「神々が集まる島」と称される東京の離島・神津島。
古くは縄文人たちが命がけで渡船して、切れ味バツグンの黒曜石を採石してたという!
メシ、観光、行事、みやげという観点から観光プランを解説するよ!
この記事を片手に神津島に行ってみよ~。
澄みわたるブルーの海!
水平線に沈む朱の夕日!
縄文人が命がけで獲りにきた、鈍く輝く黒曜石!
そんでもって、うまい魚!
(キンメダイ煮つけが丸ごと1匹ついた定食が1000円ぽっきり!)
うまい魚!
(肉厚おさしみの漬け丼、超うめ~~~~!)
「神々が集まる島」と言われる神津島。東京の離島だ。
この島で待ちあわせして、伊豆諸島の神々が「水をどういう配分にするか」の打ち合わせたと語り継がれる。まあ、サミット開催国みたいな島だ。
この記事では神津島の見どころ、おもしろポイントを
・「神津島」への行き方
・「メシ」を食べる
・「観光」する
・「2つの変わった行事」
・「神津島あるある」
・「2つの変わった行事」
・「神津島あるある」
・「お土産」を買う
という6つの観点からご紹介しよう。
神津島へは「飛行機」か「船」で行く!
●神津島はわりと近い
そもそも神津島、どこにあるか知ってますか??
Googlemapで見てもらえば分かる通り、東京からわりと近くって伊豆諸島の1つ。
便宜上、”東京から近い”と書いたけど神津島も東京都ね。
大型客船でじっくりお得に攻めるか、飛行機でかっとばして着いちゃうか選べるから、アクセスも悪くない。
●飛行機でさっと行く
とにかく速く行きたいなら飛行機だ。
調布飛行場から伊豆諸島行きの飛行機が出てる。
19名乗りのかわいいやつ。テーマパークのアトラクションみたいでスリルあるぞ。
神津島へはわずか45分で到着しちゃう。早い!
お値段は往復27,800円だ。
飛行中に使っていい機械、ダメな機械のリストを見たら「上空を飛行中のみ使用可能」の項目にプリンターが含まれてた。
空飛んでるとき、プリンター使うやついる?
操縦マニュアルのpdfでも印刷するんだろうか。
ファービーも愛玩していいのは飛行中だけ!
離発着時は愛玩しちゃ、ダメ!!
リストをながめてたら、あっという間に神津島の上空だぜ!
空港から村落までけっこう距離あるから、予約した宿に送迎してもらうか、タクシーを利用しよう。
●船でのんびり行く
▲さるびあ丸から東京湾を眺める
大型客船「さるびあ丸」の夜行便でのんびり行く方法もある。
竹芝ふ頭を夜22:00に出発して翌朝10:00到着。12時間の船旅だ。2等客室ならお値段も片道6,260円と安い。
船の揺れはそんなに大したことないけど、念のため、船酔い薬は持ってると安心。アネロンかトラベルミンが効くよ。
▲2等和室
これが、さるびあ丸の2等客室だよ。
イス席と和室席があるんだけど、がぜん寝っ転がれる和室がおススメ。
ハイシーズンをのぞけば週末の船便でもかなり空いてる。テープで区切られてるけど、空いてれば広くスペース使えてのびのびできるぜ。
船内にはレストランもあるし、シャワーもある。
夜行バスとは比べものにならない快適さ。
東京湾を出ると電波が届かないし、デジタルデトックスになるのもいい。
家にいるとなんの用事もないのに、スマホいじちゃうもんね。
船での一夜はスマホを置いて、酒飲んで旅仲間と話したり本を読んだり、ひたすら暇をもてあまして寝転んだり、そんなふうに過ごす時間が好き。贅沢な12時間。
毛布は100円で借りられる。洗ってビニールに包まれてるので清潔。
船内は温かいけど、寝ると体が冷えるから毛布は借りておくといいよ。安いし。
夜が明けたら、デッキから景色を眺めるのもいいね。
●島での移動手段はどうする?
