
みはしのあんみつをこよなく愛するライターかとみさん。
通常のあんみつと季節のあんみつ、店舗限定のあんみつの解説をします。
(著者:かとみ)
みはしのあんみつは、ざっくり2つに分類できる。
ひとつは通年食べられるあんみつ。

クリームあんみつ(写真はみつ豆)や、抹茶あんみつなどは一年中注文が可能だ。
「ソフトクリームとあんこを同時にいきたい」「とにかく美味しい抹茶アイスをキメたい」など突然の発作に見舞われても大丈夫。
みはしは豊富なメニューを通年用意して待っていてくれる。
あらゆる体調に合わせて最適なあんみつを処方してくれるみはしは、私にとってかかりつけの甘味処だ。
2つの分類のうち、もうひとつは季節のあんみつ。

春は桜、秋は栗など季節に合わせて様々なあんみつが登場する。
通年のあんみつを健やかに過ごす為のサプリメントとするなら、季節のあんみつはカンフル剤。
期間限定という制約に私の好奇心は刺激され、みはしに通い続ける原動力となる。
さて、ここで今回の本題に入ろう。
季節のあんみつのなかでも、性質の異なる季節のあんみつについて掘り下げたいと思う。

みはしのホームページには「お知らせ」というページがあり、そこで色々な情報を得ることが出来る。

新商品の情報や、販売終了のお知らせが掲載されている。
フルーツの変更も逐一教えてくれるので、みはしの親切なお知らせには日々助けられている。
このお知らせページで仕入れられるのが、前述の「性質の異なる季節のあんみつ」の情報だ。
例えばこちらのお知らせをご覧いただきたい。

店舗限定のメニューが販売ですって?!
と取り乱してしまいそうな仰天ニュースがさらりと書いてある。
カンフル剤どころか電気ショックレベルの情報だ。
このように、ごく稀に店舗限定のあんみつが登場するので、お知らせページのチェックは日々欠かせない。

今回は運良く、パルコヤ上野限定「北海道のあん豆かん」にありつくことが出来た。

ベースは豆かん、あんこは粒あん、そこに小倉アイス。器いっぱいの豆天国。
若桃も気前よく2粒も入っている。初めての組み合わせだった。
お知らせを見て来てよかった…。
私は口いっぱいに豆を頬張りながら胸がいっぱいになった。
最高難易度の店舗限定あんみつ
店舗限定あんみつについては、お知らせページさえチェックしておけば良い。
…と胸を張って結論付けたいところだが、みはしはそんなに甘くない。
みなさんにみはしの厳しさをお伝えする為に、先日の体験を語ろうと思う。
春の暖かい陽気に満ちた穏やかな休日のこと、私はいつものように船橋のみはしへ向かった。

……え?

春のお花見あんみつ………?! 店舗限定で?!

本当に声を上げるかと思った。
何故ならこのお花見あんみつ、ホームぺージのお知らせには一切載っていなかったのだ。
当然、オバケを見た時と同じリアクションになるだろう。だって無いはずのものが突然目の前に出てきたのだから!
このようにお知らせに載っていない店舗限定あんみつの存在は、店舗に足を運んで初めて知ることになるので、すごく心臓に悪い。

「えっと、この~、お花見あんみつ? お花見あんみつを1つください。」
マナーとして注文時は平静を装いたい。
内心バクバク、見えない部分は汗でびっしょりだ。

初めて目にするお花見あんみつはとても美しく、しばらく目が離せなかった。
きらびやかな金粉に、色とりどりのフルーツ、白玉、桜アイス。
その姿はもうありがたくって、オバケを見ただなんてとんでもない。立派な仏様を拝むような尊い気持ちになった。
もしかすると日々お店へ足を運ぶ私に、みはし神様が限定あんみつへお導きくださったのかもしれない。
ああ、なんてありがたい奇跡だろうか。
ただ、何の心の準備もなく「限定あんみつあるよ!」と啓示されると本当に驚くので、精神も鍛えなくてはいけない。
最高難易度の店舗限定あんみつ その2
店舗限定のあんみつといえば、もうひとつ話がある。
以前コメントで、季節のフルーツについての情報をいただいた。

季節のフルーツとは、フルーツあんみつの中心に1粒だけ乗るフルーツのことで、種類は季節ごとに異なる。
そんなたった1粒の貴重な存在ともいえる季節のフルーツを、なんとトッピングで増量できるという情報が寄せられた。
これは東武池袋店のみの隠しメニュー的な扱いで、メニューには記載されていないらしい。
是非とも確かめなくては。私は季節のフルーツが大好きな若桃に切り替わったタイミングで来店してみることにした。

若桃をトッピング出来るどころか、見たことも聞いたこともない「若桃クリームあんみつ」というメニューがあって、私は泡を吹いてイスごと倒れそうになった。
こんぼう片手に最初の村を出たところでラスボスとばったり遭遇したような気分だ。
熱い緑茶を飲んで、呼吸を落ち着ける。
そして、心して店員さんに注文した。
「すみません、この若桃クリームあんみつをください。
あと、トッピングで若桃をさらに追加できたりしますか…?」

で、で、で、

出来たーーー!
若桃のお風呂みたいなあんみつが出てきたーーー!!
…みなさんは若桃をご存じだろうか。
私たちがよく知るあの桃の赤ちゃんだ。成長する前の桃を収穫し、シロップ漬けにしたもので、ジューシーでサクっとした食感がクセになる。中の種も気にせず丸ごと食べられる。

基本的にみはしでは約2か月間しか登場しない上に、フルーツあんみつにたった1粒しか乗せられない。貴重な宝石のようなフルーツ、それが若桃だ。
その若桃がお風呂の状態で運ばれてきたので、本当に信じられない気持ちだった。
私は若桃の湯舟を心から堪能し、夢のような時間を過ごした。

何だか信じられなくて翌日も東武池袋店へ行ってしまった。
やはりどのあんみつにも若桃はトッピング出来るようだ。夢じゃなかった。

やっぱり夢だったのでは? と思って人を連れてもう一度、東武池袋店へ行った。夢じゃなかった。
何も知らない振りをして何度でも確認したい。
そして何も知らない振りで抹茶アイスを乗せた。若桃のお風呂は、若桃のUFOになった。
ああ、もう訳が分からない…。夢かもしれない…。
おわりに
このように季節のあんみつには、店舗限定ものが存在する。
それらはホームページに載っていたりいなかったりするが、情報がないのなら現場へ出向きこの目で確かめるしかない。
これからも油断せず気を引き締めてみはしへ足を運ぼうと思う。
ありがとうございました!
そういえば、私もなんだかんだで、各地にある、みはしのお店の内で、
船橋のみはし(東武船橋店)に行くことが一番多いですね。
今年の春は桜アイスあんみつを頂いた記憶があります。
あと、地理的に言えば、船橋は、
みはし本店がある上野から、電車一本で着く土地ですし、
東京の食文化が直に届く、ギリギリの最東端にある街なのかな?
とか考えちゃうこともあります。
ま、そんなことはともかく、
みはし各店舗の中で唯一、都外にある東武船橋店を、
今後とも応援してゆきたいものですね。