大阪の珍スポットはあっちゃこっちゃ行きまくったけど、ここ「炉端焼き栄ちゃん」めちゃくちゃ好きなんだよな~!!最高の最高の最高。
店主・栄ちゃんの1人舞台を、3時間堪能するためのお店です!
▲炉端焼き栄ちゃん
2014年夏、心斎橋のマンガ喫茶を寝ぐらに、25日間71箇所の大阪の珍スポを巡って巡って巡りまくったわけなんだけど、今回紹介する「炉端焼き栄ちゃん」が、圧倒的に一番好き。ヤバいよ、超最高。
東京の「かがや」、愛知の「パブレスト百万ドル」に匹敵する最高異次元面白空間でございました。
場所は阪急電鉄・北千里駅っちゅうベッドタウン。地元大阪民でもほとんど行かない駅なんだけど、梅田からもそんな遠くないしね、絶対に1度は足を運んで欲しい。
炉端焼きのお店で、基本的にはアラカルトではなく、コース料理を注文する。
1000円コース、2000円コースと予算に合わせたコースもあるんだけど、おすすめは3時間3500円のお任せコース。ドリンクは飲み放題、自分でドリンクケースから取り出す方式だ。
コース説明に紛れ『楽しい空間(アミューズメント)』なんて張り紙も。
この言葉、なんの嘘偽りもございません。一大アミューズメントパークでした。
▲もぬけの殻の店内で待ちぼうけをくらう友人
開店から1時間たった19時に到着するも、店内はもぬけの殻。
友人と待ちぼうけをくらうこと10分少々、店長さんが戻ってきた。
▲店長の栄ちゃん
「お~、ごめんごめん、ゴミ出しに行ってた!」
と輝かしい笑顔で登場したのが、店長であり、主役である栄ちゃん。
この人、この人が最高。
炉端焼き栄ちゃんは、店長栄ちゃんの破天荒な行動を楽しむ舞台と思っていただければ相違ない!
●栄ちゃん劇場、開幕!!
「じゃあ、はじめよっか!何人で来たの?」と問われたので
「遅れてもう1人来るんで3人です。3500円のお任せコースでお願いします」と答えたら、せっせとセッティングを開始。
おっと、おっとと、オットセイ~~♪
おっと、おっとと、オットセイ~~~♪
と謎のオットセイソングを陽気に歌いながら、皿を並べている。
で、当然のように4人分のセッティングが完了した。
あれ?3人って言ったよね。
「じゃ、これでも食べて料理待ってて」
とコース料理一発目に出されたのが、なんとアイス。
こいつにサワーなりなんなりを注いで、飲んでも旨いとのことだ。
「はい、前座ね!」
と出てきた皿がこちら。
なんだ、これは。
エビ、刺身、おかき、おかき、団子、ポッキー、がひと皿のうえで共演している。
刺身のツマを剣山として活用してるし。
この時点で、確信したね。
今夜は最高の夜になりそうだ、って。
「はい、次はサラダね!」
と豆腐1丁のうえにレタスと海藻を乗せたものに、どっぼどぼポン酢をかける栄ちゃん。
こんな男気あふれるサラダ、はじめてだぜ。
5月末に来店したんだけど、壁になされた装飾が鯉のぼり。
「まだ鯉のぼり貼ってるんですね~」と振ってしまったのが運のつき。「あ、ちょうど今日、夏バージョンに変えようと思ってたの!君たちさ、鯉のぼり外してよ!」と、なぜか我々が模様替えをするはめに。
かなり数あったし、画鋲も念入りに止めてあったから、すべて外すのに10分くらいかかったな。
「はい、じゃあ、夏のやつ買ってあるから、貼ってこう!」
と栄ちゃんの指示を受けながら、麦わら帽子や虫取り網を壁に貼り付けていく我々。
この指示が、まー、細かいのなんの。
「ん~、あと3cm右」「花はぜんぶ違う角度で」「その虫取り網、10度傾けて」「その帽子いったん剥がして、青のと交換」などと、次々、後方から指示が飛んでくるんだから。わしらはPhotoshopか!
