どこにでも行けるドアかと思いきや、その向こうには自分が映っている。なんだか、考えさせる秘密道具だ。

次から次にイタズラを仕掛けてくるけど、まったりしたテンションなのでくつろげるし、とっちゃんぼうや、いいですよ!









「とっちゃんぼうや」の情報
オススメ度:★★★★☆
アクセス:京成押上線「京成立石駅」から徒歩4分
住所:東京都葛飾区立石4-26-2
電話番号:080-3511-0818
営業時間:18:00~24:00(平日) 16:00~23:00(日曜・祝日)
定休日:火曜
予算:1人1500円ぐらいだった
関連サイト:食べログ