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みはしのあんみつをこよなく愛するライターかとみさん。
今回は追いかけても尽き果てぬ「トッピングの謎」に迫っています。


(著者:かとみ




【著者】

かとみ
 (記事一覧 / twitter / サイト「おにノート」

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平日は秘書をしながらマジメな雰囲気を出しています。だいたい甘いもののことを考えています。



とある休日、私はあんみつ未体験の知人と一緒にみはしにいた。
少しでも多くの人に、みはしのあんみつの美味しさを知ってもらいたい。
そして、人の初みはしの様子を眺めることで私も興奮したい。

そんな理由でよく人をみはしに連れ込んでいる。
 
 
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着席すると、まずはメニューを広げて見せることから始まる。
私は見慣れているが、知人は初めて目にするメニューのはずだ。丁寧に説明しないといけない。
「やっぱり初めては一番人気の白玉クリームあんみつを?」
「迷ってるの? 下の欄にトッピングなんてのもあるね?」
と、メニューを指でなぞりながら、みはしハラスメントに精を出していた。

その時、トッピング欄に妙な違和感を覚えた。
思わず自分の手元にメニューを引き戻す。
 
 

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トッピング欄に「きなこ」と書いてある。
そんなバカな! 今まで見過ごしていたトッピングだろうか。
慌てて以前の記録を遡る。
 

 
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昨年末の時点では、トッピング欄に「きなこ」の文字はなかった。
ゾッとした。何の予告もなく、しれっとトッピングに追加されている。

みはしはどんどん先を行っている。
みはしハラスメントに興じてる場合じゃない。追いつかなければ。
早速、私はきな粉のトッピングを注文してみることにした。
 
 
 
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きな粉は別添えで付くようだ。お猪口サイズの器に入っている。
自分で量を調整できるので、初心者にとってありがたいスタイルだ。
 
 
 
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ハッとするようなきな粉の香ばしさ。
甘味を加えていない素朴な風味なので、あんことも蜜とも合う。
もちろん白玉やソフトクリームと一緒に食べても最高だった。
革命だ。きな粉がもたらす香ばしさに新しい風を感じた。
 
ところが、革命と同時にひとつ問題も発生してしまった。
きな粉の絶対的な吸水力に、具材の水分や蜜がぐんぐん吸い取られるじゃないか。
せっかくのあんみつの瑞々しさが損なわれている。
今後きな粉と付き合っていくには、この問題を解決しないといけないだろう。
  
 

新トッピング「きな粉」と向き合う


試行錯誤を繰り返し、私なりにきな粉のベストな使い方にたどり着いた。
それが「ひつまぶしスタイル」だ。
 
 
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まずはフルーツクリームあんみつにきな粉トッピングを注文。
その際に「蜜多め」でお願いする。
蜜は別容器でくるパターンと、あらかじめ器の中へたっぷり注がれているパターンがあるようだ。
 
 
 
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きな粉を振り掛けたい衝動を抑えて、まずは落ち着いてフルーツに取り掛かりたい。
 
 
 
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前菜は甘酸っぱくてさっぱりとしたキウイ。
 
 
 
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若桃とあんこ、意外とイケる組み合わせだ。
フレッシュなフルーツを食べたら、オーソドックスなあんみつ部分に手を付ける。
この時点で、器の中は4分の3ほど残しておきたい。
 
 
 
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ひと通り味わったところで、スプーンできな粉を軽くすくい取り、
 
 
 
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空いたスペースを利用してきな粉を振り掛ける。
言い忘れたが、きな粉とバナナとあんこの組み合わせは最高なので、是非バナナは後半まで残しておいてほしい。



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そして、ここできな粉の絶対的な吸水力に対抗するのが、ほどよく溶けて出来たソフトクリームの泉と、多めに貰っておいた黒蜜のコンビだ。
これはみはしならではの作戦で、甘すぎないソフトクリームとさっぱりとした黒蜜あってこそ成し得た食べ方だと思う。
水分が足りないなら、潤うまで水分を足せば良い。
勝った。きな粉の吸水力に打ち勝つことが出来た!

