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「みはしのあんみつ」がいかに素晴らしいかを5000文字で熱弁しております。


(著者:かとみ





みなさん初めまして、かとみと申します。
普段はハイエナズクラブというサイトで記事を書いている者です。



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ハイエナズクラブ


こんな感じの、説明に苦労するニッチな記事を書いています。

私は性格上、一度気になったものはとことん突き詰めないと気が済まない。
ここ数年ずっと気になりっぱなしで、どハマリしているものがある。
あんみつだ。




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少なくとも週1ペース、土日のどちらかはあんみつを食べないと落ち着かない。
あんみつを食べに行く為に「用事がある」と言って誘いを断ることもある。すみません。


みなさんは、あんみつに対してどのようなイメージをお持ちだろうか。
私は実際に食べてみるまで、あんみつ=お年寄りの食べ物だと思っていた。正直、古臭くてパッとしないイメージだ。
そんな偏見を拭い去ってくれたのは、みはしというお店で出会ったあんみつだった。




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みはしとは上野公園前に本店を構える老舗のあんみつ屋である。

今みなさんは「老舗のあんみつ屋」という文字列を見て、一層とっつきにくさを覚えたのではないだろうか。誤解なんです。あんみつはどのスイーツよりも華やかで美しく、老若男女誰をも夢中にさせる魅力を持ってるんです。

ということで今からあんみつへの誤解を解きつつ、あんみつの中でも「みはしのあんみつ」がいかに素晴らしいかをお伝えさせていただきたい。







あんみつは地味の集合体で成り立っている


まずはあんみつとはどういう食べ物なのかご説明したい。
みはしのメニューにはこのような記載がある。



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「このシンフォニー。」とおっしゃっている。そしてまざまざと見せつけている、スプーンの上の小さなシンフォニーを。

あんこ、蜜、寒天、豆…、見ての通りメンバー構成は実に地味である。

ところがその地味メンが全員集合した瞬間、器の中で爆発的な美味さが生まれるのだ。各素材がお互いの個性を高めあうことで完璧なスイーツに変貌するのである。


更に驚くべきことに、みはしにはもう一段階進化したあんみつが存在する。



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フルーツクリームあんみつだ。

華やかな見た目、フルーツのフレッシュ感、ソフトクリームのミルキーな味わい…。もはや完全食品といっても良いのではないだろうか。

みはしの罪は重い。世にこんな美味しいものを生み出してしまったのだから。







みはしのあんみつは「うまい」「安い」「早い」


牛丼屋ではないが、みはしには「うまい」「安い」「早い」というキャッチフレーズが当てはまるのではないかと常々思っている。

以前、友人へみはしのあんみつを勧めた時にこんなことを言われた。
「あんみつって高いじゃん。」
心外である。しかし世間的にはそういう認識なのかもしれない。



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みはしのフルーツクリームあんみつは約800円となっている。

確かに額面では高価に感じるかもしれない。ただ数字で判断するのは待ってほしい。
例えばカフェでケーキセットを注文した場合、同じく800円程度かかるだろう。
ケーキセットには申し訳ないが、同価格のスイーツと比べた時、みはしのあんみつの強みが浮き彫りになるのである。

コストパフォーマンスだ。



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みはしのあんみつを語る上で外せないのは、スイーツ界にあるまじきボリュームだ。
得られる満腹感たるや食事レベルといって良いかもしれない。

丼いっぱいに盛られたあんみつを目の前にした時、静々とあんみつを口へ運ぶ余裕はない。丼を手に持ち口いっぱいに掻っ込むべし!とあんみつが語りかけてくるのである。ダイナミックにいけ、と。




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そして無料で振舞われる熱々の緑茶をあんみつに添えれば、ケーキセットを遥かに凌駕する存在となる。

圧倒的な量で、味は史上最高に美味いみはしのあんみつ。
みはしへ行けば美味いものをおなかいっぱい食べられるのだ。夢?もう食べられないよ~の夢からみはしのあんみつはやって来たのだろうか。




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そんな夢のような食べ物にあえて苦言を呈するのであれば、みはしのあんみつによって生涯カフェのケーキセットでは満足できない体にされてしまったことだろう。

