
台北の「雪王冰淇淋」は73種類もの変わり種アイスがあるお店だ。
豆腐アイスと肉そぼろアイスを食べてみたんだけど、意外にもけっこう美味いんだな。

▲雪王冰淇淋
台湾・台北駅に数十種類の変わり種アイスが食べられる店がある。店名は「雪王冰淇淋」という。冰淇淋は日本語でアイスという意味ね。
創業は1949年。65年も前から珍妙なメニューを出しまくってるんだから、かなり尖った店である。

店構えはきわめて質素。
大型のアイスケースが3台と簡素なテーブルが数台置かれているだけだが、常連たちの舌をたしかに掴んでいるようで、途切れることなく客が入っていた。

▲メニュー表には73種類も記入されてる
店員さんに「japanese?」と問われ、日本語版のメニュー表をくれた。変わり種が多く、うっかりとんでもないのを頼んでしまいそうなだけに、これはありがたい。
A4サイズの表にぎっしり書かれたメニュー。アイスの数は実に73種類にものぼる。
「サーティワンアイスの2倍以上あるのか」なんて思っていたら、どうやらこの73という数字、1973年にサーティワンアイスが台湾上陸してきたことから取ったそうだ。「あの衝撃を忘れない」という意志の表れなんだって。なんだか、武田信玄に追われて脱糞しちゃって、そのぶざまな己を自画像として描かせた家康的なエピソードだな。

噂にたがわず、苦瓜アイスやとうがらしアイス、ビールアイスに梅酒アイスと、絶対にコンビニじゃあ売らないようなニッチなアイスが並んでる。

なかでも目を引いたのが「その他のアイス」の欄だ。
豚足、肉そぼろ、豆腐、ごま油チキンとご飯のおかずにしか思えないアイスばかり。

▲アイスをよそうおばちゃん
一番気になる豚足アイスを注文したら「売り切れだよ」と断られた。
・・・え?豚足アイスが売り切れになること、ある?
やはりこの店の客層、かなり好き者が多いらしい。

▲左:豆腐アイス(90台湾ドル) 右:肉そぼろアイス(125台湾ドル)
というわけで、豚足をあきらめ、豆腐アイスと肉そぼろアイスを注文した。
豆腐は90台湾ドル(360円ほど)、肉そぼろアイスは125台湾ドル(500円ほど)と、ほかの種類のものと比べてちょい割高だ。アイスと肉を調和させるのが、やっぱり結構技術がいるらしく、その分の手間賃ってとこだろう。

▲豆腐アイス
まずは豆腐アイス。
これが思いのほか、美味いのだ。
豆乳っぽい自然な甘みもいいし、もちっとした触感もたまらない。雪見だいふくが好きな人なら、絶対好きだよ、これ。

▲肉そぼろアイス
きわものとはいえ、豆腐アイスは全然うまかったけど、問題はこっち。肉そぼろアイスだ。
ひき肉色したアイスの表面から、ちょこんとヒゲのような繊維が飛び出している。う~ん、アイスとしてどうなんだ、ヒゲがでてるというのは。

食べてみると、これもこれでまずくはない。いやもちろん特別美味いってこともないんだけど、食べれないこたあない味だ。肉そぼろが混入してるんだけど、アイス自体はそれほど肉味じゃなくって、醤油っぽい塩味がある。かなりしょっぱいアイスだが、好きな人は好きかもしれん。
台北駅からもアクセスがいいので、かなりおすすめ。普通のアイスもたくさんあるから、誰と行っても困るこたあないよ。
【行き方】
1:台湾鉄道「台北駅」に行く
2:駅から歩いて10分ぐらいのとこにある
▲最寄はMRT「西門駅」だけど、台北駅からもそんなに遠くないよ

■「雪王アイス」の情報■
オススメ度:★★★☆☆
アクセス:台湾鉄道「台北駅」からの徒歩10分ほど
住所:台湾台北市武昌街一段65号
営業時間:12:00~22:00
定休日:なし
予算:
関連サイト:公式サイト