離島を旅してると、気にかかるのが移動手段。
島によってタクシーあったりバスしかなかったり、歩いて回るにはデカすぎたりまちまちなのよ。
調べるのが面倒くさいだろうから、ここで一覧で表示しときますわ。
★★★
【移動手段】(〇:ある △:あるけどオススメしない ×:ない)
レンタカー 〇
バス 〇
タクシー 〇
レンタサイクル △(島内は坂道だらけ。使えない)
歩き 〇(ほとんどの観光スポット、歩いていける)
★★★
レンタカーやレンタバイクのお店もあるから、あちこち効率的に動きたければ借りておいたほうがいい。でもまあ、観光スポットのほとんどが歩ける距離だし、ちょい遠出するときはタクシーも2社あるから免許なくても平気、平気。
あ、起伏の激しい島だから、レンタサイクルはほとんど意味ないよ。
メシを食べる
●キンメダイの煮つけ1匹でたった1千円!「よっちゃーれセンター」
▲キンメ鯛の煮つけ定食 1,000円
港の近くにある「よっちゃーれセンター」の定食はマジで安い。マジで美味い!
このキンメ鯛の煮つけが丸ごと1匹ついた定食、驚くなかれ1千円だからね。
漁協の婦人部が運営してるお店で、出荷できないやや小ぶりのサイズの金目鯛をこうして安値で提供してるそうだ。
やや小ぶりって言ったって、1人で食べるにゃ充分な大きさだけどね!
たいていの島民は親戚に漁師がいるので、金目鯛はタダで食べるものって認識だとか。
キンメ鯛だけで充分元取れてるのに、小鉢でアシタバの天ぷらやおひたし、魚の南蛮漬けにあら汁、神津島の天草で作ったところてんまでついてくる。
このキンメ鯛の煮つけが丸ごと1匹ついた定食、驚くなかれ1千円だからね。
漁協の婦人部が運営してるお店で、出荷できないやや小ぶりのサイズの金目鯛をこうして安値で提供してるそうだ。
やや小ぶりって言ったって、1人で食べるにゃ充分な大きさだけどね!
たいていの島民は親戚に漁師がいるので、金目鯛はタダで食べるものって認識だとか。
キンメ鯛だけで充分元取れてるのに、小鉢でアシタバの天ぷらやおひたし、魚の南蛮漬けにあら汁、神津島の天草で作ったところてんまでついてくる。
これだけのセット、都内で食べようと思ったらいくらかかるか分かんないぜ。
漬け丼定食も同じく1000円。
ホカホカごはんに岩のりがたっぷり散って、メバチマグロやメダイの漬けが乗ってる。中央にいるのは赤イカ。神津島の海をぎゅっとまとめた丼だ。
ホカホカごはんに岩のりがたっぷり散って、メバチマグロやメダイの漬けが乗ってる。中央にいるのは赤イカ。神津島の海をぎゅっとまとめた丼だ。
獲れたばかりの新鮮なお刺身は、肉厚でムチッとして最高!
うまいうまいと刺身をむさぼる横っちょで、花瓶にされた魚がアジサイを詰めこまれていた。
これだけ新鮮な魚をだす店。
刺身や煮つけといった「もろに魚!」を食べたくなるのが人情だが、カメラマンの斎藤さんは初回から魚カレー定食を注文して驚いた。
刺身や煮つけといった「もろに魚!」を食べたくなるのが人情だが、カメラマンの斎藤さんは初回から魚カレー定食を注文して驚いた。
一発目でカレーいけるって武将レベルの決断力だな。
どんな時でもカレーは迎え撃てます。
甘口のシーフードカレーで赤イカとか魚が入ってて美味いっす。
お母さんが作ったカレーですね。魚の香りがふわっと鼻に抜けるなあ。
お母さんが作ったカレーですね。魚の香りがふわっと鼻に抜けるなあ。
●離島で本格フランス料理を!元旅館のフレンチ「さわやコルドンブルー」
蕪のスープ……
ヤマブドウのソースをかけたビーフステーキ……
赤ワイン風味で味つけしたリンゴと自家製アイス……
▲元旅館で営業してるフランス料理屋「コルドンブルー」
コンビニもない離島なのに「コルドンブルー」では本格フレンチのフルコースが食べられる。
上の料理以外に、サラダに前菜、魚料理と自家焙煎のコーヒーがついて3500円から。
いや、めっちゃくちゃ安いでしょ。大丈夫なの!?
