台湾・台中にある「レインボービレッジ」は91歳の爺ちゃんの落書きで埋め尽くされた村だ。住居の壁もドアも道路でさえも、ゆるゆるながら狂気をはらんだキャラクターたちが描きこまれてる!
40個近く台湾のスポットを巡ったけど、ここが一番好きでしたわ!最高にパワーもらえる!!
▲レインボービレッジは若者に大人気。車がたくさん停まっているよ。
台湾中部の町、台中に「レインボービレッジ」と呼ばれる世にも奇妙な村があるという。台湾語では「彩虹眷村」。なんでも、黄さんという91歳の爺ちゃんの落書きで埋め尽くされた村だという。
もとはといえば、治安悪化や老朽化のせいで再開発が決まった村。そこに住んでいた黄さんは取り壊し阻止のために立ち上がり、2008年から3年間かけて村中をペンキで彩色しはじめた。
独特な色味、イラストのセンスが話題になって、フェイスブックなどのSNSで拡散がはじまり、2010年に台中市長が訪問。あまりの独自性に衝撃をうけ、この区画だけ再開発対象地区から外し、保存を決めたんだとか。
いまや台中を代表する人気スポット、特に若者たちにウケまくってて、車がたくさん停まっていたよ。
その伝説的なエピソードから大きな村をイメージしていたが、実際は写真でいえば赤線をいれた一区画だけ。ちゃっちゃと歩けば5分もいらない小さなエリアだ。道路挟んですぐ向かいは団地が建っていたり、空き地になっていたりする。
「なーんだ、思ったより全然ちいせんだ。ここもまた、観光ガイドがおめかしした写真で盛りに盛ったスポットか~」なんて高をくくって入村したら・・
な・・・
ななな・・・・
なんじゃこりゃ~~~~~!!!
さくらももこ作品『コジコジ』を彷彿とさせる、ゆるゆるながらも狂気を帯びたキャラクターたちが、サイケデリックなカラーリングで、住居の壁、ドア、道路にいたるまでみっちり書きこまれているのだ!!
私が愛してやまない名古屋の喫茶店「パブレスト100万ドル」も壁中に落書きをしてる店だが、そいつが”店”の規模から”村”の規模へとスケールアップしたようなスポットだ。
だ、ダメだ、、、、たまらぬ。最高過ぎるではないか・・・。
確かに何もなければ5分やそこらで一周できるサイズだが、とてもとてもサクサク歩いて回れるような無害な場所じゃない。じっくり鑑賞してしまうので、かるく1時間は過ごしてしまう。
▲描き手の黄さん
しかも、黄爺さんは90歳を過ぎているというのにお達者で、お土産を売ったり観光客と記念撮影をしたりと気さくに接してくれるのだ。これだけアクの強い行為、インパクトのあるイラストを描きまくっていながら、肩の力が抜けきった穏やかそのものなお人柄でたいそう惹かれた。
台湾では40スポットほど巡ってまわったんだけど、ここレインボービレッジが一番クリーンヒットしたお気に入りでしたわ。すっげえ力をもらった。写真1発でその凄さが伝わる場所なんで、とやかく説明せずに、じゃんじゃん村の様子を写真で貼りつけていきますね。
■これが落書きに埋め尽くされた村、レインボービレッジだ!!
真ん中のやつ、亀甲縛りされてる?
若者たちがあっちゃこっちゃで記念撮影してるよ。
黄爺ちゃんを含めて、まだ数名ここで生活してるのだ。
こんなとこにまで描かれるドラえもんの偉大さよ。
たんなる便乗か、村の関係者か分からないが、ヒーローマスクの謎の男が記念撮影に応じていた。
ギターはヒーローのもの。
▲お金入れるケース
ギター弾いたり、写真撮ったりしつつ、観光客から投げ銭をもらっていた。
村の目の前には、レインボービレッジのカラーリングに合わせた子ども向けの公園も作られていた。
地面にも模様が描かれているよ。
カワイイだけじゃない、黄爺ちゃんの狂気の部分が詰まった区画がこちら。
脱色をしたうえで、ところどころ赤く彩色された動物たち。むちゃくちゃホラーだ。
シンプソンズ、完全に変死体ですがな。
ちょっと怖さもあるけれど、それもこれも全部含めて「OK!」って感じだ。
エネルギーに満ち満ちた最高過ぎる村!!台湾行ったら絶対寄ってほしいスポットですわ。
【彩虹眷村への行き方】
1:台湾鉄道「台中駅」へ行く
2:駅前からタクシーに乗って20分ちょいで「彩虹眷村」に着くよ
▲バスでも行けなくはないけど、かなり遠回りになるし本数も少ないから、タクシーがいいだろうね
■「彩虹眷村(レインボービレッジ)」の情報■
オススメ度:★★★★★
アクセス:台中駅からタクシーで20分くらい
住所:台湾台中市南屯区春安路56巷
営業時間:なし(普通の住宅街なので)
定休日:なし
予算:なし
関連サイト:4travel