はずしてつけて、計1時間かけ完成させた夏バージョンがこちら。
この時点で3時間お任せコースの1時間が経過してるからね。そりゃお任せはしたけどさ、こんな工程が入り込んでるなんて、誰が予想したでしょう。
「どう、このデザイン!発想がぜんぜん違うでしょ!?」と自信満々の栄ちゃん。
「そうですね、発想がぜんぜん違います。どういう時に思いついたんですか?」と尋ねたら、意外な回答が返ってきた。
こないだ閉店後に3時間ほどママチャリを漕ぎ、町を徘徊していたら、夜が明けて通学時間になったそう。通学してる女子高生たちを見て、栄ちゃんはこう思ったそうです。
「面白~~~~~~~~~~い!!!!!」と。
で、このデザインがパーっと閃いたんだとか。
つまり整理すると
●3時間、自転車で徘徊
↓
●女子高生を見る
↓
●面白~~~~~~~~~~~~~い!!!!
↓
●デザインが閃く
というわけですね。
・・・なに、このロジック。
発想がぜんぜん違うわ。
面白~~いといえば、このお方、早稲田大学で1日だけ講義したことがあるんだって。お客さんに早稲田の教授がいて、頼み込んだら、させてくれたらしい。
そのさい、東京駅から早稲田のキャンパスに向かうまでに、20回ぐらい電車の乗り換えをしたんだって。「え!?そんな乗り換える必要あります!?なんでですか!?」と尋ねたら、その答えは「面白いから!!」であった。おー、独自の面白基準持ってるなー。
完成作品を遠目からジ~~~ッと凝視する栄ちゃん。
さぞかし気にいったんだろうなあ。
そりゃあね、1時間かけたもん、僕ら頑張ったもん。
しばし眺めた、そののち、彼はこう言った。
「う~ん、明日作り直そ」
と。
え~~~~~~~、作り直すの~~~~~!
いいけど!
別にいいんだけど!
この1時間なんだったの~~~~!
栄ちゃん曰く「明日から3日間かけて作り直す」んだそうだ。
発想がちげえ~~!
結局、いまどうなってるんだろ、気になるなー。
「作り直すけど、そのまえに、ビーチボール加えるとどうなるか見てみたい」とボールを持ってきて、友人に渡した。
「いままで膨らませたことないから、君、膨らませて」とお願いされていた。
一生懸命、膨らませる友人。
でも、作り直すんだよね?
「たくさん手伝ってもらっちゃったから、ちょっと豪勢にしたよ!」
とようやく運ばれてきた炉端焼き。
サザエに鯛にでっけえエビに、ほんとだ、すげえ豪華!
普通に旨そうじゃんか!
でも、端っこはぜんぜん火が当たってない。
真ん中から食べてって、徐々に端のをズラす方式だそうだ。
壁の装飾を手伝ったご褒美で、ガンバ大阪のステッカーもくれた。
よくよく見ると、かわいいエプロンをつけてる栄ちゃん。
「エプロン、カエルなんですね~。カワイイっすね。」と褒めたら
「ああ、早く客帰れって意味だよ」と恐ろしいことをさらっと言ってのけた。
土日はかなり混んでて、予約しなきゃ入れないときもあるみたいなんだけど、この日は木曜でお客さんは僕らだけ。
なもんで、終始、栄ちゃんとマンツーマン。真面目な話しをしてようが、内輪話しで盛り上がってようが、カウンターの奥からぐいぐい栄ちゃんが割って入ってくるのね。グループ内でまともに会話出来るなんて期待しちゃあいかんのです。
こんときもわりかし真剣なトークをしてたんだけど、満面の笑みを浮かべながら
「栄ちゃんが遊んであげるよ~~~」
とやってきたからね。
ひっくり返した丼のなかに、何匹魚が入ってるか当てたら、飲み代をタダにしてくれるとのこと。
思いがけぬ僥倖に沸きたつ我々。
口々に「丼のサイズからして2匹かな」「4匹」「ひっかけで0匹」と回答した。
正解は”数えきれないくらい”でした。
「ダメだよ~~、もっと考えないと~~。発想が違うでしょ?」と栄ちゃん。
く、クソ~~、やられた。
網のうえにあるもんを食べ尽くしたタイミングで「ホッケも食べる?」と聞いてきた。
「はい、食べます」と返答したら