シェフの薮田夫妻は、20年以上京都でフランス料理店を経営してたが、釣りがしたくて2017年に移住した。
知人がやってた元旅館をレストランとして使っている。
知人がやってた元旅館をレストランとして使っている。
また、このご夫婦が人当たりよくて、話してて気持ちがいいんだよね。
畳敷きの和室で、肩肘張らずに味わうフランス料理。
島の魚、島の野菜をふんだんにつかった美味しいフレンチを、のんびり味わえる。
フルコースの価格は京都時代の半額程度に抑えてるそうだよ。
美味くて、安くて、雰囲気最高。ここ、めっちゃくちゃオススメ!
●神津島では今川焼きを「甘太郎」と呼ぶ
町なかで「甘太郎始めました」の看板を見かけた。
冷やし中華ならいざ知らず、突然はじまった甘太郎とは何なのか。
甘栗むいちゃいましたのノリで来られても困惑してしまう。
甘栗むいちゃいましたのノリで来られても困惑してしまう。
宿の人に聞くと、どうやら神津島では今川焼を「甘太郎」と呼ぶそうだ。
島で唯一、今川焼きを売ってる店の名前が「甘太郎」なので、自然と呼び名がそうなったとか。
▲甘太郎屋さん。知らなきゃお店と気づけない。
もともと定食屋だったが甘太郎屋さんに華麗に転身。知らなきゃお店とは気づけない外観だ。
1日中、開店してても買い食いするお客さんは神津島では現れない。だから、予約制。
午前中に電話をかけておいて、個数と時間を伝えておけば、午後に焼きたてを用意しておいてくれる。あんことクリームの2択でどちらも自家製。
工事の現場監督や部活の顧問らが差し入れにとたくさん買うので、意外にも30~40個の大量注文が入りがちなんだって。
冬から春にかけての期間限定オープン。
この期間に来島するなら、島の住民ご用達の「甘太郎」で体を暖めてね!
●島で唯一のケーキ屋さん「UMEYA」
神津島唯一のケーキ屋「UMEYA(梅屋)」
ほとんどのケーキが200~300円代とお手ごろ価格。人気店なので夕方にはほとんどの商品が売り切れてしまう。
ほとんどのケーキが200~300円代とお手ごろ価格。人気店なので夕方にはほとんどの商品が売り切れてしまう。
このケーキ、神津島だけじゃなくて、伊豆諸島各地で人気なんだよ。
神津島の住民が他の島に行くとき、ここのケーキをお土産にするとすっごい喜ばれるんだって。
新島や式根島にはケーキ屋がないから、クリスマスケーキはここのを取りよせるのが主流だとか。
ちなみに、離島の住民へのお土産は、ミスドやケンタッキー、セブンイレブンのおにぎりもめちゃくちゃ人気が高いらしい。
いつもCMで見てるのに「食べたい。でも、島には無い……」と欲求不満になってるからだそうだ。
▲ミルフィーユ 300円、いちごのタルトフレーズ 290円
いちごを何粒もたっぷり使ったタルトフレーズ。なかにはぎっしりカスタードクリームが詰まってる。甘い、美味い、間違いない!
島を越えて人気になるのも納得の味だぜ。
島を越えて人気になるのも納得の味だぜ。
ケーキ屋「UMEYA」の隣には、園芸資材の「梅屋」がある。もちろん系列店。
人手の少ない離島ではジャンルを飛び越えた兼業がいたって普通の光景だ。
●アシタバ風味のビールが飲める「ヒューガブリュワリー」
「ヒューガブリュワリー(Hyuga brewery)」は小さな醸造所つきのパブ。
作りたてのクラフトビールをその場で飲める、いわゆるブルーパブだ。
ほとんどのお店がさっさと店じまいするなか、夜23時半までやってるありがたい存在。
▲左からアンジー、燈(アカリ)、爽(サワ) 700円
すべて、ここで作ったクラフトビール。
なかでもアンジーは変わり種でアシタバの風味がするビールなの。
アシタバは伊豆諸島名産の野菜で「今日摘んでも、明日また生えてるくらい繁殖力がある」ってのが生の由来。
クセのある匂い(春菊に近いとおもう)で好き嫌いが分かれそうだけど、個人的にはかなり好き。ばくばく食べちゃう。
▲干物パスタ
▲アシタバピザ
食べ物系も全部おいしくって、飲み屋のメシの領域をかるく超えてる。夕飯目当てで来ても満足できるよ。
「離島でクラフトビール作るのって大変ですか?」って店長さんに尋ねたら、「税金と風味の兼ね合いが一番大変だった」とのこと。
アルコールは度数や成分で税率が変わるから、味を調整しつつそこらへんをうまいことやる。離島だから税務署とのやりとりが大変だったとか。
いや、なるほど。聞いてみなきゃ分かんないね。
観光する
冬場は釣り、夏場は海水浴やシュノーケリングなどなど。
やっぱり青くてキレイな海でのレジャーが人気の神津島。
でもな!
