
2017年9月12日~10月12日で実施した「福島県猪苗代町一ヶ月住みます会社」。
とうとう最終日をむかえ、ついさきほど東京の別視点オフィスに戻ってまいりました。
この1ヵ月行動をともにした、地域おこし協力隊の2人とラスト前日に感想を話し合った。
2016年夏、猪苗代町地域おこし協力隊の國分さんからのお声かけがきっかけで「福島県猪苗代町1ヶ月住みます会社」を実行することになった別視点一行。
2017年9月12日~10月12日までの1ヶ月間、猪苗代町に移住して、福島県内を取材しまくり、記事にしたりリアルイベントを行ったりした。
〇磐梯河東ICそばのイートインコーナーが広すぎるローソンでオフ会やったり
〇柳津温泉街の旅館「滝のや」で講演会やったり
〇福島の食材をつかって芋煮会をやったりした
じっさい1ヵ月やってみてどうだのか。
我々が2週間逗留した中ノ沢温泉「磐梯西村屋」で締めの座談会を開いた!
※1ヵ月生活1日目の対談はこちら→「30年後もツアーするほど、好きになってよ福島を」なぜ猪苗代地域おこし協力隊は別視点を呼んだのか?
福島県猪苗代町1ヶ月住みます会社とは?
猪苗代町の地域おこし協力隊からの依頼を受け、別視点が1ヶ月間会社ごと移住!
猪苗代町を拠点に福島県全域の新たな観光地を発掘する企画だ!
期間:2017年9月12日から10月12日
【登場人物】
別視点代表/国内外巡った珍スポ1000ヶ所超え
別視点副代表/いい写真のためなら手段を選ばない
猪苗代町地域おこし協力隊/福島県の情報通
猪苗代町地域おこし協力隊/温泉宿の虜になり、千葉から移住
猪苗代町の地域おこし協力隊からの依頼を受け、別視点が1ヶ月間会社ごと移住!
猪苗代町を拠点に福島県全域の新たな観光地を発掘する企画だ!
期間:2017年9月12日から10月12日
【登場人物】




鹿児島のるるぶを用意していた


いよいよ明日、東京に帰るわけだけど振り返ってみてどうですか?

最初は焦りましたよ。

焦った??

初日に白河市でそば屋の「新駒本店」行ってたじゃないですか。
あの店での斎藤さんの笑顔があまりに凄すぎて、このままドラえもん巡りばっかりするんじゃないかって焦りました。
「年齢制限あるんでねえ」と言われたけど「ドラえもんのやつ、可愛くて、食べたくて、大人の定食も頼むので追加でダメですか?」と斎藤くんが懇願したら快諾してくれたちびっこランチ。手書きのドラえもん容器を前にご満悦です。#猪苗代1ヶ月住みます会社 pic.twitter.com/3wjxzTzQ5i
— 松澤茂信 (@matsuzawa_s) 2017年9月12日
▲このツイートを見て焦ったそうだ。

そんなわけないでしょ!
1ヵ月追っかけるほどドラえもんネタないでしょ!

いや、でも、斎藤さんオモシロ看板とかキャラもの好きだから!
そっち系ばっかりでまとめてくるのかなって思ったんですよ。
あとは序盤に「ペンションのどか」に4泊したのも焦りましたよ。
どこがいいんですかって聞いたら「Wi-fiが速い」って普通にいいとこに泊まるんですもん。
後半2週間の西村屋さんに泊まるところも、なんだかんだでずっとのどか泊まるんじゃないかと焦りましたよ!
猪苗代湖周辺の宿を渡り歩こうかと思ってたんだけど「ペンションのどか」(https://t.co/nWWAdWCffW)が安くて清潔でWIFI速くて管理人さんの人当たりも良くて3連泊してしまったな pic.twitter.com/JFHsV0oBf2
— 松澤茂信 (@matsuzawa_s) 2017年9月15日

そりゃ、さすがにないでしょ!
ただまあ、思っていた以上に昼間ずっと動きまわって取材しまくって、夜に執筆ガツガツやるって大変で。リズムに慣れるまではWiFi環境良くないと、しんどかったんですよね。

でも、最後の10日間は濃かったですね。
こけし職人にたくさん会いに行ったり、柳津町のホテル滝のやで講演会したり。
私、松澤さんが心配で、講演会に鹿児島のるるぶ持っていったんですよ。

え?なんで鹿児島のるるぶ?