私は一生みはしのあんみつを食べ続けるのだ。そして老後はみはしの近所に隠居し、余生を過ごすのだろう。


話がそれてしまった。

さて、あんみつの「うまい」「安い」は理解していただけただろうか。
最後の「早い」については次の写真をご覧いただきたい。




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提供スピードがファーストフード並なのだ。
なのに、この一糸乱れぬ美しい盛り付け。おかしい、もうちょっとくらい雑でないと計算が合わない。
冬場なんかはコートやマフラーを外している最中に、あんみつがテーブルに運ばれてくるあんみつ先回り現象がしばしば起こる。

少し位じらしてほしいものだが、みはしではあんみつのスピードにこちらが合わせていくスタイルなのだ。なので着席後はまず自身の身支度を済ませた上、万全の状態で注文することをお勧めしたい。


このように甘味処の老舗らしからぬ「うまい」「安い」「早い」の3拍子揃うみはしに対して常々思っていることがある。
いつしか牛丼チェーン店のような存在になってほしいと。

現在、イートインできる店舗は5店舗のみだ。はっきり言って足りない。
もっと牛丼屋感覚で各駅にチェーン展開してほしい。何なら東口店と西口店みたいな感じで駅のどこにいてもOKなよう配置してほしい。

道すがらみはしへ立ち寄り、サッとあんみつを腹に入れて電車に乗る。それ位、みはしと寄り添って生活できたらどんなに幸せだろうか。
なのでみなさん、みはしの店舗が増えるようどんどんお店へ行ってください。ほんとお願いします。







無限に広がる選択肢、理想のあんみつを追い求めて


長々と書いてしまったが、ここからが本題だ。

あんみつは味のシンフォニーというように、あんみつでもっとも重要なのは素材の組み合わせである。
しかし自分にベストな組み合わせを見つけ出すのは、かなり苦労を強いられるかもしれない。というのも組み合わせの選択肢がほぼ無限にあるのだ。

例えばあんみつは、みつまめに変更することが可能である。
その場合、あんみつの構成からあんこが除かれ、代わりに赤えんどう豆の量が2倍になり、干しあんずが3個加わる。

また、あんみつのあんこは、こしあんと粒あんが選択できる。
いかがだろうか。この選択肢だけでもかなりパニックになるのではないだろうか。

そこへ季節ものが投入されれば、たちまち現場は混乱に見舞われる。



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左上から順に、クリスマスあんみつ、ほうじ茶あんみつ、桜あんみつ、栗あんみつ&かぼちゃアイス、夏色あんみつ、イチゴあんみつ。全て季節限定のメニューだ。

恐ろしいことにこれらの季節限定ものは単品でトッピング可能なのである。(例:白玉あんみつに栗&かぼちゃアイスをトッピングする等)




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メニューに記載されているめちゃくちゃフランクな「トッピングをどうぞ」には震えが止まらない。

全トッピングを試してみたいに決まっているが、全てを網羅するには地平線の先にある見えないゴールを目指すようなものだ。

しかし一度ハマってしまうと理想のあんみつを求めずにはいられなくなり、誰もが見えないゴールへ向かって果てしない旅を始めることになる。


それではここで、私のベストあんみつへたどり着くまでの試行錯誤の様子をご覧いただきたい。




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これらは欲張ってしまった例である。

上はフルーツクリームみつまめに、イチゴと小倉アイスをトッピングしたもの。下はフルーツクリームあんみつ(粒あん)に、栗をトッピングしたものだ。

器から具が溢れそうだ。どちらも美味しかったが、見た目も、味のバランスもやや崩れてしまっており、満足度は下がった。足せば良いというものではなかったのだ。




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クリーム系あんみつへ更にソフトクリームをトッピングするダブルソフトという技を覚えた。

容赦なく溶けていくソフトクリームによりシビアな時間制限が加わるが、ソフトクリームと他の素材を総当たりでぶつけることが出来る点は熱かった。

ソフトクリームの脂質は後から胃腸に響く為、体調が万全な日に注文したい組み合わせである。




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ある時、引き算をしてみてはどうか、と思いついた。自分にとって本当に必要な素材をピックアップする為だ。

赤えんどう豆、寒天、蜜で構成される一番シンプルな豆かんを注文した。
ふっくら炊かれた赤えんどう豆と、絶妙な弾力の寒天による食感の共演。黒蜜と白蜜をブレンドしたさらりとした蜜の甘み。

