みはしのあんみつをこよなく愛するライターかとみさん。
はじめてみはしに行くさいに便利な「チャート式質問表」を編み出しています。
みはしのあんみつが好きでたくさん食べている。そんなことを書き綴る連載も12回目。
嬉しいことに「みはしのあんみつを食べてみたいです!」とお声がけいただくことがある。
その場合、私はお住まいの地域から行きやすそうな店舗をご案内している。
初みはしを済ませたら是非その興奮を私に教えてくださいね、とお申し添えした上で。
初みはしを済ませたら是非その興奮を私に教えてくださいね、とお申し添えした上で。
ところで、これから初みはしを迎えるみなさんとのやりとりの中で、必ずといっていいほど聞かれることがある。
「おすすめは何ですか?」
これがシンプルながら最高難易度の質問なのだ。
みはしのあんみつは底なし沼である。
底の見えないカスタマイズ性に戸惑いながら、マイベストあんみつを探し出さなくてはいけない。
底の見えないカスタマイズ性に戸惑いながら、マイベストあんみつを探し出さなくてはいけない。
自分は何が好きで何が嫌いなのか、どんなバランスを完成とするのか、自問自答を繰り返し、ようやくマイベストあんみつを導き出すのだ。
そして、マイベストあんみつを手に入れてほっとしたところに、季節限定のあんみつが到来し、またずぶずぶと深みにハマっていくことだろう。
そんな底なし沼への第一歩、ハマるかハマらないかの分岐点になるのが、初めて食べる一杯目のあんみつである。
慎重に考えなくてはいけない。初めてのみはしでおすすめするべきあんみつは何だろうか。
慎重に考えなくてはいけない。初めてのみはしでおすすめするべきあんみつは何だろうか。
長年考え続けているが、未だにはっきりと答えが出ていない。
女子たちはどんなあんみつを頼むのか
みはしで女子会を開くことになった。
女子6人に囲まれてあんみつを食べるなんて初の試みだ。しかも6人中4人は初みはし。
女子6人に囲まれてあんみつを食べるなんて初の試みだ。しかも6人中4人は初みはし。
これはチャンスかもしれない。
複数の初みはしを同時に眺め、傾向や共通点を見つけることで、初めてに相応しいあんみつが見えてくるんじゃないか。
すぐに私は下準備にとりかかった。
みんなには基本情報を知ってもらった上で、あんみつのチョイスに取り組んでほしい。
私はみはしの概略をまとめた以下のブログを書き、全員に読んでもらうことにした。
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【基本のメニュー】
【トッピング】
ミルク(練乳)以外はすべてあんみつにトッピング可能です。
【基本のあんみつ&みつ豆の内容】
あんみつはすべてみつ豆に変更することができます。
(例:クリームあんみつ→クリームみつ豆に変更)
あんみつをみつ豆に変更した場合、あんこが抜かれ、赤えんどう豆が2倍に、干しあんずが2枚加わります。あんこが苦手な場合はみつ豆にしても良いかもしれません。
ただあんこが苦手でもみはしのあんこは甘さ控えめでイケるという人がけっこういるので、ぜひチャレンジしてみてほしいです。
デフォルトはこしあんですが、粒あんに変更することも可能です。初めての場合はこしあんがおすすめ。
【今月のあんみつギャラリー】
今月食べられるあんみつを一部ご紹介します。ご参考にどうぞ!
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基本情報はしっかりと抑えてもらった上で、心のままにトッピングをしてほしい。
そんな思いを込めたブログをみんなに送った。
そんな思いを込めたブログをみんなに送った。
果たして女子たちはどのようなあんみつを選ぶのだろうか。
それでは実際に注文したあんみつを見ていただきたい。
ケース1:クリスマスあんみつ
12月限定のクリスマスあんみつ。
彼女は2度目の来店で、一度目は白玉クリームあんみつを注文している。
抹茶アイスと苺は初めてということで、とても興奮していた。
今後も回を重ねてさらなる新しいトッピングを発見をするに違いない。ぜひとも応援していきたい。
ケース2:フルーツクリームあんみつ+抹茶アイス
このあんみつを受け取った瞬間「かわいい!」と頬を赤らめていたのが印象深い。「原宿みたい!」とのことだ。
確かに原宿のスイーツのようにカラフルでKAWAII。老舗の甘味処だというのにかわいさで女子を魅了してしまう、これがみはしの恐ろしいところだ。
ケース3:豆かん+ソフトクリーム
甘いものが得意ではないとのことで、このようなシンプルな構成に。
みはしのあんみつは足すだけではない。苦手なものを引き算できるところが強みなのだ。
ケース4:クリスマスあんみつ+いちご+きな粉
季節ものに季節ものを足し、さらに新トッピングのきな粉を採用した非常に高度なあんみつ。
初めてと思えないほど心を開放した盛りに驚いてしまった。