真冬に行ったから、海には一切入ってないんや!!
それでも面白い観光スポットはあちこちあったんや!
●内臓がリアル過ぎる謎のカバ
さすがに1つ目に紹介するのは、自分でもどうかと思うけど、まず見せたいのはカバだ。
物忌奈命神社(ものいみなのみことじんじゃ)の境内にある謎のカバ遊具だ。
このカバ遊具、やたら内臓がリアルに描かれてる。
すべり台でもなければ、椅子ってわけでもなく、体内がくりぬかれ、通りぬけ出来るだけ。
どうやって遊ぶんだ。
バイクに二人乗りする彼女みたいに腰かけてみたが、子どもたちもこうしてるのだろうか。
どうやって遊ぶんだ。
バイクに二人乗りする彼女みたいに腰かけてみたが、子どもたちもこうしてるのだろうか。
▲八丈島のカバ
このカバ遊具、なぜか八丈島にもあった。
伊豆諸島で流行ってるのか。
▲浅草のカバ
じつは浅草にもある。
いままで確認できたのはこの3体のみ。貴重なカバだ。日本中に何体いるんだ。
ちなみに浅草の謎カバは「浅草珍スポツアー」で立ち寄った。
参加者十数名で物珍しげに眺めて、立ち去ったら、外国人カップルがなにか特別なものとでも勘違いしたのか写真を撮りまくっていた。
●行列必至の飛びこみスポット!「赤崎遊歩道」
赤崎遊歩道は夏場の超人気スポット。
ジャンプ台から飛びこみ出来る場所なのよ!
行列ができるんだって。
飛びこんだらそのまま泳いだり、海中の魚を見たり、とにかく楽しいらしい。
冬だから、なにも出来なかったけどな!
●海岸沿いに潜む「隠れミッキー」
海岸沿いを散歩するのも一興だ。
「うず巻き岩」と呼ばれる巨大な流紋岩がある。
海中に押しだされた溶岩が急速に冷えて、柱状・流状に固まったもの。
神津島の海岸はこういう流紋岩が多い。
海沿いの壁に魚やイルカ、人間がデザインされてる。
お、隠れミッキーか!?
●びっくりするほど笑ってる「笑うエンマ」
海沿いのちょっとした洞穴にあるえんま洞。
ガイド本によれば、いつもはイカつい表情のえんま様が珍しく笑ってるそうだ。
まあ、せいぜいちびっと口角を上げてるぐらいだろうと覗いてみたら……
めっちゃくちゃ笑ってた。
首やられてるのにめちゃくちゃ笑ってた。
あの世の裁判でエンマがこの顔してたら、むしろ「あ、地獄行きだわ」って思っちゃうな。
・冒険しようぜ!崖をくだって観音堂へ
祈りを抱いて巡れば、すっげえご利益があるとされる「百観音巡り」
秩父三十四観音、西国三十三観音、板東三十三観音をすべて足して百観音だ。
ガチでやると東は栃木・群馬から西は大阪・兵庫まで巡り歩かなきゃいけないので、一般庶民には手が出ない修行だ。
ましてや、離島の島民には難しい。
というわけで、神津島内で百観音巡り出来るよう、町なかから山の中まであっちこちに観音さまが建っている。
なかでも到達困難なのは、観音浦にあるお堂だ。
ご覧のとおり、ロープづたいで垂直に近い斜面を恐る恐るくだる。
普段運動してない私のような人間は、四つん這いにならないと転がり落ちてしまいそう。
崖に這いつくばりながら「ひよどり越えの逆落とし」というワードがずっと頭にこびりついていた。
俺は源氏の荒武者じゃねえぞ……。
神津島では島民が亡くなったときに観音巡りをする風習があるそう。
でも、わざわざ観音浦まで足を伸ばすのは若い島民が亡くなったときだけ。
お年寄りが亡くなったさいは、町なかの近い観音堂だけさくっと巡るんだって。
約40分の崖くだりを終え、ようやく観音浦に到着。
ここは国内でも有数の黒曜石の産出スポット!