講演会が「るるぶに載らない福島県の裏観光資源ランキング」ってタイトルだったじゃないですか。
だから、松澤さんの講演がスベってたら「おいおい、載ってるよ!話しが違うじゃねえか!」って、客席からヤジろうと思ってたんですよ。
そしたら「鹿児島のるるぶじゃねえか!」ってつっこんで盛り上がるでしょ?
私は松澤さんのことを思って、そこまで用意してたんですよ。


うわ、いまその状況、想像してゾッとした。あぶねえ。そんなことされたら、どういう空気になったか!

でも、思ったよりもぜんぜん盛りあがってたんでやらなくてすみました。

「失礼だからやめなさい」って注意しました。

盛りあがってよかった……
珍スポット情報だけじゃない。点ではなく、関係が見えてきた


僕は長かったという気持ちと、もう終わりかという気持ちの両方があります。

めちゃくちゃ分かる。

最初は珍スポット情報を根こそぎ吸収しようって考えてたんです。点を集めていこうと。
いつもは長期取材って言っても2泊か3泊ですから集めきれずに終わってたんで。1ヵ月もあれば十分集めきれるかと思ってました。
でも、それだけでは済まされないのが1ヶ月住むということですね。
1ヶ月は住むにしては短い、でも取材旅としては長い。どっちともいえない1ヶ月。
そのなかで取材者としてはスポット集めをして、生活者としては関係性を作らなければいけない。
どちらも突き詰めきれない部分があるので、正直モヤモヤがあります。

福島のことを知れば知るほど「あ、こんな場所あるんだ」「こんな面白い人いるんだ」「このへんの歴史掘ったら楽しそう」ってまだ知らないことが増えてくんだよね。
知れば知るほど、知ってることの絶対量は増えるんだけど、知ってる率は下がってるって感じ。

あとは、珍スポットという点だけでなく関係性も見えてきました。
珍スポットと地域、地域と地域、人間と人間、今と昔、自然と生活とか。
スポット単体を知るだけじゃなくて関係も見ていくと面白いんじゃないかなあ、ってぼんやり思いはじめたところでもう最終日ですよ!
だから、また来なくちゃいけません!


分かるな~。
関係性でいえば、季節の移り変わりという関係を見てないもんね。夏から秋しか見てない。
冬も見なけりゃ福島の半分だよね。

また雪の頃に来てくださいよ。

よそ者として打ち解けきれてないからってのもあるかもですけど、もっと原発の話題が出てくると思ったんですよ。たしかに出てくるは出てきますけど、それよりも「このあたりは雪がヤバい!」とか「クマが出るから気をつけろ」とか「今年カメムシ、いすぎ!臭いからガムテープで取れ」とかの話題がメインで。

たしかに!クマに気をつけろってのはどこでも聞いた。

やっぱりそこまで福島の人たちの行動や思考に染み込んでる雪を経験しないとなって。
亡くなった婆ちゃんが新潟出身なんだけど「雪なんて見たくもないし、話しも聞きたくない」って言ってましたからね。
冬の雪国って体験したことないんで、1月か2月にでも雪かきするために福島の豪雪地帯に泊まりに来ますわ!

今回取材した内容をふまえて、冬に1泊バスツアーもやりますしね。

あと、関係性でいうと、地方の人間関係ってすごく丁寧ですよね。
顔の見える範囲で作られるものだからこそ、礼や恩がしっかりしているというか。

じゃなきゃ、生きていけませんから。

丁寧で密な人間関係を築くから「恩を受ける」「恩を返す」「恩を与える」という考えがかなり深く組みこまれてる気がしますねえ。
恩を受けると返さなくてはいけないから、恩を受ける人を選ぶ。恩を返し過ぎると関係構築を拒んでるみたいだから、適度に頼って借りを作るとか。
だんだん福島の表情になってきた

▲いわき市のインディーズこけし作家・大関さん

インディーズこけしの大関さんとか百尺観音もそうですけど、後半は人についての取材が多くて良かったですね。中ノ沢こけしの職人さんとか西村屋さんとか、私の近くでも別視点さんと福島の人たちとの関係が出来てきた感じです。

1ヵ月の前半と後半ではガラッと変わりましたね。
前半は福島中を転々としてたけど、後半は磐梯西村屋さんに逗留してたし。
10月8日にやった芋煮会には、東京からのお客さんやスポンサーのDeapsさんとか別視点のスタッフもやってきて、僕らが福島をガイドして迎える側になりましたから。

9月末に猟師ペンション「Bigbear」泊まったじゃないですか。
あの頃から、ようやく松澤さんが福島の顔になったなって思いました。

福島の顔?


