
大阪・谷町6丁目にある「深化」は、潜水艦を模した内装のムーディーなバー。
看板も無ければ、目印も無しで、発見するのに一苦労。まさに深海に潜んでるようなバーなんだな。

大阪・谷町6丁目に「潜水艦バーというのがあるらしい」との情報をもとに、食べログをチェックし、Googleマップに住所を登録。ナビに従い、ずいずい歩くと、バーはおろか飲食店すら一軒も無い住宅街に到着した。

何度確認しても、ナビは間違いなくこの辺りを指している。
しらみ潰しに歩いてまわっても、それらしい物件を見つけることが出来ない。「ここいらなのは間違いないんだけどな~」などと首をかしげながら、うろうろしていると・・。

家と家の間に、大人1人通るのがやっとの、狭い路地を発見した。
あまりに薄暗く、到底、人が行き来してるようには見えない道なので「まさか、ここじゃあないよな~??」と最初はスルーしたのだが、どうやらここしか選択肢が残っていない。

念のためにと暗闇の先を覗いてみれば、突き当たりにほんのり光が点っているではないか。

手探りで真っ暗な小道を進んでいくと扉があった。しかし、看板は無い。
「店なのか??なんかアレな組織の事務所じゃないよね??」と恐る恐る、扉を開けてみると・・

せ、潜水艦だ!
あった、潜水艦バー「深化」あった!
ほんと深海にひそむ潜水艦のような、完璧過ぎる立地だなあ。

▲小上がり
店内はカウンター5席と小上がり1つだけなので、10人も入ればギュウギュウ。潜水艦という設定だから、むちゃくちゃ薄暗くって、ムーディーなんだわ。



内装は、劇団の美術スタッフが製作してるとあって本格そのもの。
天井を這うダクトがライトになってるのね。切れかけみたいにチカチカと点灯したり、色が青白く変化したりと、非常に凝っている。


壁には錆加工された機械ギミックが満載!
たんなる飾りではなく、歯車はチクチクと動いていたりするんだから、芸が細かい。音楽はかかっておらず、とても静かな空間に、「カシャ、カシャ」という歯車の規則正しい音や、「ブウゥゥン」という換気扇の低い音だけが響いている。
この異常なまでのこだわりぶり、川崎の「電脳九龍城」を彷彿とさせるなあ。

コースターも金属製で機械の部品みたいだ。
メニュー表は無いので、カウンターに立つマスターに、飲みたいドリンクが作れるかどうか確認して注文しよう。
マスターは30代とおぼしきお若い男性。「なんで潜水艦っぽくしたんですか、お好きなんですか?」と尋ねたところ「いや、なんか面白いかなと思って」と応えてくれた。たしかに。間違いなく面白い。
分かりにくい立地、一見さんには入りづらい店構えにも関わらず、8時頃には満席になっていた。平日だったのに。クチコミやなんやで存在を知ったようだ。

深化に来たならたとえ便意がなくっても、トイレにはぜひ入って欲しい。
まず、扉が押戸でも引き戸でもなくって、下から上に持ち上げる形式なのね。けっこう重たいから女性だと苦労しそう。


電気のスイッチはブレーカーになっていて、便器の横には潜水服がかかっている。いや~、こだわってるわ~。
本気の内装はもとより、Googleマップが無けりゃ到達不可能なほど分かりにくいアプローチも含めて、アトラクション性抜群!!本気でいち押しのバー!最高!!
■「深化」の情報■
オススメ度:★★★★★
アクセス:「谷町6丁目駅」から徒歩5分
住所:大阪府大阪市中央区安堂寺町1-1-10
電話番号:06-6766-2768
営業時間:19:00~03:00
定休日:水曜
予算:2000円ぐらい
関連サイト:食べログ