浜辺に黒曜石がゴロゴロ転がってる。
黒曜石はマグマが急速に冷えてできる天然のガラス。
鋭い切れ味にぶったまげた縄文人たちは、ものすごいリスクを背負って、ここまで採取に来ていた。
歴史の教科書でも習うけど、矢じりとかに使ってたんだよね。
渡船技術もたいしたことのない時代だからね、海を渡るのにかなり犠牲が出ただろう。
命をかけてでも手に入れたかった、おそるべき切れ味。
縄文人たちにとってこの島はまさに宝島だった。
腰かけられちゃうでっかい黒曜石もあるぞ。
黒曜石の研究者に同行したんだけど、こういう白いスジが入ってるやつはあんまり質が良くないんだって。
※詳しくは別視点の記事「神津島の黒曜石には人々をどうにかさせてしまうパワーがあった」を読んでみてね。
浜辺にあるのは黒曜石だけじゃない。
どこからともなく流れついた漂流物が落ちてて、眺めてるだけでも楽しいのよ。
一番落ちてたのはビーチサンダル。もう、あっちこちにあったわ。
なぜか軟球もけっこうある。
これは海綿動物の骨格だね。スポンジとしても使われる。
中国語が書かれた異国のペットボトルも漂流してる。
これは驚いた!
「阿児町」の標識。調べたら三重県志摩市の町だった。
どういう経緯で、ここに流れ着いたんだ。長旅だな!
巨大な石を乗りこえて……
ようやく観音堂に到着。片道1時間ちょっとかかる。
いやもうこれ、ちょっとした冒険でしょ。帰りは同じ道を登っていく。
脚に自信があるならチャレンジするとスリルがあって面白いよ!
ただし、動きやすい服装と靴で挑もう。
脚に自信があるならチャレンジするとスリルがあって面白いよ!
ただし、動きやすい服装と靴で挑もう。
※「神津島の黒曜石には人々をどうにかさせてしまうパワーがあった」の記事もあわせて読んでみてね。
●夕日に沈む「恩馳島」
海岸沿いから望む、夕陽の沈む恩馳島(おんばせじま)。
遠い昔、神津島と陸続きだった。
神津島以上に良質な黒曜石がゴロゴロあり、恩馳島産の黒曜石が3万7千年前の本州の遺跡からも見つかっている。
「世界最古の往復航海の物的証拠」だそうだ。
どうやって荒波を乗り越えたのか。
ミステリアスな気持ち抱きながら朱に染まる孤島を眺めた。
神津島以上に良質な黒曜石がゴロゴロあり、恩馳島産の黒曜石が3万7千年前の本州の遺跡からも見つかっている。
「世界最古の往復航海の物的証拠」だそうだ。
どうやって荒波を乗り越えたのか。
ミステリアスな気持ち抱きながら朱に染まる孤島を眺めた。
恩馳島パッケージのお酒「思馳」を一杯やるのもいいだろう。樫樽貯蔵だよ。
2つの変わった行事
日程的にタイミングがあえば、お祭りに参加するのもいいだろう。
神津島にはかなり変わった行事が2つあるのだ!