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このように、きな粉をトッピングする際は、前半と後半で食べ方を変える「ひつまぶしスタイル」をおすすめしたい。
抹茶アイスや、これから登場するほうじ茶アイスと合わせても最高なはずなので、今後も色々と試していきたいところだ。
 
 
 

メニューに記載のない幻のトッピングがあるのは本当か


先日、読者のかたよりこんな情報を頂いた。
「みはし東武池袋店で求肥のトッピングが可能ですよ!」と。
 
 
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求肥について少し説明しよう。
通常、あんみつ(みつ豆)には求肥が2枚乗っている。
もちもちと柔らかく、気が付けばとろけて消える夢のような求肥。
私は、たった2枚の儚い存在にいつも切ない思いを馳せている。もっと食べたい。
 

 
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思いが爆発して、持ち帰り用のあんみつ4カップを移植し、自力でフグ刺しみたいな求肥あんみつを作ったこともあった。
 
 
 
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そんな求肥だが、ご覧の通りトッピング欄に載っていないのだ。
昔、どこかの店舗で求肥のトッピングは出来ないと断られたこともあり、求肥のトッピングは不可能と自分のなかで結論付けていたところだった。
そこへ求肥がトッピングできるという情報が飛び込んできたのだ。 
絶対に確かめに行かないといけない案件である。
 

 
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ということで、リニューアルオープンしたばかりの東武池袋店へ向かった。
 
 

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ピカピカの店内で注文したのは、リニューアル記念あんみつ。
メロン2種に白玉、金粉。まぶしい。財宝のようなあんみつだ。
いや、財宝に目をくらませている場合じゃない。
果たして求肥のトッピングは可能なのか。ご覧いただきたい。
 
 

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6枚の求肥が入っている。4枚も増量してくれた!
メニューに載っていないのに、こんなことが許されるのか。
私はみはしの機密情報に触れてしまったのかもしれない。求肥を頬張っている間、動悸が止まらなかった。
 
 
 
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どうやら、みかんと求肥がワンセットになっているようだ。
みかん2粒&求肥2枚のセットで、申し出ればみかん4粒または求肥4枚に変更できるらしい。
こんな素晴らしいトッピングが出来るなんて、何百回と通っているのに全く知らなかった。
貴重な情報をくださったかた、本当にありがとうございます!
 
 
  
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お会計時に記念の飴をもらった。あんみつ柄でかわいい。
 
幻のトッピング、財宝みたいなあんみつ、可愛らしいあんみつ飴に、気分が高揚しきっていたせいか、お会計時に珍しく店員さんに話しかけてみた。
 
「求肥ってトッピングできるんですね!」
 
心の底から出た喜びの声だった。本当に嬉しかったのだ。
すると店員さんはにっこり笑って答えてくれた。
 
『求肥お好きなんですか? 柔らかくておいしいですよね。
300円で求肥のお持ち帰りも出来ますよ。
 
 
求肥でビンタされたような衝撃を覚えた。目がチカチカする。
求肥をお持ち帰り。そんなバカな、ありえない。
 
 
 
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ありえちゃった。大量の求肥のお持ち帰りありえちゃった!
数えたら32枚も入っていた。あんみつ16杯分の求肥。頭がおかしくなりそうな数だ。
 
 

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気が動転して黒蜜をかけて一気に食べてしまった。
こんな贅沢あって良いのか……。
 
   

幻のトッピングは店舗による?


メニューに記載がない幻のトッピングは、今のところ「求肥・みかん」と「季節のフルーツ」が判明している。
 
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季節のフルーツとは、フルーツあんみつの中央に1粒だけ乗る果物で、季節ごとに入れ替わる。 
 
 
 
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先日、東武船橋店では季節のフルーツのトッピングが可能なことを確認できた。(写真は5月の若桃)
 
ところが、同じ東武船橋店でも求肥のトッピングは出来なかった。
もしかして店舗によってトッピング事情がかなり違うのかもしれない。
いてもたってもいられない。全店舗を調査してみよう。
 

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調べてみたら、店舗によってかなり違いがあることが分かった。
それにしても東武池袋店、最強すぎでは……?
私は今、池袋に引っ越したい気持ちでいっぱいだ。
 
※季節のフルーツについては、同じ店舗でも注文できる日とできない日があったので、トッピングができたらラッキーくらいの気持ちでいると良いかもしれない。
  
 

おわりに


もう何年もみはしのあんみつに夢中だが、未だに知らないことがどんどん出てくる。
いつか全てを網羅し、みはしに追いつく日を夢見てあんみつを食べ続けたい。


【著者】

かとみ
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