「ホッケだけに、OK!!」とダジャレを言いながら、ホッケを持ってきてくれた。
友人2人の表情をご覧いただきたい。そう、苦笑いである。
「ホッケだけにOK」を皮切りにダジャレスイッチが入ってしまった栄ちゃん。
急に網を持ち上げて「天体観測!」と叫んだ。
「え???」と呆気に取られる我々をよそに、網を一回転させ「くるり!」、さらにぐるぐる何周もさせつつ「GReeeeN!GReeeeN!」とアーティストダジャレを連発。
ギャクの善し悪しには一切触れず「たくさんアーティストご存知なんですね」とコメントをした。
ダジャレタイムも一段落して、再び真面目な会話をしているところに、ビーチボールを持ってきた。
「空気抜いたことないから、君、抜いて」とお願いされた。
うんうん、空気入れたことなかったもんね、そりゃ、抜いたこともないよね。
その後
「ビーチボールと一緒に写真撮ったら、絶対面白いから!!」
と各自のiPhoneを取り上げ、とつじょ撮影会がはじまった。
「君はこのヒヨコのビーチボールと一緒に撮ると、面白そうだ!」との提案をうけての1枚。
どうだろうか、面白いだろうか。
その後
「君はヨダレかけをつけても面白そうだ」
と、こんなバージョンも撮影された。
ヨダレかけは何種類かあって、あれこれ付け替えて、この飛行機のが一番面白いという結論であった。
どうだろうか、面白いだろうか。
●全速力おにぎりをキャッチせよ!!
「じゃあ、メインイベントいってみよう!おにぎり投げるから受け取って!」と、炊飯ジャーから米を取り出し、おにぎりを握りだした。
カウンター向かいの座敷席に座らされる我々一同。
オニギリのサイズはけっこうデカくって、握りこぶし大。
「じゃあ顔の前で構えてね!いくよ~!」
と振りかぶる。
普通ね、おにぎり投げるって言われたら、ふわーんと山なりに投げると思うじゃないですか。
違うから。
全速力だから。
もっかい写真をよく見てください。
矢印のとこにおにぎりあるんだけど、速すぎて残像しか映ってないからね!こんな近くから全力で投げられて、ドッチ弾平の修行かと思ったわ。
カメラを構えた友人もあまりのスピードにぜんぜん追いきれてないもん。
コントロールは見事なもんで手のひらにパシッとおさまり、むしゃむしゃ食べさしていただきました。
▲松澤の写真
「最後に3人の記念撮影をしとこうね!」と、全員のスマホでパシャパシャと撮影をはじめた。
「3枚ともぜんぜん違う構図で撮ったから!あとで見て驚くよ!」とおっしゃっていたので、3枚見てみよう。
まずこれが僕のカメラで撮られた写真。
▲友人1の写真
んで、これが友人1のスマホで撮られた写真。
最後、友人2のスマホ写真。
「「「ほとんど同じじゃないか!!!」」」
帰りの電車で見比べて、3人のツッコミがこだました。
「んじゃ丼勘定だから、ここにお会計いれて」と差し出された丼に3500円をいれて、3時間に及ぶ栄ちゃん劇場は閉幕したのであった。
最高・・・。
あ~~~~、マジで最高の最高の最高だった・・・。
ほんとオススメ中のオススメなんで、ぜひ行ってみてください。
本人も「何年かわからないぐらい連続営業してる」とおっしゃるぐらい、土日祝日はもちろん、元旦も大晦日も1年中ずーっと店を開けてるそうなんで、いつ行っても大丈夫。
最高・・・。
あ~~~~、マジで最高の最高の最高だった・・・。
ほんとオススメ中のオススメなんで、ぜひ行ってみてください。
本人も「何年かわからないぐらい連続営業してる」とおっしゃるぐらい、土日祝日はもちろん、元旦も大晦日も1年中ずーっと店を開けてるそうなんで、いつ行っても大丈夫。
オススメ度:★★★★★
アクセス:北千里駅から徒歩2分
住所:大阪府吹田市古江台4-119 ディオス北千里8番館B1F
電話番号:06-7653-7405
営業時間:18:00~23:00
定休日:なし
予算:3時間お任せコース3500円
関連サイト:食べログ