●島民総出の漁師コント!?「神事かつお釣り」
毎年8月2日に物忌奈命神社でおこなわれる「かつお釣り神事」。
YouTubeを観てもらえれば、一連の流れが分かるがかなり珍妙だ。
・若い漁師たちが竹船を担いで神社の境内にやってくる
↓
・撒き餌にみたてたお菓子やお金をばらまく
↓
・かつおにみたてた薪を一本釣りして、セリをする。
↓
・落札価格は5億とか10億とか。村の予算に匹敵する額。
↓
・女装した女方が寸劇をおこなって、終了。
まあ、島総出の漁師コントみたいなもので、海の神さまへの感謝をあらわしている。
女方はリレー式。翌年の人を指名していくんだとか。
重要無形文化財にも指定されてるよ。
●リアルかくれんぼ「25日さま」
25日さま、これは怖いイベントだよ。
都市伝説が好きな人間にはたまらない。
旧暦の1月24日25日の2日間は、島民は仕事を休んで、夜は一歩も外に出ちゃいけないって行事!
海から「25日さま」という霊があがって町中を練り歩き、見つかると殺されるという言い伝えだ。
雨戸も閉めて、光を外に漏らさないようにしなきゃいけない。
夜間、神主さんが町に20数個ある道祖神を巡ってるので、見つかってはいけない。
島民を見かけてしまったら、また最初からやり直しなんだって。
いや、リアルメタルギアソリッドだわ。
この25日さま、伊豆諸島あちこちでやってたけど、現在でも厳格にやってるのは神津島だけだって。
夜中トイレしたいときはスマホのライトで照らすぐらい、きっちり守るらしい。
温泉やお店も早く閉まるし、観光客は「え!?なにがおこってるの」って感じでしょうね。
おもしろそ~!
神津島の人に12月生まれが多いのは、真っ暗でやることない「25日さま」の影響もあるとかないとか。おもしろそ~!
神津島あるある、言いたい
神津島の人たちからあるあるネタをたくさん教えてもらったから、言いたい。
あ~~、神津島あるある、はやく言いたい。
●神津島では「アニメイト」はスナック、「マルハン」はスーパー!
アニメイトといえばアニメショップ、マルハンといえばパチンコ屋さんを思い浮かべるだろうが、そんなものは内地の常識!神津島じゃ恥かくぞ!!
神津島でアニメイトと言ったら、それはもう、スナックアニメイトのこと。
つくねやカワハギをつまみに生ビールを飲んでカラオケを歌う店、それが神津島のアニメイトだ。
マルハンと言ったらスーパーマーケットマルハンのこと。
生鮮食品から日用雑貨までなんでも広くそろってるぞ!
●屋号という「家ごとのあだ名」がある
世帯が限られているので、離島はどうしても同じ苗字が多くなりがち。清水、浜川、梅田、石田あたり特に多い。
そこで神津島では、屋号と言う「家ごとのあだ名」がある。
たとえば清光丸という漁船の息子、仮にタカシという名前だとするなら「清光丸のタカシ」と呼ばれる。
なんなら、タカシを省略して「清光丸」と呼ばれる。
それが屋号。
旅館をやってる人なら旅館名、店をしてないなら爺ちゃんの名前だったりが屋号になる。
「浜の家(旅館名)のタカシ」「仁兵衛(爺ちゃんの名前)のタカシ」といった具合。
最近できた「ミストラル」というバーの息子は、屋号がそのまんま「ミストラル」らしい。めちゃくちゃカッコいいじゃん。
●自転車持ってる島民、ぜんぜんいない
神津島は坂道だらけ。自転車を持ってる島民はほとんどいない。
●浜辺に干からびたハコフグ落ちがち
神津島の浜辺には打ちあがった魚たちが干からびてるんだけど、なかでもハコフグとハリセンボンがやたら多かった。
10匹以上見たよ、ハコフグとハリセンボンのミイラ。
匂い嗅いでみたら、スルメイカみたいだった。
●1つだけ信号があるのは、子どもの教育のため
神津島に信号機は1つだけ。
交通量も限られてるので本来なくても構わない信号機だが、島の子どもたちが「信号機を知らずに育つのを防ぐため」に作られてるんだって。
●離島の自販機、歯抜けになりがち
離島の自動販売機は歯抜けになりがち。
あんまりギュウギュウに詰めてない。
この自販機コーナー、「ゴミはお持ち帰りください」の張り紙にめちゃくちゃ赤丸ついてた。
壁にスプレーで直書きがトレンドなのか、とある駐車場には「おしり」と書かれてた。
車を入れるとき「こっちがおしりで、あっちが頭ね」ってことだろうか。
お土産を買う
●漁師さんの自家製!魚のはく製
島のパブリックスペースにちょくちょく飾られてる魚のはく製。
しっかり形をとどめてるし、色もキレイ。
いったい誰が作ってるのかなって島の人に尋ねたら「Ⅰターンで移住した漁師さんが作ってるよ」とのこと。
さっそくご自宅兼工房を訪ねた。
作者の小椋さんだ。
下関の水産大学を卒業後、水族館でのアルバイトを続けていた。
漁師への憧れがあり、30歳で縁もゆかりもない神津島に渡って、弟子入り。
5年の修行期間を経て、漁船を買い、漁師として独立した。
▲生きてるときのカラーリングを再現するため、アクリル絵の具で彩色する
魚のはく製作りはあくまで副業。
1体作るのに3~4週間かかる。大きさにもよるが相場は4~5万円。
オーダーメイドでの作成がほとんどだが、信号前のおみやげモノ屋さんでも何体か売ってるよ!