ケース5:クリーム白玉金時+杏
彼女も2回目の来店で、1回目にあんみつの寒天が苦手だと気づき、今回はあんこがメインの金時をチョイスしたとのこと。
寒天を引き算しつつ、しっかり杏を足し算しているあたりに感心してしまった。勇気あるトッピングに拍手を送りたい。
ケース6:クリーム白玉ぜんざい+抹茶アイス
圧倒的なこしあん派とのことで、ぜんざいのチョイス。抹茶アイスをプラスした全体的にとろりとした構成に。
迷いのない、心のままに描いた素直な一杯だ。型にはまらない潔さに心を打たれてしまった。
以上が女子たちが各々の思いで注文したあんみつだ。
見せていただいたことに気持ちを込めながら、参考にしたいと思う。
男子たちはどんなあんみつを頼むのか
続いて、男子会の様子もお届けしたい。
女子会の時と同じく、事前情報として案内を書いて送ってみた。
はじめての不安を取り除こうとしたのに怖がられてしまった。
どこか緊張感のある空気のなか、みんなが注文したあんみつはこちら。
左:白玉クリームあんみつ
上:フルーツクリームあんみつ+求肥
右:いちごクリームあんみつ
(下は私が注文した杏クリームあんみつ)
ジャンルはバラバラだが、どれも構成はシンプルだ。
女子はトッピングを足し引きする様子が見られたが、男子はシンプルな注文スタイルが多いのかもしれない。
正面に座っていたYさんがこちらをチラリと見ながら
「こういうのってフルーツから始めるものですよね」
と言い、ひと口目にみかんを頬張った。
酸っぱいみかんは、甘みと甘みの合間のお口直し。あんみつというシンフォニーで言えば、シンバルの一発だ。
きっとYさんは理論的に考えた上で、ひと口目にみかんを食べる姿を私に見せてくれたのだ。完全に私がプレッシャーをかけすぎたせいである。食べるところを見せてくれとハァハァしながら言いすぎた。どうか怖がらないでほしい。
この件はすごく反省した。今後は肩の力を抜いて、感情のままにあんみつを食べてもらいたい。
男子会は、おしゃべりな女子会とは違い、口数少なくあっという間に終わった。
器にスプーンの当たる音だけが響くあの空間はとてもストイックだった。
器にスプーンの当たる音だけが響くあの空間はとてもストイックだった。
それぞれの初みはしから見えてきたもの
たくさんの初みはしを見届けさせていただいた。
これらから初めてのあんみつに好まれる傾向や共通点を見つけ、そこから「初めてにおすすめするべきあんみつ」を導き出したい。
みなさんはもうお分かりだろうか。
私はついに分かってしまった。初めてにおすすめするべきあんみつが。
答えは「ない」。
共通点などなかったのだ。人の心は十人十色。求めるあんみつもバラバラだ。それが答えである。
だからといって、初めてにおすすめするべきあんみつが全くないというわけではない。
この問題はいくつかの質問を経て、特定のあんみつに絞り込む形で解決したいと思う。
というわけで、チャート形式の質問表を作ってみた。
アの質問から始めて、回答に沿って進んでいくと、あんみつ1~17にたどり着くようになっている。
よければ実際にやってみてほしい。
あんみつ1~17のどれかにたどり着いたら、下の表からおすすめのあんみつをお受け取りください。
※通年メニューのみで構成しましたが、11月~4月中旬頃まで販売している苺も含んでいます。
心の隙間にフィットするあんみつに無事たどり着けただろうか。
もちろん上記以外にもあんみつの組み合わせは無限にある。
このチャートは、初来店を意識して、私なりに考えて組み立てたものだ。
例えば「あんこは絶対に食べられないぐらい苦手?」という質問には、よっぽど嫌いでなければ一度あんこを食べてみてほしいという思いを込めている。
続いて「ソフトクリームはどうでしょう?」という質問の回答を「食べられる」「食べられない」という言い回しをしたのも、あんこと同じ理由だ。
まずはあんことソフトクリームを強く推したい。私を信じてほしい。
2回目以降は新たなトッピングに挑戦したり、気に入ったものを2倍に増やしてみても面白いかもしれない。
こしあんから粒あんに変更しても趣が変わるし、季節のあんみつで一期一会を楽しむのも良い。
まだみはしのあんみつ未経験のかたはぜひ第一歩を踏み出してみてほしい。
一緒にみはしの底なし沼で溺れましょう。
ありがとうございました!
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みはしのあんみつの同人誌を作りました!
これまでの記事の集大成です。書き下ろしも入っております。
文字も写真もぎっしり詰めこんだフルカラー28ページ。
これを読んでムラムラしながらみはしに駆けこみましょう。
下記のイベント、お店で販売いたします。
①2019年1月19日
②2019年2月17日
③別視点オフィス1階(2019年2月開店予定)
マニアコンビニ