
千と千尋の神隠しのモデルともいわれる町、台湾・九份。
九份に観光で訪れたならかならず立ち寄って欲しいのが「泥人呉」だ!
作者・呉さんが作りまくったオリジナルの妖怪お面が飾られているぞ。30年間で2500個も作っちゃったんだって。

▲九份
ジブリ映画のなかでは「千と千尋の神隠し」が一番好きで、そのモデルになったとされる台湾・九份には期待を寄せていた。
だけども実際着いてみると、かなり観光地化されていて、店の種類は似たり寄ったり、昼に行ったのもあるかもしれないけどガイド雑誌でよく見る写真みたいな情緒ある風景とはかけ離れている。まぁ、ああいう写真は、プロの人間が、最高の構図で最高のタイミングに撮影してるからね、実像と違う場合はままあるんだけど。
「う~ん、こんなもんかあ、九份・・」とちょいと残念な気持ちで歩いていたら、見つけました、最高の店を。九份のイメージが一挙に逆転するほど、イカれた店を。

「泥人呉」とかかげられたこのお店、なんでもオーナーの手作りお面を飾りまくっているという。

奇抜なお面が外にまではみ出ており、九份のメインストリート沿いでかなり浮いた存在である。入場料は50台湾ドル(200円ぐらい)。家族連れやカップルなど多くの通行者は一瞥くれるだけで、けっして中に入ろうとしない。
●30年間かけて作ったお面が2500個もある!



入場料を払って、内部に侵入してみると、もー、四方八方、お面、お面、お面!!
天井と床以外の壁という壁に、隙間なくお面が飾られているんだな。

オーナーの呉さん。写真を撮ってもいいかと尋ねたら、ノリノリで応じてくれた。
もともとは料理人だったそうだけど、お面製作に魅せられて、そっちの道にいやがおうもなく進んでしまったそうだ。
35年間で2500個もお面を作ってるんだって。いいね、憑りつかれてるね。
もともとは料理人だったそうだけど、お面製作に魅せられて、そっちの道にいやがおうもなく進んでしまったそうだ。
35年間で2500個もお面を作ってるんだって。いいね、憑りつかれてるね。

顔はめパネルもあるんだけど、お面にまぎれてどれが自分の顔なのかすげえ分かりづらい。上から2段目、右から2番目が私です。

それほど大きいスポットではなく、10畳ほどの展示室が3つあるだけ。それでもお面の数は尋常じゃないから、1つ1つ丁寧に見ていったらけっこう時間がかかるんだけどね。
展示室のさらに奥には厨房もあったので、作者の呉さんはここで3食とりながらお面作っては接客、お面作っては接客の日々を過ごしているのだろう。
●オリジナルお化けが無数にいるぞ!

▲安倍総理

▲オバマ大統領

▲ビンラディン
お面の種類はおおまかにわけて2つ。
安倍総理、オバマ大統領、ビンラディンなどの実在する人物のお面と、呉さんが考えたオリジナルの妖怪のお面である。
オリジナル妖怪が面白かったので、お気に入りの奴をいくつか紹介していこう。

口から顔が出まくってる妖怪。ベルセルクの蝕にいそう。

目が1つしかない顔。岡本太郎にちょっと似てる。

やべえひょっとこ。

「大精霊」とのことだが、あまり大物感はない。

すごくストレートな「西方神」。顔面に十字架を貼りつけている。

「賭神」は顔中に「賭」とか「神」とか書いてある。
西方神といい、神系はとてもわかりやすい。

カラスのくちばしが2つついてる人。1つではなく2つというところに、独自の発想を嗅ぐ。
この辺から着想の飛ばしかたが鋭くなってくる。

顔面に出窓がついてる妖怪。
ジョジョで岸部露伴がヘブンズドアしたようなギミックだ。

顔にバナナがくっついてる妖怪と、ピーマンがくっついてる妖怪。
・・・取れ。

口から豆腐が出てる妖怪。
・・・吐き出せ。
自由な妖怪感をお持ちのようで、妖怪=水木しげるな日本人には、なかなか思いもつかぬものばかり。すごく見ごたえあって面白いよ。九份に行ったら、絶対立ち寄ろう!
1500元(6000円ぐらい)で自分だけのお面をオーダーメイドすることもできるんだって。なんだったらお土産にどうぞ。
【「泥人呉」への行き方】
1:台湾鉄道「端芳駅」へ行く
2:駅前のバス乗り場で「九份」方面に向かうバスに乗る

3:九份の商店街(?)のなかに「面具展」があるよ。
かなり異端な店だから、そこいらの屋台のおっちゃんに聞けば、確実にわかるはず。
▲駅からは15分置きとかで九份行きバスが来るから、さくっと乗れるよ。
■「泥人呉」の情報■
オススメ度:★★★★☆
アクセス:端芳駅からバスで20分ぐらい。(九份老街内)
住所:台湾新北市瑞芳区豎崎路7-1号
営業時間:9:00~17:00(土曜は19:00まで)
定休日:なし
予算:50台湾ドル
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