夜明けとともに始まる金目鯛漁に同行させていただいた。
— 斎藤ようへい (@pokechin2) 2018年1月7日
船酔いで、人世ベスト5に入るほどの苦しみのなか、金目鯛があがった瞬間だけは心が踊った。
釣りたての金目鯛は白い。水平線は真っ直ぐじゃない。と知った。#東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社 pic.twitter.com/0PNtIbRqB3
カメラマン斎藤はキンメダイ漁で漁船白鷺丸に乗せてもらった。
俺、船酔いが怖くて乗らなかったんだけど、漁船ってどう??
夜明けまえに出発して、小さい操縦席で写真撮ってたんですけど、すぐ飛びだしてリバースしちゃいました……。
漁が始まって10分で酔いはじめて、そこからずっと「コロシテ…コロシテ……」って思ってましたよ。
そんなにつらいんだ……。
「昼ごはん持ってきて」って言われてたけど、とてもじゃないけど食えないっす。水飲んだだけでもどしたので。
でも、いいこともありましたよ!
キンメダイって釣りたては白いんですよ。これは漁船じゃないと見れないなって思いましたし「水平線って一直線じゃないんだ、ずっと揺れてるんだ」って分かりましたね。
●「100円のファンシーキーホルダー」を買おう!
お手ごろ価格でお土産をゲットしたいなら信号前の「黒潮商会」がイケてるぞ。
くさやとかアシタバのお菓子とか定番みやげも充実してるんだけど、おすすめはキーホルダー。
昭和センスがびんびん香るファンシーなキーホルダーがほとんど100円。離島ブームの40年前から置いてるのも残ってる。
あまりにも良すぎたんで買い漁っちゃった!
いま作ったらコンプラ的に完全アウトなやつもチラホラ散見する。
いいな~、このドラゴンボール初期にブルマが乗ってたような車!
「HOKKA HOKKA COUNTRY」ってバリバリにローマ字なのもたまらん。
「おともだち しない?」だって。おともだちするよ、この野郎!
まとめ
以上!
縄文人の黒曜石にまつわる情報を入れとくと「こんなとこまで来てたのか~」と感慨深い。
魚は美味いし、海はキレイだし、のんびりするのにいい島だ。
夏場はダイビングとか海水浴してもいいね。魚は美味いし、海はキレイだし、のんびりするのにいい島だ。
・ここで紹介しなかったけど、神津島温泉保養センターもいいよ!
・露天風呂は混浴だから水着を持っていこう!
・露天風呂は混浴だから水着を持っていこう!
・ぐるっと一周するならレンタカーがおすすめ
・キンメ鯛がめちゃくちゃ安くて美味い!たらふく食べよう
ポイントはそんなとこかな。
「東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社」とは
この離島まとめ記事は「東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社」の企画で取材したものだよ!
ボノ株式会社が運営するサイト「まち応援」のスポンサードのもと、2017年12月16日~翌1月16日の1ヶ月間、東京の離島を渡り歩いた。
◎企画概要:「東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社」やるぜ!会社ごと移動しまくる!
◎企画概要:「東京の離島1ヶ月渡り歩きます会社」やるぜ!会社ごと移動しまくる!