来たばっかりのころは殺伐とした東京の顔でしたもん。
それが隙のある顔になったっていうか。最近さらにそうなりましたよ。

いや、ほんとそうですよ!
松澤さん、無の顔が増えましたよ!
ボエーッっていうか、空を見てるような顔というか。
喜多方シティーFMでラジオ出演したときなんて凄かった。出演中なのに完全に無なんですもん。
なに考えてるんだって心配になったもん!
こんな無の顔、福島の人でも見たことないですよ。


もともと別視点ガイドの写真で「この人、ふぬけな顔だな」って思ってましたけど、それがまぬけになりましたね。

もともと、ふぬけだと思ってたのかよ!
誰かのやっちゃんになるために


初日の対談で「1ヶ月後どうなってれば成功かな」って話したじゃないですか。
で、誰かにとってのやっちゃんになろう、って目標を立てましたよね。

うん。
やっちゃんってのは、この磐梯西村屋さんの5代目館主で、吉井くんが千葉から猪苗代に移住するきっかけになった人だよね。
やっちゃんみたいに人との繋がりをもてば、福島に人が増えるんじゃないかって目標だね。

はい。
そこに立ち返ったとき、なれてるのかと。誰かのやっちゃんに。
別視点さんが講演会した滝のやホテルにしても、國分さんがもともと知り合いでここがいいんじゃないかって繋げたけど、僕は初対面だったんです。ある意味、別視点と同じ立ち位置でした。
芋煮会やローソンごはん会でも福島や東京から参加者が来ましたけど、僕は誰かのやっちゃんになれたのかと。

やっちゃんになると言っても、人によってやり方が違うもんね。
この1ヵ月でどういうやり方がいいって、見えた部分はある?

県外の人をこっちに呼ぶっていうのは1回2回会ったぐらいじゃ難しいかもしれません。
だけど、たとえば喜多方の人たちとは僕らは通える距離じゃないですか。だから通います。ひとまず今回出会った人たちと関係を築いていこうと思っています。

というわけで、9月12日から始まった「福島県猪苗代町1ヵ月住みます会社」はこれにて終了となります!
1ヶ月住みます会社最終日。
— 斎藤ようへい (@pokechin2) 2017年10月11日
松澤さんと女将さんのツーショット。ジミヘンみたい。#福島県猪苗代町1ヶ月住みます会社 pic.twitter.com/zMiKXPLpHd
「福島県猪苗代町1ヶ月住みます会社」は本日終了!!
— 東京別視点ガイド (@another_tokyo) 2017年10月12日
9月12日から1ヶ月間、福島を駆け巡りました。最後にセメント人形の「下里工芸」でオーダーしておいた「別視点と書かれた夏目ナナ」をピックアップして一路、東京へ。 pic.twitter.com/z9JikyM65S
昨日、福島の中ノ沢温泉から東京の別視点オフィスに帰ってまいりました。
高速乗ればたったの3時間半の距離なのに、ずっと遠くの夢のなかでの生活みたいな1ヵ月だった。
ひとまず、10月12日をもって東京には帰ってきたけど、まだまだ記事にしてない福島ネタが盛りだくさんあるので、当分はこの企画続きますのでお楽しみに!
帰りの車中で撮った別視点ラジオがこちら。
ここで話してることとはまた違った観点から1ヵ月の感想を熱弁しあってますんで、もしよければ聞いてみてね!

あとは10月20日(金)20時から東京・清澄白河駅の「リトルトーキョー」で成果報告発表のトークライブやるよ!
題して『ネットに書けない福島県猪苗代町1ヵ月住みます会社トークライブ』。
ネットに書けないような裏ネタを含めて、面白かったスポットランキングや印象深かったエピソードなんかを話すので、来てね~~~。
※詳細&申し込みはこちら
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「福島県猪苗代町一ヶ月住みます会社」やってるよ!

2017年9月12日~10月12日の1ヶ月間!
観光会社「別視点」は福島県猪苗代町に移住してるよ!!
猪苗代を起点にして、福島県を掘って掘って掘りまくり、記事を更新しまくる。
「福島県猪苗代町1ヶ月住みます会社」をスポンサードしてくれてるのは、おでかけSNS「Deaps」。
ディープなスポットがたっぷり載ってる、おでかけ情報アプリ!
猪苗代1ヶ月住みます会社の期間中、Deapsにブログには載せてない小ネタをじゃんじゃん投稿してるよ。アプリダウンロードして見てみてね~。

スポンサード by おでかけSNS「Deaps」
次はぜひ、雪の時期に(笑)
そして、その次は、完全に「生活」してみてくださいね。