シンプルな味わいで美味しかったが、この3つの素材では私は満足出来なかった。




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豆かんにソフトクリームを足してみた。

シンプルな味わいに冷感と脂肪分が加わり、朝食のシリアルのようにスムーズにスプーンが進む。
まだ物足りなさはあるものの、ソフトクリームの重要性に気づかされた一品だった。




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基本のあんみつはどうだろうか。

求肥のとろりとした食感が良い仕事をしている。みかんの酸味もアクセントとなり、全体のバランスが引き締まったように思う。しかし私にとってこの組み合わせはやや甘味が強く出すぎていた。
みはしはこしあんがデフォルトであるが、個人的にはつぶあんの方が好みであることも分かった。




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ソフトクリームを足し、あんこを抜き、白玉を追加。理想のバランスに近づいた。
ただ白玉は求肥は食感、味わい共に役割がかぶっているように思えた。
ジューシーなフルーツの必要性にも気づく。


このように試行錯誤し、たどり着いたベストの組み合わせは、




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フルーツクリームみつまめだ。

甘さ、食感、ボリュームの黄金バランスが完成されている。フルーツクリームみつまめさえ押さえておけば勝ち確定である。
こうして私は苦労の末、確固たるベストあんみつを手に入れた。

是非みなさんにもマイベストあんみつを探し出してほしい。






一つとして同じあんみつはない


ベストあんみつを手に入れてからも油断は出来なかった。
下の写真は年間のフルーツクリームみつまめである。


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赤い矢印の先にご注目いただきたい。季節ごとに入れ替わるフルーツというものが存在するのだ。

同じメニューでも季節の変化をお楽しみくださいという、みはしの粋なはからいを感じられる。さすが老舗である。何ということをしてくれるのか。そんなことをされたらどのフルーツが一番イケているか比べたくなるじゃないか。


ということでフルーツの入れ替わりを調査した。季節ものなので多少変動はあるが、おおよそ以下の通りだった。

■12月~4月:イチゴ

■4月~6月:若桃

■6月~7月:さくらんぼ

■7月~12月:巨峰

もちろんどれも魅力的であったが、中でも衝撃を受けたのは若桃だった。




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みなさんは若桃を食べたことがあるだろうか。私はみはし以外で一度もない。

若桃は桃の赤ちゃんをシロップ漬けにしたものらしい。種なしなので思い切りかじりつけてありがたい。
食感はさくっとジューシー、果肉の大きさも他に比べて断トツだ。そんなの一位に決まっている。
なので春先は若桃目当てにフルーツクリームみつまめばかり注文しまくってしまう。




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注文しまくったフルーツクリームみつまめを並べてみた。

お気づきだろうか。フルーツの大きさ、配置の違いに。サンプル(右下)通りのものなど1つとしてないのだ。
特にキウイの厚みには違いが顕著に表れており、何ならサンプルのキウイが一番薄く、現物の方が気前の良いカットになっているではないか。

現物がっかり現象の逆をいくみはし。世の中の常識すら覆してしまうみはし。何なんだ、みはし。そういうところ本当に好き。







最後に


みはしのあんみつへの思いを語らせていただいた。まだまだ語り足りないのが正直なところだ。
なので溢れる思いを箇条書きで書いておきたい。


■ほうじ茶あんみつの香ばしさは禁忌ではないのか

■「桜あんみつの販売は上野の桜が散るまでです」という店員さんのアナウンス良すぎ問題

■開店直後は甘いキウイに出会える可能性大

■純白の求肥に恋をした

■ホームページのリニューアル、恐怖のカロリー表示追加

■東武船橋店へ向かう道中のエスカレーターは完全に罠

■東武船橋店は待ち客からの覗き窓プレッシャーがやばい

■東武船橋店は唯一ミニトレーに乗せて配膳してくれるから贔屓してしまう

■東武池袋のダンジョンは複雑すぎてみはしに辿り着けない

■本店にあるガチャガチャであんみつフィギュアが当たった、興奮で死ぬかと思った

■みはしのわんこ緑茶には毎回感動する

■夕方の店内は本当に牛丼屋みたいな殺伐とした雰囲気になる

■あなたの初みはしを私に見せてくれないか


キリがないのでこの辺で終わろうと思う。
本当にみはしのあんみつは最高なので、まだ食べたことがない方は是非みはしへ行ってみてほしい。

ありがとうございました!





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著者:かとみ(twitter / サイト「おにノート」

平日は秘書をしながらマジメな雰囲気を出しています。だいたい甘いもののことを考えています。